登りきて歌垣山の青葉かな
若葉の頃が過ぎ、緑のより深まった頃の木々の葉をいう。
日本三大歌垣の一つ佐賀県の杵島山(きしまやま)を訪れ
た。
「歌垣」とは、春に豊作を祈願し、秋に収穫を感謝する農耕
祭祀であるとともに、若者が互いに歌を詠み合い、結婚相手
を探す場でもあったと考えられている。
ただ一つ残されている歌が「杵島曲(きしまぶり)」と呼ばれ
るものである。
「あられふる きしまがたけを さかしみと くさとりかねて
いもがてをとる」
「杵島山がけわしいので、よじ登るのに草をつかみ得ないで、
一緒に登る愛しい人の手をつかむよ。」(白石町説明板より)
歌碑の揮毫は京都大学名誉教授澤瀉久孝博士。
博多東長寺五重塔(平成二十三年建立)
新しき五重塔へ青葉かな
黒田家墓所のホルトの木
盛り上がる青葉や黒田藩主墓所
晴れ渡る街道沿ひの青葉かな