チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

あまりに姑息---高江、N1ゲートの座り込みを排除するために米軍への提供施設にするのか!

2014年08月08日 | 沖縄日記 高江

  8月8日(金)、嘉手納の沖縄防衛局で公文書公開請求を終えてキャンプ・シュワブの抗議行動に向かったが、大雨のため抗議行動は打ち切りになったという連絡が入った。沖縄は、今日が旧盆入りのウンケー、10日(日)までは皆、忙しくなる。海上での闘いは来週の11日(月)からがいよいよ山場だ。

 時間がとれたのですぐに沖縄県庁に行き、先日、大きく報道された高江のN1ゲートの座り込みテントや車両を排除するために県道の路側帯を米軍への提供施設に入れてしまうという問題について、県道を所管する道路管理課や基地対策課をまわって話を聞いた。

               (沖縄タイムス 2014.8.6)

 北部訓練場の間を通る県道70号線は、もともと米軍への提供施設区域内だったが、1990年に日米地位協定第2条第4項(a)に基づき、沖縄県が「共同使用」する道路用地となっている。この2条第4項(a)は、「合衆国軍隊が施設及び区域を一時的に使用していないときは、日本国政府は、臨時にそのような施設及び区域をみずから使用し、又は日本国民に使用させることができる。」というものだ。「共同使用」という言葉で誤解しやすいのだが、実際には米軍の使用予定はなく、沖縄県の管理のもとに置かれている。 

 住民の会は、N1地区のヘリパッド工事に反対し、N1ゲート前の県道の路側帯に座り込みテントを設置し、乗用車等も止めて工事車両の進入を阻止してきた。この路側帯は幅も広く、車を止めても道路交通法などの適用は難しい。5月末に、県道を所管する沖縄県北部土木事務所を訪問した際も、担当者は、「あの部分は、交通の支障になっているわけでもなく、県道の安全管理上も問題がないので強制的に排除することは考えていません。」と明言した。

 N1ゲートを突破できない防衛局は、万策尽きて、路側帯を米軍への提供区域に編入してしまうという奇策を考え出したのだろう。しかし、この区域は「米軍が使用していない」から日本政府が使用して県道となった場所だ。それが、狭い路側部分で米軍が演習する予定があるというのだろうか。米軍の使用予定のない箇所を2条第4項(a)から外し、米軍への提供区域に編入することは地位協定上もあり得ない。そもそも住民のテントや車両を排除するために米軍への提供区域に編入するとは、なんという姑息な手段だろう。また、そのために北部訓練場の基地面積は増大し、沖縄の基地負担軽減の流れにも逆行する。

 それにしても、シュワブ沖の臨時制限区域の設定は、一応、2条第4項(a)に基づいているというが、日本政府の工事のために全面立入禁止とするのは地位協定上も通用するものではない。今度は、日本政府の工事のために、県道の路側帯を2条第4項(a)から外し、米軍への提供区域に編入するというのだから、もう無茶クチャだ。

 今日、訪問した県の道路管理課や基地対策課とも、「防衛局からまだ何も聞いていない、県から問い合わせる予定もない。」ということだった。もし具体的な動きとなれば、県道を所管する沖縄県としても反対の意思表示をしてもらわなければならない。

 高江のヘリパッドいらない住民の会や現地行動連絡会は、大至急、国会議員さんらの同席を求め、沖縄防衛局長と沖縄県への抗議の申入れを予定している。 

(県道70号線の路側帯に設置された住民の会のテントと車両。この狭い路側帯を米軍への提供施設に組み入れるという) 

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