2021年3月13日、NHKテレビBSプレミアムで下記の番組を視聴しました。
生中継 闇と炎の秘儀 お水取り 〜奈良・東大寺修二会〜
コロナ禍、感染症対策のため2021年は参観が制限されたが、NHKが特別な許可を得て ライブで修二会の秘儀が生中継されました。史上初めての出来事であった。 秘儀の中でもインドやペルシャの影響があるといわれる聖なる炎の儀式「達陀(だったん)」 は圧巻であった。 天下泰安・万民快楽(けらく)・五穀豊穣・疫病退散を祈り、繰り広げ られた伝統行事の中継は貴重でお水取りの意義や易しい解説は非常に役立ちました。
悔過(けか)とは誤りを悔い改めることを意味しています。
本ブログでは修二会(しゅにえ)の全体像を上記番組および奈良国立博物館の特別陳列
「お水取り」2015年3月1日~3月14日(資料1)を参照して纏めてみました。
出演者
東大寺長老 森本公誠さん(過去28回 参籠を経験 東大寺218世別当)
ゲスト:夢枕獏さん、和田彩花さん
司会:阿部陽子アナ ナレーションは諏訪部順一さん
懴悔童子として5人の方がTwitterで感想などを述べられました。
東大寺二月堂修二会概要説明
お水取りは正式には修二会(しゅにえ)と言います。
御本尊の十一面観音に罪過(ざいか)を懺悔(ざんげ)し、五穀豊穣、除災招福
を祈る悔過(けか)の法会です。
3月1日から14日にかけて心身を清めた11人の僧(練行衆)が参篭(さんろう)し、
体を投じて懺悔する「五体投地」などの儀式に臨みます。
もとは旧暦の2月1日から行われていました。
「二月に修する法会」という意味で修二会(しゅにえ)と呼ばれるようになりました。
法会は一般には正月に行われ修正会と呼ばれます。
修正会(しゅしょうえ)は平安時代中期以降は諸大寺で一般的に行なわれるようになった。
二月堂の名前もこのことに由来しています。
行中の3月12日深夜(13日の午前1時半頃)には、「お水取り」といって、若狭井(わかさい)
という井戸から観音さまにお供えする「お香水(おこうずい)」を汲み上げる儀式が行われる。
また、この行を勤める練行衆(れんぎょうしゅう)の道明かりとして、夜毎、大きな
松明(たいまつ)に火がともされる。このため「修二会」は「お水取り」・「お松明」とも
呼ばれるようになった。
東大寺二月堂と周辺
上の写真はライトアップされた東大寺二月堂
上の写真はGoogle地図に修二会関連のお堂などを追記したものです。
上の写真は二月堂周辺の修二会関連施設 出典:資料1
上の写真は参籠宿所の平面図 出典:資料1
上の写真は二月堂内の配置図 赤はカメラのアングル
11名の練行衆
修二会に参籠する練行衆は東大寺と末寺から11名が選ばれ、開山忌の12月16日に
翌年の練行衆が発表されます。
11名の練行衆は次の役目をするメンバーで構成されます。
四職(ししき) 下記の4名
和上(わじょう) 戒を司る
大導師(だいどうし)法会執行の責任者
咒師(しゅし) 密教作法を司る
堂司(どうつかさ) 進行や事務的事柄を監督
平衆(ひらしゅ) 四職以外の7名
総(北)衆之一(衆之一) 北座衆の長であるとともに平衆の長
南座衆之一(南衆) 南座(なんざ)衆の長
北座衆之二(北二) 北座の次席
南座衆之二(南二) 南座の次席
中灯之一(中灯) 会中の記録役、かつては二人いた時代もある
権処世界(権処) 処世界を補佐
処世界(処世界) 堂内の掃除、準備等

2021年お水取りの日程
3月1日(月)~11日(木) 19時(10本)
3月12日(金) 19時30分(11本)
3月13日(土) 19時(10本)
3月14日(日) 18時30分(10本)

通常10本の「お松明」があがる。 ただ、12日だけは、全ての練行衆が上堂するので
11本の「お松明」があげられることになります。
走りの作法
3月5日(金) 24時30分(0時30分)
3月6日(土) 23時30分
3月7日(日) 23時30分
3月12日(金) 24時30分(0時30分)
3月13日(土) 23時
3月14日(日) 22時







お水取り
3月12日(金) 25時30分(1時30分)
達陀(だったん)
3月12日(金) 27時30分(3時30分)
3月13日(土) 25時(1時)
3月14日(日) 23時30分
