俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

稲架(はざ)

2017-10-26 | 俳句・秋・人事




井田(せいでん)の稲架に夕日の当りをり



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刈り取った稲を掛け渡して乾燥させるための木組みをいう。







田や畦に杭を立て、そこへ竹などを横に渡し、稲を下向きに

かけ連ねる。







普通は一段の稲架が多いが、北陸などの穀倉地帯では段数

の多いものもある。







岡山県の後楽園には、中国の周時代の「井田制度」の縮小

判がある。

田圃が正方形に九等分されている。

その一角に稲架があり、折しも夕日が当たっていた。






人去りて稲架に夕影迫りけり



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初鴨

2017-10-25 | 俳句・秋・動物




初鴨の数羽来てをり城の濠



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秋に鴨は北方から飛来する。

早い所では八月下旬頃から見られる。

それぞれの鴨の一番手が初鴨で、物見のように五、六羽

の小グループで飛来することが多い。







岡山城のお濠に初鴨が数羽遊んでいた。

皆静かにしていた。






初鴨の石垣の裾離れざる



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菊花展

2017-10-24 | 俳句・秋・人事




作りたる人ら撮られて菊花展



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菊作りで菊が出来上がると、各地の神社、仏閣、公園など

で菊花展が催される。







審査により金賞、銀賞などの札が作品にかけられる。







大輪、懸崖、改良を加えられたものなどが展示される。







大輪の菊は魅力的で美しいため、句には詠みにくい。







菊作りをした年配の人達を菊の前に立たせていた。

市の広報誌か何かのようで、脚立の上に立った女性が何枚

も写真を撮っていた。






雲間より時折の日や菊花展



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榠樝の実

2017-10-23 | 俳句・秋・植物



黄を深め雨に濡れたる榠樝の実



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バラ科の落葉高木。

実は大きく、いびつな楕円形。







晩秋、黄色く熟し芳香を放つが果肉は硬く、酸味と渋味が

あって生食はできない。

薄切りにして砂糖漬けや蜂蜜漬け、果実酒にする。







大きな榠樝の実が生っていた。

雨に濡れ黄色をより濃くしていた。






採りたればさぞ重からむ榠樝の実



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秋の夜

2017-10-22 | 俳句・秋・時候




丘に来て万の灯や秋の夜



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秋の夜は長く、あたりはひっそりと静まり返っている。







虫が鳴き、情緒豊かな時間である。







秋の夜が一層更けた時刻を「夜半の秋」という。







八王子の桜ヶ丘公園にあるゆうひの丘から、北北西方向の

夜景を眺めた。

秋の夜の静けさに虫の音が聞えるばかりであった。






秋の夜の本に栞を挟みけり



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