3月25日(月)、辺野古の新しい工区(②工区)への土砂投入が始まるというので、抗議の海上大行動が行われた。私も久しぶりに海に出た。カヌーは約50艇、抗議船はマスコミ用の船を含めて9隻。私は「里号」を担当した。
生憎の天候で南の風が風速8m~10mの強さで吹いている。汀間漁港を出て航路入り口までは真向いの風となり、船はバタンバタンと波を切って全身、びしょ濡れになった。里号は小さい船なので大きな波には弱い。慎重にジグザグのコースを取りながら進んでいく。
長島の間を抜け、辺野古側のイノーに入ってもまだ結構、波がある。松田ぬ浜でみなに合流し、海上パレードが始まった。
K3護岸近くで海上集会。何人かがマイクを握り、辺野古新基地建設反対のそれぞれの思いを語る。②工区の海岸部では、シートを張るなど土砂投入への準備作業が始まっているようだが、まだ土砂投入までには時間がかかりそうだ。
波風がさらに強くなってきたので、海上行動は打ち切りとなった。大慌てで汀間漁港に戻る。これ以上、波風が強くなると、この小さな「里号」ではもう難しい。
午後は松田ぬ浜で連帯集会が開かれた。ゲート前で抗議行動を続けていた人たちも来てくれ、600名以上の参加となった。午後3時頃から土砂を投入するという知らせが入り、皆で、現場に向かって怒りのシュプレヒコールを続ける。
集会が終わり、強い風の中、カヌーメンバーらが再度、現場に向かった。皆の頑張りには頭が下がる。
その後の報道では、やはり午後3時半過ぎに②工区への土砂投入が始まったようだ。しかし、昨年12月14日から土砂投入が始まった②-1工区では、すでに3ケ月以上が経過したが、未だ、4分の1も土砂が入っていない。土砂を海上搬送してきても、現状では陸揚げ桟橋がK9護岸の1ケ所しかないので、埋立土砂の供給が追いつかないのだ。
そんな状態にもかかわらず、今日、②工区でも土砂の投入が始まった。しかし、②工区への土砂供給も追いつかないし、②-1工区への土砂投入はさらにペースが落ちるだろう。
まもなく台風シーズンも始まる。今の外周護岸の高さでは、昨年9月の台風の際にも高波が超えて大変な被害が生じたが、同じような被害が想定される。本来なら、②-1工区の外周護岸をまず仕上げ、埋立部分での土砂流出防止対策をきちんと仕上げることが先決なのだ。②-1工区が中途半端な状態のまま、新たに②工区への土砂投入を始めることなど許されない。
こんな普通では考えられないような工程としているのは、ともかく辺野古側全域に土砂を投入して一帯を壊滅的に破壊し、もう原状回復は不可能だということを見せつけるためである。政府は「普天間の危険性排除のため、辺野古の工事を急ぐ」と言うが、辺野古新基地建設事業は大浦湾の工事で全体の工期が決まる。辺野古側の工事を急いでも全体の工程には全く影響しないのだ。
県民を諦めさせようという政府の狙いに屈してはならない。