竹の春

庭園の裏山の路竹の春



竹は繁殖のため「竹の秋」（春季）「竹落葉」（夏季）を経て秋に回復

し、葉を青々と茂らせる「竹の春」となる。

今年は、残暑が厳しく長かったので、竹が青々となるのが遅くなっ

た。







日本庭園の裏山に径があり、人はほとんど通らないが歩いてみた。

鵯が侵入者を咎めるかのように、何羽もけたたましく鳴き合ってい

た。

降口近くに「竹の春」が見られた。






速足の時にゆつくり竹の春



　

敗荷（やれはす）

裏に日の差し敗荷を明るうす



秋が深まるにつれ破れて無残な姿となった蓮の葉をいう。







敗荷の裏に傾いた日が差して、明るく灯が点ったようになっていた。

破れた蓮の葉にも一瞬の美しさがあった。






敗荷の水は動かず否うごく



　

パンパスグラス(2)

遠目にもパンパスグラス日に映えて



雌雄異株。

雌花には絹糸状の長い毛があり、雌花穂は長さ３０～６０センチ、

白または淡紅色で円錐状をなして美しい。







シロガネヨシともいう。







遠目にもパンパスグラスの花穂がよく見えた。

花穂は日に映えて、白く美しかった。






直立の銀葭や雲流れ



　

コスモス(3)

コスモスに佇ちて優しくなりにけり



コスモスは淡紅、紅、白だけでなく、黄色の花もある。

サンセットイエローという淡い黄色のコスモスが咲いてた。







黄色の中に白のコスモスも咲き、全体的に淡泊な色をしていた。







コスモスの中に佇んでいると、気持ちが優しくなってきた。

これは花の持つ力なのだろうか。







丘一面にセンセーションミックスという白、淡紅、紅のコスモスが咲

き乱れていた。







丁度、日が西に傾き、花の裏を下から見ると日が透けて、表から見

るよりも美しかった。






丘に日の回つてきたり秋桜



　

薄

手招くは芒ばかりや野を歩き



イネ科の大型多年草。

尾花と呼ばれ、秋の七草の一つ。







日当りのよい山野に自生する。

屋根葺きに用いられ、萱ともいう。







秋、黄褐色か紫褐色の花穂を出す。







野原を歩いて来ると、芒が群生していた。

風が吹くと芒の穂が手招きしているように見えた。






暮際の白き芒の中にをり