今時、「レコードか?CDか?」なんてナンセンスな話ですが、思いもよらない「音」の変化に興味が再びムクムクと。
ちょっとした思い付きから「万馬券」が当たった感じなので。
選んだ一枚、ここしばらく聴いていなく先入観がないものを。
まずレコードを。カートリッジは今やLowクラスの代表格になったDL-102。
最近の新モデル・カートの高騰ぶりは凄いですね。車が買えそうなものまで、もう手も足も出ません(笑)。庶民はこの辺りでチマチマと。
タイトル、カヴァから連想するイメージと異なり、麻のようなザックリ感ある音、でも粗くはない。コニッツのasはエッジが立ち、例えるならば、3,000mを超す独立峰のような存在感でgを含めたリズム・セクションを従えた音造りは好きです。
VERVEのサウンド・イメージとちょっとかけ離れている。録音は1957年10月22日。
一方、CDは2000年前後にリリースされたもの(POCJ-2727)で、最新の「24Bit96㎑」マスタリング、門外不出のオリジナル・マスターテープ、AMPEXのATRマスター・レコーダー使用、等々を謳った当時、最高にして最強?のCD。
低域が膨らみ全体にマイルドな音。コニッツが独立峰ではなくg、bとの連峰のようなイメージが濃くなっていますが、これはこれで悪くありません。
ま、レコードとCDは別のメディアなので、あまり深く考える必要はありませんけど。
ただ、LPとの違いはやはり「鮮度」。40年を超す年月は最良の技術を以ってしても埋められないと言うのでしょうか。
あまり表に出てこない作品。2曲目まではカヴァ通りやや気怠いけれど、3曲目から本番モードに入り曲調は穏やかですが聴き応えあります。さすがコニッツです。
古い音源でCDに分が悪かったので比較的新しいものを、と言っても2001年録音。
かなり前ですが、来日公演の際、TVに出演したS・ハミルトンの年齢の割にオーソドックスで実に堂々としたtsに驚いた。本作は彼のリーダー作ではありませんが、ヒギンスのややカクテル調のpに乗って王道テナーを聴かせてくれます。
特にタイトル・ナンバー"Smoke Gets In Your Eyes”に於けるエンディングに掛けてのソロの節回しはお見事!それに音色もGoo。
カヴァ写真は甘いけれど、ハミルトンのtsは「ど真ん中・やや高め」、そこがいい。
コニッツのアルトが際立つのはやはりLPオリジナルの方なんですね。
これは持っていないので、いつかは聴いてみたいです。
MCのモノ再生カートで聴くのがベターと思います。エッジの利き具合が違いますので。
スキーじゃありませんが・・・・。(笑)