自分史 物怖じしない国際人を育てるヒント集

近現代史に触れつつ自分の生涯を追体験的に語ることによって環境、体験、教育がいかに一個人の自己形成に影響したか跡付ける。

たわいない夢が活力に/高校受験を意識しはじめた

2013-10-23 | 体験>知識

百見は壱験にしかず

3年になると学校で一律に科目別まとめ付問題集を買わされた。
それを使って休日に補習授業があったが、何をやったか記憶にない。
夏休みに家で解いた問題は、まさかのまさか、自分の高校入試で出たので今でも憶えている。
1辺の長さがaの立方体の頂点を含むすべての辺を切り取ってできる図形の名称は何か。
その体積を求めよ。
こんな問題だったが、たまたま消しゴムを切って実験、視覚化していたので本番であわてなかった。
このころになると、進路を意識するようになった。
ブラジルから父方の叔父が、アメリカからちょっと遠い親戚夫婦が、それぞれ二度来日したこともあって、外交官か商社マンになって、外国で仕事しようか、と大して根拠もない夢を描き始めていた。
それには大学を出なければ、そのまえに進学校に行かねば、と単純に考えて進学校だった久留米大学付設高校を選んだ。
実を言えば、アメリカの別のちょっと遠縁の親戚に手紙を出して、留学の支援を厚かましくもお願いして、わたしはそのポジションにいません、とあっさり断わられていた。
大学は、まわりの、巷と家庭の、雰囲気から、九州大学と決めていた。
全国には旧帝国大学が七つあったが、九大で御の字だった。
田舎ではまだ、帝大様ならお嫁にやろか、の権威崇拝意識が濃厚に残っていた。