畑の上を惜しむかに舞ふ帰燕かな
春に渡ってきた燕が、秋に南方へ帰ってゆくことをいう。
秋に、電線や蘆原などに燕の一群が集まっているのを見かける。
これは、南方へ帰る準備なのである。
「燕帰る」等はその燕を見送る気持ちを感じさせる季語である。
燕の群れがいつの間にかいなくなると、淋しく感じられる。
数羽の燕が畑の上を惜しむかのように舞っていた。
正に帰燕であった。
電線に胸の白さの秋燕