12月22日(金)は午前中、本部港の港湾使用許可問題について県港湾課と協議した後、午後は沖縄県環境影響評価審査会を傍聴した。今日の審査会では、辺野古新基地建設事業に関して防衛局が2014年~2016年度に実施した環境影響評価事後調査報告書の審議が行われる。辺野古新基地建設事業のアセス事後調査に関する初めての第3者による審査の場である。
最初に防衛局の担当者が事後調査報告書の内容を説明した。全ての項目について、「事業の実施に伴う環境の変化は極めて小さい」、「全ての調査地点において環境監視基準を満足していた」、「事業の実施に伴う影響を最小限にとどめることができた」というのがその内容だ。
こうした防衛局の説明に対して、審査会の委員さんたちからは、「必要な調査が実施されていない」、「データーが極めて少ないにもかかわらず、何故、影響は少ないと断定できるのか?」、「むしろ影響が出ていると思われる項目も多い」などの厳しい批判が相次いだ。防衛局は、あいまいな答弁に終始し、さらに「環境等監視委員会でも検討していただいているのでここでは詳細の説明は省略する」など、ふざけた説明を続けた。
最初から結論ありきの事後調査だったことは明らかである。
2017.12.23 沖縄タイムス
この日の審査会前に、事務局の沖縄県環境政策課と審査会の持ち方について折衝を続けた。以前の北部訓練場のアセスに関する審査会では、傍聴の市民からの発言の機会が設けられた。私も、何回か意見を述べたり、意見書を提出して審査会で説明したことがある。
22日の審査会でもそのような場を設けるよう要求したのだが、この日は防衛局側からの説明があるというのでどうしても時間がとれないという。やむを得ず、市民から意見や質問が出された場合には、次回以降の審査会で市民の発言の場を認めるということを約束させて、今日の審査会での市民からの発言は行わないこととした。
<事後調査報告書に対する市民からの意見提出を!>
審査会は今後も審査を続け、今回の事後調査報告書に対して知事に答申を行う。知事は答申を受けて年度内にも防衛局に環境保全措置要求を出すこととなっている。これらの答申、知事の措置要求に少しでも市民の意見を反映させる必要がある。
そこで皆さんへのお願い。事後調査報告書に対する意見、批判等を文書にまとめて沖縄県環境政策課に提出してください(お正月明けまでに提出を!)。
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なお、事後調査報告書は次の防衛局のHPで読むことができます。
・「H26、27年度普天間飛行場代替施設建設事業に係わる環境監視調査報告書」
・「H26、27年度普天間飛行場代替施設建設事業に係わる事後調査報告書」
・「H28年度普天間飛行場代替施設建設事業に係わる環境監視調査報告書」
・「H28年度普天間飛行場代替施設建設事業に係わる事後調査報告書」
(12月23日の審査会で配布された資料)