明日(10月25日)は、「辺野古・大浦湾を100艇のカヌーで埋め尽くそう!」という海上大パレードが予定されている。台風の影響を心配したが、21号は通り過ぎ、南方で発生した22号は週末頃に沖縄に近づくようなので、なんとか無事、実施できそうだ。
少し遅れて辺野古に行ったが、明日に向けてカヌーの練習が何班にも別れて行われていた。辺野古崎の方では、フロートの張出しを阻止するグループが、今日も、何回も海保に拘束されながらも、頑張っている。
(明日に向けてカヌー練習が続く。後ろは海上保安庁の巡視船)
ゲート前の座り込み集会に参加する。今日は、機動隊もほとんどおらず、工事車両が入ってくる様子もない。伊波洋一参議院議員が来られ、皆に今回の衆議院選挙の報告をされた。
辺野古集落からメインゲートのちょうど中間の辺り、国道の下をキャンプ・ハンセンから続く軍用道路が通っている。先日から、その箇所で、フェンス沿いに新たなネットが張られ、工事の準備作業が始まっている。伊波洋一さんに、「この工事は何か?」と聞かれたので、集会の場でマイクで皆に説明した。
この工事は、キャンプ・ハンセンから続く軍用道路が国道下を通るボックスカルバート部分を拡幅しようとするものだ。防衛局は、単に道路拡幅工事としか説明していないが、この工事も辺野古新基地建設事業に関連している疑いが強い。それは以下のような理由である。
今回の事業では、辺野古ダム周辺の土砂が最初の埋立用土砂として予定されている。防衛局は、埋立承認願書では、辺野古ダムの湖面の上にベルトコンベアを設置し、ダム西側の土砂を大浦湾までベルトコンベアで運ぶ計画だった。しかし、辺野古ダムの上にベルトコンベアを設置するには、名護市法定外公共物管理条例で名護市との協議が必要になる。稲嶺名護市長が同意せず、防衛局は、やむなく、辺野古ダムの上にベルトコンベアを設置する計画を諦め、2014年9月、土砂をダンプトラックで運ぶという設計概要変更申請を沖縄県に提出した。
当時は、まだ仲井眞前知事の時代だったが、埋立を承認した仲井眞県政も、ダンプトラックによる搬送は環境への影響が大きいとしてこの設計変更を承認できなかった。そのため、防衛局は不承認とされるとまずいので、この設計概要変更申請を取下げざるを得なかったのだ。
最初の埋立工事のためには、辺野古ダム周辺の土砂を大浦湾に運ぶ必要があるのだが、今のままではその目処が立たない。そこで、その打開策のために、キャンプ・ハンセンから続く軍用道路の国道下のボックスカルバートの拡幅工事を始めたものと思われる。
しかし、土砂搬送方法の変更は、設計概要変更申請を出して知事の承認を得ることが必要である。辺野古埋立には関係がないとして拡幅工事を行い、完成すれば埋立用土砂の搬送のために使用することは許されない。