防衛局は名護市安和桟橋で6月28日に発生した死傷事故の経過や原因究明もないまま、大勢の警備員にネットフェンスを持たせ、歩道を完全に封鎖してダンプトラックによる土砂搬送を再開した。
私は、7月末に沖縄県警察本部に、「名護市安和桟橋前の国道449号で、(辺野古への土砂搬送が始まった)2018年度以降に発生した交通事故に関する文書」の公文書公開請求をした。
9月13日、4件の人身事故の「犯罪事件受理簿」、33件の物件事故の「報告書」が開示された。黒塗り部分が多かったが、事故の発生時刻や、事故の状況図は公開された。搬送のない日曜日や、深夜の事故を除くと、約30件は辺野古の工事関係車両がかかわっていることが分かった。
5年半のうちにこれだけの交通事故が起こっているのだから、まさに異常事態と言わざるを得ない。国道449号は、美ら海水族館に向かう沖縄でも有数の観光道路だが、そこに、1日に1000台を超えるダンプトラックを出入りさせていることが問題なのだ。
これから大浦湾の埋立が始まると、数年間にわたって、本部塩川港・安和桟橋からの土砂搬送量はけた違いに増加する。このままでは事故はさらに増える。辺野古への土砂搬送を規制する必要がある。
(公開された「犯罪事件受理簿」の一例。安和桟橋に右折して入るダンプトラックが、直進車両と衝突している。)