小さな旅、大きな旅の写真物語(Virtual trips/travels)

京都や東京を本拠地として、自然の中や町を歩きながら、撮った写真をどんどん掲載します。いっしょに歩いているように。

ベルリン・フリー旅行 その1 プレリュード

2015-05-24 21:23:16 | 旅行
ベルリン・フリー旅行 その1 プレリュード

2015-5-24
これから、長編旅行記が始まります。文章が長くて読むにカッタルイでしょうから、毎日細切れにアップしてゆきます。結構内容は濃いと思うのですが、なんせ土地柄、絶景写真は皆無ですから、気が向いたら毎日読むか、何日分かまとめて読むかしてください。

何でベルリンなのか? 
これは当方の趣味でなく、家内のリクエストです。本当は昨年末にポルトガルに行く予定だったのですが、冬場は雨期と言われて、写真撮影に雨は厳しいので変更しました。その後、たびたびネットでポルトガルの天気を見て見ましたがほとんど晴れ、結局、変更する必要は無かったのです。なんやかんやで、写真家はどこでもいい写真が撮るのが写真家であると粋がってベルリンの旅になりました。家内の旅の動機は殆ど音楽に関連しています。これは後で説明しましょう。

当方の海外旅行は、いつも家内が行く先の情報を勉強してスタートし、当方は現地に向かう飛行機の中で旅先の勉強をして、詳細な計画を考えるのです。なにしろ、家内は地図オンチですから、完全に任せることは出来ません。家内の英語まずまず、ドイツ語片言、地図全くダメと、かたや地図まずまず、英語片言の当方の組み合わせで、海外フリー旅は、ロンドン、ミュンヘン、ブルッセルに続く、ベルリンの4回目のフリー旅です。この凸凹コンビはとっても疲れるのですが、旅行社のツアー旅行よりは得る物が多いと頑張っています。いつまで続けられるのでしょうかね????

スタートは羽田、羽田の国際空港は綺麗で興味深々。羽田から海外は楽でいいです。
日本のキャラクターショップが集合している。子供のリクエストでフナッシーグッズを購入。


Sony alpha7R + Sony/Zeiss 16-35mm


Sony alpha7R + Sony/Zeiss 16-35mm


Sony alpha7R + Sony/Zeiss 16-35mm

何故か藤棚のディスプレイがあり、写真を撮る人もいる。藤棚は日本を表わすディスプレイとこの時は思いましたが、意外なことにベルリンは藤があふれていました。藤棚は無論、藤のトンネルまでありました。ちなみに藤は英語でWisteria(ウイスティリア)藤棚はwisteria trellis、花言葉は「優しさ」「歓迎」「決して離れない」「恋に酔う」西洋花言葉は「welcome(歓迎)」「steadfast(確固たる、しっかりした、忠実な)」だそうです。藤色はlight purple; lavender。 ついでに、ドイツ語ではGlyzinie グリツィーニエ、藤色はLila (リーラ)で藤ではなくライラックと関連しているようです。そういえば、ライラック(モクセイ科)もいっぱい咲いていました。

これも不思議なのですが、ドイツの首都ベルリンに直行便がありません。フランクフルトで乗り換え。


Sony alpha7R + Sony/Zeiss 16-35mm

ドイツの車は何で魅力的なのでしょうか? このBMWの塗装はとってもいい。一言でいえば、知的な美しさです。当方も今BMWに乗っていますが、実際のところ当方は殆ど車を使いません。一日一万歩歩くには車は大敵なのです。車は家内の足です。それでもあえて、万一、また車を買うとしたら、アルファロメオでしょう。それは、飛騨高山で出会ったアルファロメオ・ブレイドの泥だらけの一隊が何故か目に焼き付いているからです。脱線しました。今回のブログは全域脱線ばっかりで、あっちに飛んだり、こっちに飛んだりですみません。



Sony alpha7R + Sony/Zeiss 16-35mm

フランクフルトで乗り継ぎ、ルフトハンザのドイツ国内線はこの前パイロットの自殺で落ちたばかり。イスラム国の無差別銃撃事件も加わって、今回の旅行はトラブルなく完遂できるか心配して、子供たちに遺言めいたメモを残してきています。



Sony alpha7S + フォクトレンダーVintage line 50mm F1.5 Aspherical VM

今回の旅はHISのスケルトンツアーで飛行機と宿だけが予約の対象ですが、空港からの送り迎えと、3日間のフリー切符が付いています。この付録はとっても役に立ちました。これはこれから5泊すごす宿、ABBA Hotelです。足であるU(地下鉄)、S(電車)の駅も遠くなく、部屋もきれい、朝食も充実で実質的にいいホテルでした。


Sony alpha7S + フォクトレンダーVintage line 50mm F1.5 Aspherical VM

近くのスーパーマーケットには寿司も売っていて、ごやっかいになりました。


Sony alpha7S + フォクトレンダーVintage line 50mm F1.5 Aspherical VM

白アスパラガスもおいしそう。


Sony alpha7S + フォクトレンダーVintage line 50mm F1.5 Aspherical VM

ドイツはイギリス同様犬の国で、電車も大半は犬連れOKです。


Sony alpha7S + フォクトレンダーVintage line 50mm F1.5 Aspherical VM

こちらの電車は自転車持ち込みOKの車両が多い。スポーツサイクリングでなくて普通のオバサンが自転車を電車に持ち込みます。


Sony alpha7S + フォクトレンダーVintage line 50mm F1.5 Aspherical VM

OKマークがついています。


Sony alpha7S + フォクトレンダーVintage line 50mm F1.5 Aspherical VM

家族全員に1台づつの車という訳にはいかないでしょうから、電車と自転車のミックスでくらさないと、森の中の家には帰れません。また脱線しました。


Sony alpha7S + フォクトレンダーVintage line 50mm F1.5 Aspherical VM

空港からホテルまでの送迎タクシーの運転手が自慢するのは、緑あふれるベルリンです。街路樹にはすべて番号がふってあって、道路の名前がわからなくても、街路樹の番号を言えば、所在地が即座にわかるそうです。いつも思うのですが、ドイツは緑が多い街ではなく、森のところどころに街や畑がある国だと。ほっておいたら、森が国全体を覆い尽くすであろう、偉大な盆地の森の国なのです。


Sony alpha7R + Sony/Zeiss 16-35mm

よくわからない、ホテルの近くのディスプレイ。


Sony alpha7S + フォクトレンダーVintage line 50mm F1.5 Aspherical VM

1945年5月8日はヒットラードイツが陥落し、ベルリンが開放された。5月は<ベルリンの春>として、ベルリンでは色々な記念行事が行われていました。
しかしながら同時に、1945年5月8日の第二次世界大戦のドイツの降伏により、ドイツはアメリカ合衆国・イギリス・フランス占領地域に当たり資本主義を名目とした西ドイツと、ソ連占領地域に当たり共産主義を名目とした東ドイツに分断されたのです。ベルリンは、アメリカ・イギリス・フランス・ソ連によって分割占領されたが、アメリカ・イギリス・フランスの占領地域である西ベルリンは、周囲を全て東ドイツに囲まれた「赤い海に浮かぶ自由の島」となったことで、東ドイツ国民の西ベルリンへの逃亡が相次ました。かかる住民流出に危機感を抱いたソ連共産党とドイツ社会主義統一党(東ドイツ政府)は、住民の流出を防ぐために壁を建設した。壁は両ドイツ国境の直上ではなく、全て東ドイツ領内に建設されていました。自由の国といいながら、ベルリン・西ドイツは飛行機でしか世界と行き来できなかったのです。なにも考えないで、スタートしたベルリン・フリー旅の出だしで、この日本人には理解不可能な、ヒットラーのユダヤ人虐殺と東西分断の極致としてのベルリン壁が今回の旅のテーマであると直感したのです。


あえて、東西ドイツ分断時代の地図をのせます。今回はベルリンに5日宿泊して、ポツダム、ドレスデン、オラニエンブルグに日帰り旅行しました。いずれも元東ドイツの都市で、東ドイツの匂いがプンプンする旅です。


ベルリンの地図をネットで探すこと1時間、まったくいい地図が見つからない。最近はGoogleの地図がはびこっていて、こいつが格好ばかりで全然使いにくい。
仕方がないから、自分で作る。丸印がこれから登場するであろうベルリンで訪ねたところです



市内はSバーン(近郊電車)、Uバーン(地下鉄)、バス、トラムなどがグチャグチャに走っており、さらに旅行期間中の大部分が鉄道のストライキと重なって、Sバーンが止まったり、間引き運転や路線変更等更にグチャグチャの状態で、土地の人に行き方を聞いても、誰も正確に答えることが出来ない状態でした。我々凸凹フリー旅の鉄則は、同じ質問を2人以上の人に、一致するまで聞くことです。今回は平均3人以上に聞きまわっていました。答えが正しくないケースが半分近くあるのです。しかし、ドイツの方は皆驚くほど親切で、その場で答えられない人が、ネットで探して、数分後に回答を持ってくる人も少なからずいました。とにかく、聞いた人は全員、例外なく親切でした。電車の席は必ず譲ってくれるし、このドイツ人の律義さは日本人の比ではありません。
ストライキのおかげで、Uバーンが主たる足となりました。このUバーンがわかりにくい、京都のバスみたいなもので、おそらく慣れるのに一か月はかかるでしょう。渡される地図は小さくて読めない(現地の人も読めない)、駅の表示は隣駅が書いてない、似たような駅名がぞろぞろ続く、路線がぷっつり切れたり、あちこちに分散したり。この交通システムといい、各所でドイツ人は利口なのかバカなのかよくわからなくなるのです。とにかく最低の情報しか書いてない、後は自分で考えろというのか。出来のわるいロボットみたいに局所的整合性・合理性には凝るけれど、全体を見渡した整合性・合理性が見えない。当然誰もが必要とする情報が見つからないのです。舛添さんが東京は諸外国に劣るから、オリンピックまでに改善せよと言うのは真っ赤なウソ、より良くするのは反対しませんが、現状でも東京ほど親切な街は無い。
ロンドンの地下鉄ではこんな苦労はしなかった、イギリス人の方がドイツ人より大局的に物を見られるのだろうか?? 何でだろうかと、考え込む。


Sony alpha7S + フォクトレンダーVintage line 50mm F1.5 Aspherical VM

まずは街に点在する興味ある光景のスナップをつづけましょう。いまでは日本でめずらしい三輪車が結構走っています。東ドイツ時代の名残でしょうか?


Sony alpha7S + フォクトレンダーVintage line 50mm F1.5 Aspherical VM

近くの公園では藤の花が丁度見ごろです。


Sony alpha7S + フォクトレンダーVintage line 50mm F1.5 Aspherical VM

レトロなラジオは東ドイツの置き土産でしょうか?


Sony alpha7R + Sony/Zeiss 16-35mm

最近は招き猫が世界に進出しています。

明日からベルリン市内観光です、お楽しみに。

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