今日(7日・水)は、夜、平和市民連絡会主催の辺野古学習会が予定されている(末尾にチラシ掲載)。昨日から風邪を引いて絶不調なのだが、私もパネラーなのでそんなことは言っておれない。準備のために部屋にこもりっぱなしでパワーポイントを作成しているのだが、気になる問題が見つかったのでブログにまとめておきたい。
防衛局が狙っている埋立のための土砂は、本部港から海上搬送される。本部港(塩川地区)が台風で損傷したため、本部町が岸壁使用許可を受理せず、今のところ海上搬送の目処は立っていないが、防衛局はいずれあらゆる手段を使って岸壁使用を求めてくるだろう。
埋立土砂の搬送が始まった場合、気をつけなければならないことがある。今まであまり問題にはされていなかったが、雨天時の搬送は許されないということだ。
今まで辺野古にダンプトラックで運ばれていたのは、護岸造成用の基礎捨石だった。ところが今後、埋立用に運ばれるのは「岩ズリ」である。これは、採石場で採石行為に伴って発生する表土等の土砂を中心としたものだ。ほとんどが土砂だから、雨天時に採石場から港までダンプトラックで陸上搬送、また、台船で海上搬送すれば、当然、濁水が道路や海に流れ落ちてしまう。
防衛局は、すでに7月末から、本部港で埋立用土砂の積込み作業を始めた。何隻もの台船等に積み込み、辺野古に運ぶ機会を探ったが、結局、1ケ月以上後に本部港に再度接岸させ、土砂を採石場に返品した。
下の写真は、その際の台船の様子である。船べりから大量の濁水が海に流れおちている。こんな調子で、海や道路を汚すことは許されない。
(本部町島ぐるみ会議・K.Tさん撮影)
防衛局が、辺野古側②-1工区の埋立てのために赤土等流出防止条例に基づき提出した事業行為通知書がやっと沖縄県から公開された。この際、県が「雨天時には揚土しないのか?」と質問したが、これに対して防衛局は次のような回答文書を出している。
「台船は甲板の周囲をH型鋼等で囲み、濁水が海に落ちないような構造にする。また、濁水処理プラントを設置している」から、雨天時でも揚土作業を実施するというのだ。
しかし、実態は上の写真のとおりである。土砂の運送は、ダンプ搬送、海上搬送にかかわらず、雨天時には行なってはならない。
<注>追記
なお、防衛局が提出した赤土等流出防止条例の事業行為通知書には次のような記載もある。
「積出し岸壁で埋立材をガット船等へ積込み、キャンプシュワブ地先まで運搬し、ランプウェイ台船に積み替え、護岸等に係留する。埋立材の積み替えに当たっては、ガット船とプウェイ台船の間にブルーシート等を設置し、埋立材が海中に落下しない対応をとる」(28頁)
今まで、海上での石材積み替え作業を何回も見てきたが、ブルーシートなどが設置されていたことなどまったくない。