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Brugge Style
モネのいま、ここ
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今日のロンドンもすっきり晴れ、よい1日になりそうだ。
今日はナショナル・ギャラリー(写真上)は素通り...
昨日、モネの展覧会「モネと建築物」を見た感想を書いたが、
毎週何度もロンドンへ遊びに来る機会があるわたしですらも
トラファルガー広場やコヴェント・ガーデン
リージェント通りやテムズ川
タワーブリッジや国会議事堂(ビッグベンは修復中でカバーがかけてある)
聖ポール大聖堂、大英博物館
などを通りがかるたびに、空の色や光の当たり方に反応しては
初めてロンドンを訪れる観光客のように写真を撮っては喜んでいるので
モネが例えばルーアンの大聖堂前の家に陣取り、窓辺に何十枚もキャンバスを並べ
時間と季節の変化に合わせてキャンバスの前を動きながら、
いま、ここの光を写し取るのに熱心だったというの
(彼はわたしなんかより数千倍も数万倍も敏感であろうから)
少しだけ分かるような気がする。
印象派と交流のあったボードレールはこう言った。
モダンとは、移り変わりゆくものの中から永遠を引き出すことなのだ、と。
つまりモダン(現代性)とは、瞬間の永遠のことなのである。
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monet & architecture
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どちらかというと印象派とモネの作品自体は好きな部類には入らないのだが、芸術作品の持つ時代背景にはとてもとてーも興味がある。
特に英国に住むようになってから、キュレーション(情報を収集、整理、要約、公開(共有)すること)の方法がおもしろいと思うようになり、モネの膨大な作品のなかから「建築」に焦点を当てるという展覧会の着眼点に好奇心を刺激され行ってきた。
やはりまずはこれだけの展示物を世界中から集めてくるという学芸員の手腕に目を丸くさせられた。
75点の作品は、モネが2人目のパートナー、アリスを亡くすまで(以後は彼はほとんどジベルニーの庭に専念)に製作した建築物込みの作品が、場所と対象ごとに集められて展示されている。
最後の建築はヴェネツィアだった。
ヴェネツィアのサンマルコ広場に建つドゥカーレ宮殿のファサードを眺めながら(ファサードは口を開けた怪物のように見える)、オーディオガイドの説明がはっきち腑に落ちた。
曰く、「モネは建物を光を描くための巨大なスクリーンとして扱った」
今まであまり好きではなかった「巨匠」モネにとうとう少し歩み寄れたような気がして感動しながらギャラリーを後にした。
外に出たら、一日中灰色だったロンドンの空から、雲を斬りこむようにして5月の光がトラファルガー広場に注いでいた。ナショナル・ギャラリーの白っぽい壁はまばゆい光を反射して銀色のグラデーションに輝いていた。
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rhapsodie espagnole (liszt)
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水曜夜に聞いたブニアティシヴァリのリスト
「スペイン狂想曲」が忘れられずあれから繰り返し聞いている。
娘とわたしは旅先で作曲家のプレートを見つけたら送り合うのをジョークにしていて
これはわたしが先月マドリッドで撮影したもの
「リスト参上」
(この時期はスペイン狂想曲を作曲した時よりも前みたいだが)
プレートが発光しているように見えるのもリストらしい。
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khatia buniatishvili, piano
Khatia Buniatishvili, piano@Queen Elizabeth Hall
Brahms: Sonata No.3 in F minor, Op.5
Tchaikovsky: The Nutcracker Suite arr. Pletnev for piano
Liszt: Rhapsodie espagnole, S.254; Reminiscences of Don Juan, S.418 (after Mozart)
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なんかこっちまで若返りましたわ...
というのは彼女、若い頃はもっさりさんだったのだが、突然官能的な容姿になり、その自由爆発的な演奏と合間って、とても魅力的な音楽家なのだ。
彼女の音楽性には賛否両論があるのは知っている。
爽快なスピードとパワーと自由闊達な解釈と表現は若い頃のアルゲリッチのようだと言うことも可能だが、アルゲリッチのようだと評するためにはアルゲリッチがアルゲリッチであるための「端正」な何かが欠落している。
実際昨夜も特に「くるみ割り人形」はボロボロで、なぜこんなスイートを? しかもこんな季節に? とすら思わせた。
しかし、彼女を見に来る観客の目的の何割かは、彼女がトレードマークの豊かな髪を乱しながら、ときおり無造作にかきあげつつ演奏するのを期待している。
魅力的な身体つきに常にゴージャスなイブニングドレスをまとい、ハイヒールをはき、赤い口紅を塗った姿。
スタインウェイが小僧のように扱われ、ピアノがイカレるか彼女が腕を痛めるのが先かを見にきている。
昨夜はよく日焼けした肌にデコルテが大きく開いた黒のレースのロマンティックなボールガウンをお召しだった。
舞台に最初に現れた時はどよめきましたよ。
わたしは若い頃はリヒターとミケランジャリの大ファンで、今は年に一回ロンドンで公演するキーシンとペライヤのリサイタルを待望にしているどシロウトファンだが(来月のペライヤは彼の体調不良でキャンセルになった)、彼女を見ているとある意味女性の方が自由なパフォーマンスをするのかも、とうっかり思ってしまう。
卑近な例をあげると、男性はいやでもなかなか会社を辞められないが、女性は突然フランス留学に行ってしまう、みたいな自由さ。
あるいはSMの女王様... SMの女王様には根本にMへの愛があると聞いたことがあるから、まあ完全に的外れではないかも...ああ、わたしの下卑た感覚! 忘れて(笑)。
リストの演目は生で聞いたことがなく、かなーり楽しんだ。あれだけ楽しめたら、別にあれはあれでいい。
あれを舞台で演奏のには技術やなんかよりも相当度胸がいり、それ以上に自分がどういう音楽家で何を期待されているか熟知していないといけないのでは...
リストのエゴ狂気っぽいのに対し、魅力的な微笑みでパワー全開で渡り合うように演奏し、観客の度肝を抜くために彼女は存在しているかのようだ。
いろいろ楽しかった。
次回も行くと思う。
(写真はSouthbank Centerのプロモーションから)
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beenhespはベルギーの味
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移動時間が比較的短いので生ものを中心にする。
今回も英国へ来る親戚にいろいろ持って来てもらった。
パン屋さんのパン(店頭でスライスしてもらったものを冷凍するため結構大量に)
アカデミーのケーキ
お肉屋さんでハム、ビーンハスプ Beenhesp
ドライソーセージ
ゴーダなどのチーズ
パラディオの花束
日持ちするものとしては
チョコレートは英国の人に差し上げるものを複数個、スーパーで買える個別包装のワッフル、製菓用フォンダン、ブルージュ・ビスケット、マヨネーズ、ジュリエットのクッキー詰め合わせ、アカデミーの焼き菓子など。甘いものばっかり!
写真は生々しいがみずみずしくおいしいビーンハスプ。
マネの描いたあのおいしそうなLe Jambon(グラスゴー・ギャラリー美術館蔵)みたいでどうしても載せたかった!
サンドイッチにほんとうにおいしいのでベルギーにいらしたらぜひ召し上がってみてね。
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