小さな旅、大きな旅の写真物語(Virtual trips/travels)

京都や東京を本拠地として、自然の中や町を歩きながら、撮った写真をどんどん掲載します。いっしょに歩いているように。

コロナ対策2020-5-7

2020-05-07 18:02:48 | 日記
前回のコロナ対策2020-4-28からまた一週間経ちました。

新型コロナウイルス対策担当の西村康稔経済再生担当相が5月3日にテレビ出演で語った内容から、緊急事態宣言延長後の政府のコロナ対策の本音を推測すると、以下の図となります。



① クラスター対策がとれる程度まで感染者を下げて、再びクラスター対策で感染者をつぶしてゆく。これまでのクラスター対策は成功であったという主張に基づく。
西村氏は武漢型コロナはクラスター対策で封じ込めた。これまでのクラスター対策が正しかったことを強調し、自粛によりクラスター対策が有効になるまで、感染者数を減らすことが重要であると述べている。
② クラスター対策にITを取り入れて、感染者情報を流して、接触を減じる。
韓国のIT活用対策を模倣すれば上手くゆくという考えに基づく。

検査体制、隔離体制、医療体制の拡充に関しても述べてはいますが、当方には力強さが伝わってきませんでした。

(この後、厚労省大臣の言では検査体制の改善を語っています。ずいぶん前から同じような議論をしてきたような気がします。これから現実は本当に改良されるのか、単にやるふりをするだけか???)


西村氏の語る本音の方向には疑問点がいっぱいあります。西村氏はその矛盾を知っていて上述のような印象を与えるコメントを行ったのか? 矛盾と思っていないのか当方には分かりません。

矛盾とは
① クラスター対策はザルであり、感染者が市中に広がり、関連が追えない市中感染者が増加し、院内感染が増加し、自粛体制を取らざるをえなかった。なぜクラスター対策が成功であったといえるのか、またなぜ再度それに頼るのか?
② 韓国のIT活用対策はドライブスルー検査による大量検査体制とリンクすることにより効果を発揮した。日本のIT活用対策と大量検査体制はリンクしていない。どうやってリンクの無い感染者とIT活用対策を結び付けられるのか?

家内がいうには<官僚がいかに優秀か知らないな、あなたの比じゃないんだよ!> とすると、彼らは知っていてそうしている。ということになります。
国民にクラスター対策や自粛体制の成功を植え付けようとしており、すでに終息後の専門家委員メンバーも含めた現既特権保持者の勝利宣言のシナリオと、さらにこのパンデミックを利用した国家の個人統制や憲法改正へのシナリオまで出来ているのかもしれない。とまで勘ぐってしまいます。

しかし、クラスター対策が日本の誇るべき方法と胸を張る理由が、以前結核の封じ込めにクラスター対策が成功した、これが成功体験として、関係者の自信の原動力になっているという情報を聞くと、やっぱり彼らは矛盾とは思っていないということになります。関係者のドンがこの成功体験から、絶対うまくゆくというのを、西村氏は信じているのかもしれません。正解のわからない状況では自信満々の人の言うことが真実と思えてくる、というよりは自分が闇の中のときは、信じるしかしょうがないということです。怖いですね、とっても怖い。

結核と新型コロナウイルスの決定的違いは、無症状感染者が全感染者の50%存在するということです。ところが、日本におけるこの無症状感染者の実体がわからない。わからないことは自信満々の成功体験者を動かすことはできません。

現在の新型コロナ政府対策の最大の間違いは<市中の感染者の実体を調べないで、政策を決定している>ことにあります。実体は当方にもわからない、予想は出来るが実体はわからない。

もし、市中に、把握している感染者数の10倍の感染者がいるとすると、論理的新型コロナ政府対策の可能性は2つしかありません。(<もし>ですからね、本当はわからない。とっても少ないのかもしれない、そうしたら話は違います)。

① 検査と隔離:俗に言えば韓国方式。ドライブスルー出来る限り多くの人を検査し、感染者を隔離する。さらにITにより接触を封じ込める。

当方のいうことなぞ説得力がないので、今、理系の連中の間で話題となっている、東大先端研の名誉教授、<児玉 龍彦>とネットに入れてみてください。<「全国一律のステイホームは日本を滅ぼす」児玉龍彦>というのがでてくるはずです。これを読んでください。
当方は所属企業からMITに出向した時に、MIT留学している彼と彼の後釜、先端研、油谷浩幸先生とはオーバラップした縁で、多少の付き合いがありました。無論、彼らとは頭の出来が数十倍違うので、同じ土俵でお付き合いする仲ではありませんが。児玉龍彦先生は信頼できる超優秀な研究者です。

こちらの方法はすでに韓国やドイツなど成功例があるので、間違いない方法でしょう。

②免疫パスポート:この方式はWHOが非難したこともあり、現在劣勢です。それでも当方はこの方法にこだわっています。
<免疫パスポートのフィールドテストを実施し、免疫パスポートが有効か、無効かを早期に判断すべし>
これが当方の主張です。
シッカリした証拠もないのに、免疫パスポートが非難される理由は、科学的というより、分からないことに対する不安であると思います。

この免疫パスポートに対する懸念への対処も含めた当方のプランを述べます。
こちらは偉い方の同方向の意見が無いので、孤軍奮闘です。

免疫パスポートに関してよくわからない方は途方のコロナ対策ブログ、2020-4-9, 2020-4-11をご覧ください。PCR検査の目的が、①クリニック・病院でコロナ患者と思われる方の判定、診断に用いる ② 院内感染防止のために病院に来られる方のチェック ③ 病院関係者、介護施設等の従事者の感染をチェック ④ ランダム、疫学調査の4つがあること。検査には①PCR検査②抗原検査③抗体検査があること、それぞれに目的と長所短所があること。これくらいは理解していないと、当方のプランは理解できません。PCR検査は精度が70%だからこれを用いて疫学調査しても意味ないとか、現在の抗原検査、抗体検査は使い物にならないとかいう方はお読みにならなくて結構です。なお現在の抗原検査、抗体検査の精度は不明です。精度に応じて使ってゆき、精度があがってくれば、より良い方法を取り込んでゆくことは当然想定しています。



このプランは
1)検査体制、隔離体制、医療体制の三位一体体制の充実
2)免疫パスポートのフィールドテストを実施し、免疫パスポートが有効か、無効かを早期に判断する。
3)市中の感染者・抗体保持者の疫学調査を実施し。これらをモニターしながら政策を決める。
の3つを軸とします。

雑駁に言うと①検査体制、隔離体制、医療体制の三位一体体制の中に、免疫パスポートのフィールドテストを組み込み、免疫パスポート(仮免)保持者を社会に継続的に放出する。この仮免者の免疫能力や再感染を経時的にモニターする。②フィールドに独立したサンプリング・モニター検査体制を新設して、市中感染の疫学調査を継続して行う。③この疫学モニター情報をもとに自粛体制を緩めたり、強めたり調節する。

免疫パスポートが有効であるなら、この三位一体の中にある免疫パスポート体制の流れを大幅に拡大し、市中に免疫パスポート保持者をどんどん増やして、市中全体の免疫状態を上昇させる。免疫状態が市中の6から7割になれば、この新型コロナ感染は終息する。
この免疫パスポートが有効でなければ、新型コロナ対策は①の<検査と隔離>しかない。フィールドのサンプリング・モニター検査体制を大幅に拡大して、無作為に市中の検査を実施して、感染者を発見し隔離する。検査とはPCR検査、抗原検査、抗体検査であり、それぞれのメリット、デメリットを考えて組わせて用いる。方法が改良されれば、即導入する。

とにかく当方は、<検査と隔離>という方向が嫌いなのです。これではいつまでたっても感染者と非感染者が対立した緊張関係が延々と続くのです。当方は対立の継続が嫌いなのです。ソーシャルディスタンスをとる、3密をさける行動変容の継続などごめんです。居酒屋文化が消滅することなぞ耐えられません。当方のプランには、社会の分断はありません。
次第に濁った水が澄んでゆくのであって、水と濁りを分離するという考えではないのです。

クルーズ船問題の時の最優秀者であるはずの官僚の混乱ぶりは目に余りました。それが何人かの犠牲者を出しながら終息し、官僚はクラスター対策を中心とした道筋を見出して、自信を取り戻したかに見えました。その後のヨーロッパ由来新型コロナ感染者の増加により再び混乱し、安倍首相にいたっては病気で倒れるのかと思われるほどに追い詰められました。自粛体制をとり、これが効果があったような方向が示され、官僚は再び自信を取りもどし、勝利宣言のシナリオすら作ったのです。

しかし、そう簡単にはいかないと予想します。
現在の新型コロナウイルス対策班は秋以降に再び感染者増加の山が現われることを予想しています。無症状感染者がクラスター対策をすり抜けることを認めているのです。
当方はたまたま、運良く日本ではこの無症状感染者の感染拡大能力が海外より数段低いのではないかと思っています。極端に言うと、これまでのクラスター対策は行っても行わなくても結果は同じ事であった。数十万人の市中無症状感染能力を持つ人の中で、千人のクラスターをたたいても全体としては意味ない事だったのかもしれない。今後の新型コロナ対策が一見上手くいって、収束しても、本当は自粛以外は何の効果も無かったことかもしれない。これはとても危険なことです。この新型コロナがアフリカに蔓延し、大きな変異を起こして強毒化し、また来年押し寄せることは十分考えられます。その時に理屈に合った対策がとれるだけの準備を今回しておかないと、日本は一人壊滅することになります。今回はたまたま運良く日本人に感染力が弱くて、収束しただけだったとしたら、そういつまでも神風が吹くはずはありません。なにか、太平洋戦争の神風特攻隊や竹やり部隊を連想してしまう。なんとまた同じことを繰り返しているのかと暗澹たる気持ちになるのです。

さらに詳しく当方のプランを説明します。
このプランの中心は検査体制、隔離体制、医療体制をバランスをとって確立することにあります。これを三位一体体制と表現しています(宗教上の三位一体の意味からいうと使い方が違うというお叱りは、ちょっと目をつぶってください)。重要なのは、クリニックや病院の医師が必要と判断する患者に対して十分な検査体制を整えること。ここで陽性と判定された患者を隔離する施設を数的に、機能的に充実させること、重症患者を適切に十分治療できる医療体制を整えること、これらがバランスよく拡充されてゆくことです。さらに重要なことは、隔離体制は患者のウイルス存在と抗体形成を経時的にモニターして、ウイルス存在が消滅し、抗体形成が十分な者に免疫パスポートを与える役割を持たせることです。ウイルスが存在しない保証は単に咽頭のPCR検査が2度陰性になるという現在の基準でなく、咽頭、唾液、血液、尿、糞便等のPCR検査が2度陰性になるという厳密なチェックを行います。免疫パスポートは仮免免許であり、社会に復帰して、1か月ごとに、PCRによるウイルスの存在チェックと、抗体の存在程度をモニターしてゆきます。このモニターにより、本免許を与える基準を作ります。つまり当初の仮免者を用いた数か月あるいはさらに1年以上のフィールドテストを行うということです。
この仮免許者が社会で全く自由に行動するか、自粛規制に従った社会活動をするかは
フィールドテストとしては前者が望ましいですが、この免許の有効性が明らかにならないうちは後者にならざるを得ないでしょう。このフィールドテストに参加する者には大きな負担がかかりますから、志願者のみに行います。この志願者以外は従来のルールで隔離施設を退所します。
もう一つの仕掛けは、フィールドにおけるランダムなサンプリング対象者に抗体検査、抗原検査双方を実施する。サンプリング・モニター体制を整えることです。サンプリングの数は数百人でもいいかもしれないがやってみないと分かりません。これにより、市中の感染者の実体が明らかになります。これが一番重要なことです。
免疫パスポートの有効性に対する懸念は十分わかっています。しかし、非感染者より抗体保持者は何らかの感染抵抗性を持つはずです。この免疫パスポートを持つ者を市中にどんどん排出して、市中の非感染者の比率を、感染しにくい人に置き換えてゆく。これを継続することにより最終的には市中の6~7割の人間が抗体を持った集団に変化させるのです。ここで感染は終息します。免疫パスポートの有効性が現在不明な状態ですから、定期的に市中をサンプリング・モニターし、感染者が増大するようであれば、その状況に対応した自粛要請を出してゆきます。

このテストランの結果を見て、次の段階に入ります。市中感染者の率が低いなら(例えば1%以下)、重傷者を救いながら、経済ダメージを抑えながら徐々に規制を緩和してゆきます。免疫パスポートが有効であるなら、免疫パスポート保持者の有効利用を積極的に推し進めます。すなわち、免疫パスポート保持者を社会活動の全面に出してゆきます。反対に、市中感染者の率が高いなら、サンプリング・モニター検査体制をどんどん拡大し、つまり韓国のドライブスルー方式のように、全地域にひろげ、感染者を隔離して行くと同時に、自粛を強めます。
免疫パスポートが無効なら、この考えは捨てます。ワクチン開発は困難であるから、治療薬開発にエネルギーを集中すると同時にサンプリング・モニター検査体制と三位一体体制をどんどん拡大して、患者発見と隔離、ITによる接触抑制等の徹底した韓国方式に大きなシフトをします。この場合は児玉教授の案に近くなります。
孤軍奮闘で(これまでに支援をクリックしてくれた方は一人だけです)、コロナ対策ブログを書くことに疲れました。

このまま夏に入り、新型コロナの感染力が下がり、新規感染者は一けた台になり、政府は勝利宣言する図面になる可能性も見えてきました。日本の死者数は人口比一番少ない、やっぱりクラスター対策は素晴らしかったということで終わりになるかもしません。いくつかのお店がつぶれても、3強(大企業、大都市、アメリカ)さえ復活すれば、現政権は安泰です。みんなのど元過ぎれば熱さを忘れ、何事もなかったかのように平和な時が流れる。いや、それで結構です。皆さん幸せならなによりです。

もしかすると5月8日から自然教育園がオープンするかもしれません。(さっき自然教育園の休園再延長の知らせがきました。残念) 当方は写真撮影の準備運動として、<港区の坂>というタイトルで、10000歩、散歩しながら数多くある坂の写真を撮り始めました。今日(2020-5-5)は<幽霊坂><蛇坂><塩見坂><聖坂><魚籃坂><伊皿子坂>を撮影。
2020-5-7は<明治坂>、<薬園坂>、<仙台坂>、<一本木坂>、<暗闇坂>、<大黒坂>、<三光坂>を撮影。

これ以上コロナ対策ブログを書かなくても済むことを期待いたします。


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