俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

仙人草

2019-08-21 | 俳句・秋・植物




仙人草鳥の声なき森にきて




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キンポウゲ科の蔓性多年草。

山野に自生する。







八~九月頃、葉腋に白色花をつける。

四枚の萼片は白色花弁状で十文字状に開く。

花弁を欠き、中央に多数の雄蕊、雌蕊がある。







羽毛のある痩果を結ぶが、有毒。

葉や根は鎮痛、利尿薬として利用する。







「仙人草」は季語としてはまだ認められていないが、よく

見かける花であるので、試しに詠んでみた。







仙人草が固まって満開になっていた。

そこは鳥の声が全く聞こえない森であった。






川音や木の根に仙人草開き




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藪からし

2019-08-20 | 俳句・秋・植物




藪からし郵便バイクひた走り




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ブドウ科の多年生蔓草。







他の草木に絡みつき、生い茂る。







夏の盛りに黄赤色を帯びた小花を群がり咲かせ、秋に

小さなしょう果を結ぶ。







藪を枯らし山林を枯らして繁茂するので、「藪からし」の

名がある。







草地の垣根に藪からしが絡みついていた。

その道を郵便バイクが一途に走って行った。






これ以上絡むものなし藪からし




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橡の実

2019-08-19 | 俳句・秋・植物




橡の実を煽る夕風立ちにけり




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トチノキ科の落葉高木。







花は雄花と両性花をつける。

雄蕊は七個、雌蕊は一個。

雄花は実を結ばない。







さく果は倒円錐形で、種子は光沢のある赤褐色で栗に似て

ほぼ球形。







苦味があり生食できないが、水に晒して灰汁を抜き、橡餅

や橡団子などを作る。

「橡の実」は季語としては晩秋に分類されるが、八月には

実が生り、九月中には落ち尽くしてしまう。







夕風が吹いてきた。

橡の実も風に煽られて上下していた。






橡の実の大き一つや瀬音して




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秋の水

2019-08-18 | 俳句・秋・地理




首伸べし亀を映して秋の水




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秋の水は透明で美しい。







夏の間中、水は生ぬるい感じであったのが、秋には冷たく

澄んでくる。







川底の石までくっきりと見えるようになる。







「水の秋」は水の美しい秋を讃えていう。







池の岩の上で亀が首を伸ばしていた。

それが秋の水にくっきりと映っていた。






地底より湧きそのままに秋の水




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蜻蛉

2019-08-17 | 俳句・秋・動物




小流の傍にいつもの蜻蛉かな




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トンボ目に属する昆虫の総称。

夏から晩秋まで様々な種類の蜻蛉が見られる。







大きな複眼の頭部と左右二組計四枚の網模様の翅の付く

細長い胴、腹部を持つ。







素早く飛行しながらその強い顎で蚊や蛾などを捕食する。







ある小流の所には毎年塩辛蜻蛉が飛んでいる。

果たして今回も塩辛蜻蛉が飛んだり、止まったりしていた。






止まりたる蜻蛉の影や池底に




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