前回に続き、またIECコネクターの話を。
HIFIKINGというアメリカのブランドもの。初めて聞く名で、予備知識が無く詳しい事は分かりませんが、売りの純銅の受けブレードをスケルトンで見せる仕様はそれなりの自信がある証拠ですね。
造りがしっかりしています。ケーブルの芯線を差し込む穴の口径は今までで最も広く、太いケーブルでも作業が楽です。知らないだけでその筋では名が通っているかもしれない。
二ヶ月ほど前に自作したHUBBELLのプラグを組み合わせたBELDEN 19364の電源コードのIECコネクター部分をこのHIFI KINGに取り替えました。
このコードをHUBBELLのコンセントを組み込んだ自作BOXに壁コン FIM880からの繋ぎとして、ここからマッキンのプリ(C34V)に接続を。
30分ほどで音に落ち着きが出始め、このコネクターの良さを確信しました。低域が、高域が、解像度がどうのこうのと言ったオーディオ的クオリティではなく、レコードに刻まれた音楽そのもののクオリティを高めている。
好きな演奏を、
① J・ヘンダーソンの”Invitation”、② H・マギーの”I Concentrate On You”、③ B・エヴァンスの”Gary’s Theme”を聴いてみましょう。
① ヘンダーソンの躍動感あるtsの音色に深みが増している。屈指の名演です。ややOff気味のフリードマンのpも輪郭がハッキリし、前に出てきました。
② この盤のオリジナル・ステレオ盤は好録音と評判を得ていますが、所有するのは英国の再発もので、全体に薄い靄(もや)がかかった感じでしたが、テーマから陽気を装いながら翳のあるtpで一気に吹き切る無頼のマギーがくっきり浮かび上り、マジで痺れます。
③米国盤は、マスタリングによりエヴァンスのpのキラキラした光沢感がややもすると、過多気味ですが、嫌味が控え目になりました。
電源パーツの一つを取り替えただけでこれほど変化するなんて、オカルトであり、プラシーボであり、そしてリアルが混ざり合った世界ですね。だから、興味が尽きない。
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