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救済の聖母マリア教会




こちらは去年1月、明け方に撮影した写真。

東向きの窓からは、クーポラが明けの明星のように輝いて見えた。


ヴェネツィアのサンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂(救済の聖母マリア聖堂)は、17世紀にイタリアで蔓延した感染病の終息を祈願して建てられた、カトリック教会のバジリカである。

黒死病は14世紀に大パンデミックになり、このころ、疫病や戦争に伴う社会的不安から、人々は次第に慈愛に満ちた聖母にすがるようになったという。

「マリア信仰が盛んになるのはゴシック時代以降のことだが、崇敬の念を抱くと同時に、どんなに貧しい、どんなに卑しい人間でも、安心して保護と救いを依頼できる優しい存在として親近感が持たれるようになったからである」(高階秀爾『<受胎告知>でみるマリア信仰』54頁)



神様がほんとうにいるのなら、人間にこんな苦難を与えるはずがない、と言われることがあるが、神が自分の似姿に人間を創ったならば、やはり、人間界で起きることは人間が責任を持って解決せよ、霊的にも神の似姿に成長せよ、と考えているだろうと思う。
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