新装歌舞伎座のこけら落としが今日、生憎の雨だがまず目出度い。
地下鉄東銀座から傘なしで行ける。我が家からは乗り換えなしでOK。
来ないかもしれないいつの日かを思いやりながら、雨の音を聴いている。
MS-IMEには、「柿落とし」に似た字が登録されていて、私のテキストエディターでは「?落とし」になってしまう。
柿に似てはいるが違う文字、これは何だとあらためて漢和辞典を見ると、こけらの正字は、木偏に、朮の点をはずした旁だった。
朮は「おけら」という草の名、「もちあわ」という粟の一種でもある。
おけらとこけらは音が似ているが関係は薄いだろう。
昔の舞台の幕は引くのでなく下に落とした、柿という字を書くのは、柿をはたき落とすように幕を落としたからなどという、もっともらしい創り解説をどこかで聞いた記憶もかすかにある。
おかげで、頭から少しこけらの落ちた思いがする。