自分史 物怖じしない国際人を育てるヒント集

近現代史に触れつつ自分の生涯を追体験的に語ることによって環境、体験、教育がいかに一個人の自己形成に影響したか跡付ける。

コミュニティが活きていた時代/ガキ大将/伝承の力

2013-01-02 | 体験>知識

コミューニティに相当するキーワードはいろいろある。
共同体が一番目に来ると思うが、自治と伝統が本質を衝いている。
加賀の一向宗、京、堺の町衆、惣村等古い時代の社会の基盤は共同体であり、政治権力が変わっても自治と伝統により運営されていた。
戦後もしばらくコミュニティが活きていた。
子供の世界でもガキ集団があった。
ある寒い冬の日、中学上級生をまじえた5、6年生が山際の平地に集まった。
畑と杉林の間は未利用の空間で枯れた低い雑草に覆われていた。
経験者が火消し用に杉の生枝をみなに採らせた。
そして平地の真ん中の立ち枯れの草に点火した。
火は環状にゆっくり燃え広がる。
手が付けられなくなりそうな所を杉の枝でたたいて火を消した。
運動と火力でわれわれは十分に暖をとることができた。
自主管理された悪戯、当時はそれが普通だった。
今こんなことをすれば消防車が出動する。
ヒトという動物は焚き火をすることで人類になった。
焚き火ができなくなった人類の未来を案じる。