6月8日(水)、久しぶりに海に出た。Nさん、Sさんたちと「平和丸1号」を担当。他には「美ら海」、そしてカヌーは11艇。梅雨時とは思えない爽やかな好天だ。
防衛局はフロートの撤去作業を終えたと発表したが、大浦湾にはまだ数百メートルのフロートが残されている。船もカヌーもフロート付近に集まり、抗議と監視行動を続けた。
防衛局は「ブイの管理をする小型船の係留のためにフロートを450mほど残している」と発表したが、残されているフロートはもっと長い。また、実際には海保のボートがいつもフロートに係留されており、この防衛局の発表は事実に反している。
海上警備の監視船(左)と海保のボート(右)。どちらもかなり離れたままで近くには寄ってこない。
海岸部に工事業者か防衛局職員かと思われる一行が現れた。あるいはすでに契約を締結している海岸部の仮設道路工事を受注した業者の下調べかもしれない。カヌーが抗議のために近づいていくと、あわてて逃げていった。
昼前、そろそろ汀間漁港に戻ろうとした時、本部から、「ベテランズ・フォー・ピースのアン・ライトさんが辺野古に来ている。船に乗ってもらうことができるか?」という連絡が入った。すぐに「平和丸1号」で迎えに行く。昨年12月、ベテランズ・フォー・ピースの一行が辺野古に来た際、アン・ライトさんに私の船に乗ってもらったことがある(昨年12月13日のブログ参照)。
(元陸軍大佐、外交官のアン・ライトさん(中央)、左は高里鈴代さん)
アン・ライトさんは、フロートがほとんど撤去された大浦湾を見て、「昨年12月とは随分変わった。皆さんの勝利だ、おめでとう! アメリカに帰ったら、去年来た仲間たちにも伝えたい」と言ってくれた。
平島で休憩中のカヌー隊に対して、アン・ライトさんがマイクで激励のメッセージを送ってくれた。チリビシのサンゴ群落を見てもらった後、汀間漁港で一行は下船。アン・ライトさんと「夜の集会(後述)には行きますから」と握手して別れる。
汀間漁港に船を揚げ、辺野古に戻る。浜のほうが騒々しいので松田ヌ浜に行くと、シュワブ基地の中で水陸両用戦車が演習を続けていた。巨大な水陸両用戦車が黒煙をあげて海を疾走している。サンゴや藻場などは全て破壊されてしまうだろう。アン・ライトさんにも、是非、この様子を見て欲しかった。
午後は、シュワブのゲート前の座込み集会に行った。大城悟さんに促されて今日もマイクを握る。最近の海の様子や海上警備業務の話などをした。話の後、地元2紙の記者に囲まれる。海上警備業務での個人情報違法収集等の問題について取材を受ける。明日の新聞に掲載されるようだ(この問題については明日のブログで詳しく説明しよう)。
(集会の後、人数は減ったが、シュワブのゲート前に座り込み、米軍車両を止める)
夕刻、那覇に戻り、大急ぎで教育福祉会館へ。米軍属による女性殺害事件への「追悼・抗議集会」だ。アン・ライトさんは基調講演で、「軍隊の仕事は他者に暴力的になるということ。基地の中でも4人に1人の軍人が性被害に遭っている。今こそ、日米地位協定の改訂を」と訴えられた。
(アン・ライトさん(右))
アピール文を採択した後、皆で黙って蝶のイラストを掲げた。沖縄では、蝶は魂の化身と言われている。今度こそ「これ以上の基地・軍隊の駐留を認めない」という県民の思いを実現させなければならない。