楽聞えさうな雛壇ありにけり
雛祭は、三月三日、上巳の節句に、女児の成長を願い、雛壇に雛人形や調度を飾り、桃の花や白酒などを供える行事をいう。
もとは形代で体を撫で、穢れを移したものを川に流す上巳の日の祓の行事に、貴族の子女の雛遊びの風習が結びついたもので、江戸時代から紙雛に代って内裏雛が多く作られるようになり、豪華な段飾りへと発展した。
子供たちは雛飾りの前で食事をしたり遊んだりすることが、春の伝統行事の一つとして定着している。
復元した茅葺の農家に、豪華な雛壇が飾られていた。
その五人囃子から楽の音が聞えてきそうであった。
雛菓子を食うべ祝としたりけり