昨日(10月20日)の午後、辺野古への土砂海上搬送が続いている本部塩川港に米軍の大型トラックが入ってきた。港内を一周して出ていったが、その目的は不明である。監視行動を続けているメンバーから写真が送られてきたので下に掲載する。
写真を見て驚いたのだが、昨日、本部塩川港に入ってきた米軍車両には火薬類を積載中であることを示す標識がつけられている。
1980年8月の日米合同委員会において、「米軍の火薬類運搬上の処置」が改正された。そこでは、「火薬類を積載して公道を走行する車両は、その前部及び後部に赤地に『火』という漢字を円で囲んだ記号を白色で記載した--- 見やすい標識をつける」とされている。今回の米軍車両は、火薬類を積載していたのだ。
今回の標識は汚い字で雑く作られたものだし、後部には標識がつけられていない。これは日米合同委員会の定めに違反する。
また、「一定の重量を超える火薬類を運搬する場合には、事前に可能な限りの時間的余裕をもって運搬の通知を関係都道府県警察本部に対して行う」ともされている。今回の米軍車両が積載していた火薬重量は不明だが、少なくとも火薬を積載した米軍車両が、国道を逸れ、本部塩川港に入ってくることなど許されない。
本部塩川港では現在、辺野古への土砂搬送等のために、1日に1000台近いダンプトラックで混雑している。火薬を積載した米軍トラックの進入により、不慮の事故が起こるかもしれなかった。
2019年9月、本部港を米軍が使用するというので、皆で阻止行動を行い、ストップさせたことがある。今回の米軍車両の動きは、新たな使用に向けた下見なのかもしれない。
あるいは、伊江島に向かう車両が道を誤って本部塩川港に入ったというのかもしれないが、伊江島フェリーに火薬を積載した米軍車両が乗っているというのも大きな問題だろう。
今朝、沖縄県港湾課に連絡し、この米軍車両の写真を提供した。その後、港湾課から、所管の基地対策課から防衛局・米軍に確認するという連絡が入った。県の毅然とした対応を求めたい。
(本部塩川港に入ってきた火薬を積載した米軍車両(Sさん撮影)
(後部には、「火」の標識が付いていない)