水引の森の道くる人ありぬ
タデ科の多年草。
山野の林道や藪に自生する。
八~十月、細い花軸に濃い赤い小花を無数につける。
花軸は上から見ると赤く、下から見ると白く見える。
それが贈答品を結ぶ紅白の飾り紐の水引に似ているのでこの名がある。
植物名はミズヒキであり、水引草は俳句特有の呼び方である。
森の中の少し暗い道に水引が咲いていた。
その道を向こうからやってくる人がいた。
万葉集になき水引の紅愛でぬ