昨日(6月23日)は早朝から平和祈念公園へ。具志堅隆松さんやガマフヤー支援者の会のメンバーらが、20日から県庁前広場にテントを張り、「南部地区の遺骨混りの土砂を辺野古埋立に使うな」等を訴えてハンストを続けてきた。全戦没者追悼式を迎え、22日夕刻には平和祈念公園にテントを移した。
炎天下の中、ハンストは4日目に入ったが、具志堅さんたちは元気だ。朝から、大勢の人たちがテントを訪れてくれる。テント設置にあたっては、県からとんでもない許可条件(6月15日のブログ参照)が出されたが、やはり式典会場横にテントを設置したことは意味があった。
式典終了後は、DNA鑑定申請の呼びかけだけではなく、南部地区からの遺骨混りの土砂問題についても訴えることができた。
多くの県会議員、国会議員さんや、照屋副知事も、激励に来ていただいた。
また、この日、南部地区の土砂問題について、岸田首相の注目すべき発言があった。
岸田首相は、追悼式の挨拶で、初めて遺骨収集に言及したが、その後、記者団に対して、南部地区からの土砂調達問題について、次のように答えたのだ。
「沖縄では遺骨収集が進められており、(土砂調達先については)県民が大きな関心を持って注視している。こうした事情も踏まえて調達先を考えなければならない。政府として地元の皆さんの思いはしっかり受け止める」
今まで首相は、「ご遺骨の問題は大変重要な問題と認識している。こうした事情も十分踏まえ、今後防衛省が調達先を適切に判断していく」、「ご遺骨の問題は真摯に受けとめる必要があると認識している」としか答えなかったので、一歩進んだ発言といえよう。ここまで首相が言明した以上、もう、沖縄南部地区の遺骨混りの土砂は使えない。
この問題については今まで何度も訴えてきたが、そもそも、南部地区から大量の土砂を調達するというのは、遺骨の問題がなくても無理なのだ。
①南部地区の土砂は、西ルートは、糸満から那覇港に行き、大浦湾に海上搬送される。那覇の市街地を土砂を満載した大量のダンプトラックが走りまわることなど無理。
②那覇空港滑走路増設埋立事業でも、すぐ近くの南部地区の土砂は使わず、北部地区の土砂を使用した。南部地区の土砂(白石岩ズリ)は強度も弱く、埋立土としては適切ではないこと。
③南部地区各地には、掘削跡の巨大な穴が埋戻しもされずに放置されている。南部地区から辺野古に土砂を搬送すれば、掘削跡の巨大な穴がさらに増える。
防衛局は、南部地区の土砂を使うことが困難なことから、4月中旬、奄美大島からの土砂調達を打ち出さざるを得なくなった。しかし、県外からの埋立土砂調達は、特定外来生物の進入を阻止するための土砂条例がある。石材とは異なり、土砂の場合は洗浄できないため、特定外来生物の駆除策は難しい。
辺野古新基地建設事業はいよいよ頓挫する。
(式典会場近くに設置したテント。横断幕等は式典が終ってから掲示)
(午前中は、DNA鑑定申請の呼びかけ活動。多くの人が申請書を提出)