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橋の上 今昔








先日、橋の上という駄文と共に、おそらく100年くらい前の近所の橋の写真を載せた。

天気が好転したら現在の橋も同じ角度から撮ってくるつもりと書き添えたら、こんな暇人の慰みに対して、「楽しみにしています」とおっしゃって下さる方があって、今日の写真はその方に捧げる。


午後3時、日が延びて来て手前が真っ暗な拙い写真だが、今度またいつ晴れるか知れないし...


全然変わらない風景。

100年後もこのままなのだろうか。

友人が、「わたしたちは地球をほんの短期間訪問しているお客さんなのよ」と言っていたが、そんな気もしてきた。

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窓からブルージュが見える








運河沿い*の窓から日がな一日外を眺める犬。

以前はゴールデンレトリバー系の犬だった(この犬は映画In Bruggeの冒頭にもカメオ出演している)のだが、いつの間にかキャストが変わった。

運河の反対側を飼い犬と散歩しているとずっと目で追ってくる。



ところでこの犬の様子を見るたびに、「わたしたちが他者に対するときの、その他者の現れ方」というやつを思い出す。

窓辺で光のスポットを浴びている犬が、例えば今日出会ったBさんの姿であり、
犬の背後にある暗闇が、Bさんの歴史や経験や家族や考え方などのすべてである。

でもわたしにはスポットを浴びている犬としてのBさんしか、今のところ見えていない...みたいな。

ではそのスポットはどこから来るのだろう、「何がわたしにこの場面を見せているのだろう」?



散歩者はこんなことを考える。



ぜひこの犬と並んで窓からブルージュを眺めたいものである(そうしたらスポットがどこから来ているのか見えるかもしれない)。



...



子どもの頃、池田満寿夫の「窓からローマが見える」のTV放送をちらっと見たことがあり、今になって見たいような気がする(たしかエロ映画)。
主人公のOがテラス席でパスタか何かを大食いしていて、イタリア婦人から「そんなに食べても太らないのね!」などと言われる場面だけ覚えているのだ。





*運河沿い...ブルグ広場から魚市場へ抜け、すぐに運河沿いを左折する。ずっとずっと歩いて行くと見つかります。右手にある白鳥ホテルよりも先。
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末は博士か大臣か 




「ママ、古生物学者の年収ってどの程度なんですか?」

夕食時、娘が突然聞いて来た。

古生物学者は娘が将来希望する職業である。




たまに、「海洋生物学者か医師か、ピアニストかバレリーナか迷うわ...」

と、子どもの最高の贅沢を口にすることもあるが(そしてわたしは「ゆえるときにゆうとき」と思う)、常に古生物学者はリストのトップにあることは確からしい。




「年収は、大学とか博物館とか研究所とか、所属する機関によって違うから、これくらい、と言うのは難しいわ...」

「でもだいたい!だいたいでいいですから。」

「お家に住めて、ご飯が食べられて、欲しいものはそこそこ買えるでしょうよ。心配ないです。」

「じゃあ発掘に行ったらホテル代は誰が払うんですか?」

「それは研究費から出すんですよ。」

「じゃあね、所属を移動したい場合はどうやって移動するの?」

「それはポストの募集というのがあって、それに応募するのよ」

「ホテルにキーボードを持って行って練習してもいいと思う?」


娘よ、いったいあなたは何をプランしているのだ...




女児の成長を祝う雛の日に。





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