防衛局が、高江や辺野古で行なっている工事に使われているダンプトラックの多くが、ダンプ規制法(荷台の番号表示がない)や、道路運送車両法(不正改造や整備不良)に違反していることが、この間、大きな問題になってきた。
そのため私たちは2016年以来、5回にわたって、ダンプトラックの写真を、所管の沖縄総合事務局に送り、見解を求めてきた。沖縄総合事務局は、その都度、多くのダンプが違法であることを認め、所有者や発注者である防衛局に是正を求めてきた。
今回、辺野古新基地建設事業で土砂の海上搬送が始まったが、昨年12月21日に撮影した琉球セメント安和桟橋に入るダンプトラックの写真を沖縄総合事務局に送った。そして今日(1月8日)、沖縄総合事務局を訪問し、陸上交通課長・車両安全課長らと面談した。
(違法ダンプの一例。番号表示が消えている、後部荷台の高揚げ、最大積載量の表示なし、突入防止装置の不備などが指摘された。昨年12月21日、琉球セメント安和桟橋)
沖縄総合事務局は次のような事実を認めた。
*送付した27台のダンプトラックのうち、25台がダンプ規制法や道路運送車両法に違反している。
*荷台の番号表示が消えているなどダンプ規制法違反のダンプは4台
*不正改造、整備不良等の道路運送車両法違反のダンプは25台(41件)
・突入防止装置の寸法不備 9台
・最大積載量の表示なし 13台
・荷台後部の高揚げ 8台
・速度抑制装置の表示なし 9台
・タイヤの摩耗 1台
・突入防止装置の取付高さ不備 1台
・突入防止装置の損傷 1台
・後部赤色反射灯不備 1台
これらについて、沖縄総合事務局はすでに所有者や発注者である沖縄防衛局に是正を指導したという。
防衛局の高江・辺野古の工事ですでに5回、辺野古新基地建設事業でもすでに4回も、市民らの訴えにより違法ダンプ使用のが指摘され、沖縄総合事務局はその都度、所有者や沖縄防衛局に是正を指導してきた。それにもかかわらず、今回も違法ダンプが使用されていたのだ。
まして今回の事業は、政府が行なっている事業である。是正を何度も指示されているにもかかわらず、何時までも違法ダンプの使用が繰り返されているのは絶対に許されない。今日、沖縄総合事務局の課長は、「以前よりも悪くなった。どうにかしたいとは思っている」「ただ、私たちにできることには限りもある」というような無責任な言い方を繰り返すだけだった。
まして、シュワブのゲート前や琉球セメント安和桟橋の前には大勢の防衛局職員が動員されている。ダンプをチェックし、違法車両についてはただちに引き帰させるなどの毅然とした対応をとるべきである。
沖縄県警の対応にも問題が多い。一昨年11月には、市民106名が違法ダンプを沖縄県警に告発した。現場でも、私たちは違法ダンプだとその都度指摘しているが、県警機動隊員はそれを無視し、逆に私たちを規制している。県警としての見解を求めたい。