13日(月)、今日からヤンバル・奥港から辺野古への石材海上搬送が始まるというので、午前7時半から国頭島ぐるみ会議が呼びかけた抗議行動が取り組まれた。那覇から150kmもある本島最北の地だが、早朝から100名ほどの人たちが集まった。地元奥の区民らも20名近く抗議行動に参加されている。
県の港だが、国道からの入口に機動隊が車止めを設け、車両は入れない。岸壁は、広い範囲が単管で立入禁止のバリケードが設置され、大勢の機動隊や警備員らが規制にあたっている。
やがて大型の台船が入った後、国頭の採石場から20数台のダンプトラックがやってきた。国道58号線の数箇所、そして港への進入道路等で、ダンプトラックを止めるために懸命の行動が続く。大勢の人たちが、道路に座り込み、寝転んだ。機動隊に排除されても、排除されても、何度もダンプの前に戻ってくる。皆、なんとかダンプを止めたいと必死だ。
(ダンプトラックはそのまま後進で台船に乗り込み、石材を降ろしていく)
以下は、港への入口での阻止行動。
港には、奥の区民らも抗議にやってきた。防衛局は、数日前、区長に、13日に石材の搬送を始めると知らせたのが最初だという。区民らは「区に十分な説明もしないまま、一方的に港を使うなんて住民を馬鹿にしている」と憤っている。区長は、23日に区民総会を開いて賛否を決めると防衛局に伝えたが、防衛局は、それを待たずに強行したのだ。
「怒りで煮えたぎっている。こんな静かな集落にダンプが1日何回も往復されたらたまらない。年配の人が多く、手押し車で歩いている人も多い。港までの狭い道を通るととても危険だし、許してはいけない」と語る区民もいる(琉球新報 2017.11.13)。区は、昨日、船での採石搬送を阻止するため、阻止行動への参加を集落内の放送で呼びかけたという。
(台船に抗議する奥の区民ら)
岸壁にはこんな構造物も設置されている。これも県が許可したのか?
(港への道路脇には小学校がある)
(奥への国道は、ヤンバルクイナがよく現れる。こんなところに多数のダンプトラックを走らせるというのだ)
港の使用許可を出した沖縄県は、こうした混乱や県民の怒りをどう考えているのか。「法令上、許可せざるを得なかった」という弁明は通用しない。港湾使用許可の審査基準には、「環境を悪化させるおそれがないこと」という項目がある。許可が間違いだったことは明らかだ。県は、この審査基準にもとづき、ただちに使用許可を取り消すべきである。
今日は皆の抗議行動のため、台船の出港は大きく遅れて午後3時半過ぎになった。明日の早朝、大浦湾に入ってくるだろう。