「海」
真珠色の陽射しを
波がゆっくりと舐めている
午後の穏やかな 食事時
波の一つ一つが
舌の上の余韻に うっとりとしている
そんなことには気がつかず
砂の城を 積み上げる少女たち
砂の城を 積み上げる少女たち
陽射しのドレスを着た ひととき
その大切な時を守ろうと
波は繰り返し打ち寄せては
永遠を歌う
眩し過ぎる波の群で
海はどうして 舌の上の大切な光を
小さな花束にかえ
この世に捧げて やまないのだろう
誰のための 飽きることない
波の繰り返し その営み
いつしか 気がついて欲しい
願いさえも おくびにも出さずに
遠くから見ている
まるで初恋の心のように
愛しい微笑みを 胸に
飽きることなく 反芻しながら
―いつか大切な人と
初夏の波打ち際を歩いた
白い潮風が吹いて
もう聞こえてはこない
言葉の端々には
終わってしまったものの
穏やかな 余韻が漂っている
―水平線から湧き上がる入道雲
真っ白なワンピースの裾が揺れている
あなたの砂地踏むサンダルも白だった
穏やかな昼下がり そのときも
波は心地よい光で
僕らを祝福してくれていた
あなたといる景色は
大切な記憶の奥に はまり込んだ
淡い恋心のひとピース
いつの間にか そこからは
取り出せなくなって
ただ 遠くから
ときおり 眺めるだけの
海はきっと知っていて
心の頼りなさ
僕らに許されている時間の短さを
だから見かえりを 求めることもなく
光を捧げてやまないのだ
波に追いかけられて
忙しい横歩きの蟹の足
海の祝福を知らないのは
おまえだけではない と
真珠色の陽射しを
波がゆっくりと舐めている
午後の穏やかな 食事時
波の一つ一つが
舌の上の余韻に うっとりとしている
そんなことには気がつかず
砂の城を 積み上げる少女たち
砂の城を 積み上げる少女たち
陽射しのドレスを着た ひととき
その大切な時を守ろうと
波は繰り返し打ち寄せては
永遠を歌う
眩し過ぎる波の群で
海はどうして 舌の上の大切な光を
小さな花束にかえ
この世に捧げて やまないのだろう
誰のための 飽きることない
波の繰り返し その営み
いつしか 気がついて欲しい
願いさえも おくびにも出さずに
遠くから見ている
まるで初恋の心のように
愛しい微笑みを 胸に
飽きることなく 反芻しながら
―いつか大切な人と
初夏の波打ち際を歩いた
白い潮風が吹いて
もう聞こえてはこない
言葉の端々には
終わってしまったものの
穏やかな 余韻が漂っている
―水平線から湧き上がる入道雲
真っ白なワンピースの裾が揺れている
あなたの砂地踏むサンダルも白だった
穏やかな昼下がり そのときも
波は心地よい光で
僕らを祝福してくれていた
あなたといる景色は
大切な記憶の奥に はまり込んだ
淡い恋心のひとピース
いつの間にか そこからは
取り出せなくなって
ただ 遠くから
ときおり 眺めるだけの
海はきっと知っていて
心の頼りなさ
僕らに許されている時間の短さを
だから見かえりを 求めることもなく
光を捧げてやまないのだ
波に追いかけられて
忙しい横歩きの蟹の足
海の祝福を知らないのは
おまえだけではない と
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