日本の人口の推移を長いスパンで見たのが下記のデータである。
元データは下記のWebサイトより引用
人口の超長期推移
第1期 狩猟、木の実など採取、漁業による食料確保の時代
1万年前は現在より2℃低かったが
縄文早期 9000年前 2万人 この頃には現在より平均気温高い
縄文前期 6000年前 11万人
縄文中期 5000年前 26万人
縄文後期 4000年前 16万人 4500年前より寒冷化
縄文晩期 3000年前 7.6万人
縄文期は西日本の人口は少なく、東日本に人口が集中
東日本は、ブナを中心とする冷温帯落葉樹林は後退し、代わって
コナラ、クリを中心とする暖温帯落葉樹林が広がり、西日本は
カシ、シイの常緑照葉樹林となった。
木の実の生産性は照葉樹林より落葉樹林、特に暖温帯落葉樹林が
圧倒的に高いため、こうした温暖化により東日本を中心に
日本の人口は急増したといわれる。
第2期 農耕の定着と普及
弥生初め 2000年前 59万人
奈良時代 1300年前 450-550万人
平安時代 1200-800年前 550-680万人
鎌倉-室町 800-400年前 680-1227万人
第3期 市場経済拡大時期
関が原 400年前 1227万人 1603年
享保の改革 300年前 3128万人 1721年
明治維新 140年前 3330万人 1868年
第4期 工業化の時代
1920年 90年前 5596万人
1950年 60年前 8320万人
1980年 30年前 1億1706万人
2000年 10年前 1億2693万人
日本の人口は縄文時代の2万人-26万人から弥生時代に入って農耕生産物が
増加したことで人口が約60万人に、さらに生産増に伴ない奈良時代
には約500万人のレベルにまで増加した。
平安時代末期(1150年)700万人弱だった人口が慶長5年(1600)
に1200万人となり江戸時代の前半約120年間で1900万人増加し
それ以降は3000万人の一定レベルで江戸時代の終わりまで推移している。
明治に入ってから富国強兵政策のもと人口の急増期に突入していく。
現在の人口が約1億2700万人であるから明治から約140年の間に
実に9700万人が増加したことになる。
現在以降人口は減少に転じ2100年には約6400万人のレベルとなる。
だから100年足らずの間に実に現在の半分の人口になる。
明治維新の富国強兵策から始まり日本は変革してきた訳であるが
少子高齢化による人口減少の社会構造の変化に備えどのように
社会の仕組みを変えていくかが課題である。
2002年の食料自給率で日本は28%、カロリーベースで40%である。
フランスでの食料自給率は186%、カロリーベースで130%である。
明治5年(1872)の日本の人口は3480万人に対してフランスは3610万人
とほぼ同程度であったが日本の人口は1億2000万人を超える水準に
なったのに対し、フランスは6000万人のレベルである。
食料の生産力を現在のレベルとしたときの人口扶養力は穀物ベースで
3600万人、カロリーベースで5100万人に過ぎない日本の現状である。
明治以降、工業の隆盛により日本は買い食い(購入で食料を確保)を
してきた訳であるが今後も同じようなことは考えられない時代に
なりつつある。
老人は海外に移民させ、若い世代の移民を受け入れるような政策が
必要な時代になりつつあるのかも知れない。
また、国内の食料生産量を増加させる政策も必要である。