花暦 [ hanagoyomi ]

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「週末ごはん」とお気楽日記

戸栗美術館 「鍋島焼名品展」

2005-08-19 | やきもの(陶)
渋谷区松濤・・・およそ「渋谷」という駅周辺のイメージからはほど遠い高級住宅地「松濤」にある戸栗美術館で開かれている「鍋島焼名品展」に行ってきました。

駅から歩くこと約10分、でっかいお屋敷ばっかり。。。 
駅前あたりによくいる金髪お肌真っ黒、暑苦しく見苦しいオネーチャンなんぞ1人もいない、というよりこの暑い昼日中歩いている人なんていやしない。

あ、話がそれちゃった。
本題は戸栗美術館よね。

ここは陶磁器を専門とする美術館で実業家の戸栗亨氏がコレクションを広く世間一般に公開しようと開いたものだそうです。 収蔵品は鍋島、伊万里等の有田磁器、中国、朝鮮の陶磁器が主体です。 

今回展示されている「鍋島焼」は江戸時代に鍋島藩が興した藩窯で焼かれ、城内の調度品としての他、天皇家、将軍家への献上/贈答品として用いられたもので、その製作焼成などの技法は門外不出とされ、厳しく管理、また保護されていた、と美術館の説明にありました。

展示品は食器が主で、藍鍋島(染付け)、色鍋島、鍋島青磁などが見られます。
糸切り細工の変形皿のデザインの見事さ、裏面にも気を抜かない染付けの文様や高台も、完璧な美を感じます。 呉須の濃淡使い、色絵上品の上品なこと。 また、深みがありながら透明感を失わない青磁には時折陽刻がなされて、よりいっそう立体感や清涼感が出されるように見えます。

このころってデザイナーみたいな人っていたのかしら? とにかく、お洒落だし、筆の巧妙さといい・・・ ため息が出ちゃいます。

とまぁ、わかったようなこと書いてみましたけど、ぜーんぶ展示品の説明に書かれてたことです。 鍋島作品のすばらしさはもちろんなんですが、一品一品すべてに描かれた文様の説明、見所などがちゃんと書かれて始めて鍋島を見る人でもわかりやすいようになっているのに何より感心しました。

入館料は1,030円ですが、公式HPに200円割引券があります。
オススメです。

現在の展示は9月25日(2005年)まで。月曜休館です。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
先生に (Tom)
2005-08-20 20:53:02
聞いたら、あの時代の絵付けは型などなかったらしい

 絵付け職人が同じイメージでそれぞれ書いたものだって 転写もなしに書けるなんてすごい腕 私にしては尊敬
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Unknown (miyamiya)
2005-08-25 10:03:04
いいもの見てきましたね。ますます目が肥える?わね。(笑)鍋島って金が入ったかつての九谷焼に通じるものを感じていますが、もっと文様が豪華ですか?

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Unknown (Unknown)
2005-08-26 16:14:09
今の鍋島でも高くて手がでません (akiko)



2005-08-26 15:54:20



みごとな「職人」の技なのよねー。



Tomねーさん

型というか、デザイン画みたいのはあったと思ってたんですが。



>>私にしては尊敬

たいていの人は尊敬するよ思うよ(笑)



でも鍋島っていうのはそれだけ高い完璧な技術を要されるもので、わずかなことでも不良品として処分されてたってことですから。 ああいうものが残るのがあたりまえといえば、あたりまえなのかも。 ってところがやっぱりすごい。



miyamiyaさん、

鍋島には金襴手はなかったように思います。今回の鍋島展に2つほど金襴手の展示品がありましたけどそれはたしか伊万里のものだったような?



染付けと色鍋島と青磁で豪華というよりは品のいいものばかりです。 色鍋島は全体に幾何学文様を描いたりしたものもありますが、白い空きの部分を効果的に残したものが目立ちました。



鍋島といえば今右衛門がそうです。



江戸時代の鍋島藩窯作品は栃木の栗田美術館のHPで見ることができます。



そこに「鍋島藩窯には多少の例外はあるが、このようにほとんど食器類を製作し、所謂茶陶を顧みなかったところに大きな意義がある」(そのまま引用)と書かれていましたが、少ないながら香炉はあるのに茶陶がないのが不思議です。



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