俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

樟若葉(くすわかば)

2012-05-11 | 俳句・夏・植物


地上より雲湧くごとし樟若葉

クスノキ科の常緑高木。樟は高木であるため、その若葉は明るく盛り上がるようである。大木の樟が黄緑色の若葉となっていた。その盛り上がり方が、まるで地上から黄緑色の雲がもくもくと湧いているように見えた。そこに圧倒的な生命力を感じた。

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柳川の旅思ひ出す樟若葉


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牡丹

2012-05-10 | 俳句・夏・植物


日の移る天に開きて白牡丹

ボタン科の落葉低木。中国西北部原産。日本には平安時代に渡来し、薬用として利用されたとされ、後に観賞用に栽培。四~五月頃、枝の先に直径一〇~二〇センチの大きな花を一つつける。色は白・黄・淡紅・紅・絞りなど。深見草(ふかみぐさ)の別称がある。白牡丹(はくぼたん)が上を向いて咲いていた。まるで天を移る太陽を見ているようであった。

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牡丹(ぼうたん)の虫を宿せる夕べかな


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若楓

2012-05-09 | 俳句・夏・植物


仰ぎをり日の透きゐたる若楓

カエデ科の落葉高木。若葉の楓をいう。楓は紅葉が美しいが、若葉にも日の光により目の覚めるような美しさがある。カエデは万葉の時代には、その葉の形から「蛙手(かえるで)」と呼ばれていた。青空に日を透いた若楓が得も言われず美しかった。その下で、飽きずに見上げていた。

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門前に柔らかき風若楓











寝て起きし猫の歩みや若楓


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石楠花(しゃくなげ)

2012-05-08 | 俳句・夏・植物


石楠花や水辺に遊ぶひとのこゑ

ツツジ科の常緑低木。亜高山帯と周辺の渓谷に自生。庭園や庭には西洋石楠花が多い。世界では三千種ほどある。五~六月、枝先にツツジに似た花が集まって咲く。真っ赤な石楠花が咲いていた。見ていると、近くの小流れに遊ぶ人の声が聞えてきた。

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日本石楠花(推定樹齢120年)







石楠花や池にスケッチする少女


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柿若葉

2012-05-07 | 俳句・夏・植物


エルガーの曲に親しみ柿若葉

柿の若葉はつやつやとした明るい萌黄色で、柔らかい。青空のもと、朝日を受けた柿若葉は、初夏らしい美しさと力がみなぎっている。エルガーはイギリスの作曲家。よく知られた曲に小品の「愛の挨拶」、行進曲「威風堂々」などがあり、優しさと力強さがある。エルガーの曲を聴きながら柿若葉を見上げた。

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柿若葉歩きにゆくにバス乗りて


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