エリントン・ナンバーで最も知られ、人気がある曲と言えば、多分、「サテン・ドール」ではないでしょうか。
ピアノ・トリオで一番好きな演奏がO・ピーターソンの本盤。
テーマを微妙にフェイクしながら、タメを利かしに利かし、寄せては引き、引いては寄せる波の如く聴き手の関心を一瞬たりとも離さず、徐々にクライマックスに追い込み、余韻を残しながらエンディングに入るくストーリー、本当にニクイなぁ。
9分を越す長い演奏で、まるでオーケストラでも聴いているような錯覚に陥る。 お見事!
一人大きな拍手を送る人は、恐らくMPS社長ブルナーシュワーでしょう。
続く、‘Love Is Here To Stay’もこれまた素晴らしい。メロディ・ラインが凄く美しい。
他では、ガーランドの‘AT THE PRELUDE'が有名ですが、少し前のスタジオ録音がこの’SATIN DOLL’。
長らく「お蔵入り」のままでしたが、後年、同じセッション未発表2曲と‘AT THE PULERUD'の未発表曲2曲と共にリリースされた。こちらも9分を越し、お馴染みのガーランド節が楽しめます。ただ、ちょっと間延び気味かな。
こちらは晩年期パウエルの人気作、‘IN PARIS’
テーマ処理がややまとも過ぎかな?それより背後のセンスのないドラミングが煩わしく、パウエルの良さがかき消されている。どうしてこんなにドスン、ドタンと叩くのだろう。その上、リム・ショットまで放たれては。
本作では‘I Can't Get Started’が絶品ですね。
「言い出しかねて」は大きな誤訳と言われるが、パウエルの手に掛かると「大名訳」に。
盛りは過ぎたと言えども、その気品高さに「お手上げ」です。触れると壊れそうな儚さに言葉が詰り、自分だけと思うけれどパウエルの「凄み」を憶える。
話を戻すと、
「偉大なる大衆作家」と有難いような有り難くないような称号を受けたピーターソンだけれど、本作の「サテン・ドール」に、モダン・ピアノのだれ一人、足元にも・・・・・・・・・・・・・
パウエルとは真逆かもしれないが、ピーターソンの「凄み」も本物ですね。
MPSだから、音もいいんでしょうね。 聴いたいです。
ピアノの"Satin Doll" といえば、インパルスのマッコイ・タイナーくらいしか出てこないなあ。
あのアルバム、この1曲だけ良くて、あとは印象に全く残ってませんが。
パウエルの" In Paris"もうちにあるんですが、どんな演奏か思い出せません。
これはもう、ピーターソンを聴くしかないですね。
これは国内盤で原盤を聴きたいのですが不思議に縁遠いです。
自分も、他にはヘイグの「トディ」、タイナー、E・ヒギンス(VJ)位で、H・ジョーンズ、ブライアント等々が演っているようですが、未聴です。
モンク、エヴァンス、キースなど大物は演っていないので意外にピンとこないですね。
MPS盤を待ちましょう(笑)