今日(18日)、識名トンネル住民訴訟の口頭弁論で、当時の沖縄県と大成建設の担当者ら3名の証人尋問が行われた。ここ数日、尋問準備のために、弁護士さんらとともに、夜遅くまでの検討会が続いた。さすがに疲れたが、提訴以来4年、やっとここまでこぎつけたと思うとさすがに感無量だ。
県の当時の担当者として出廷したのは、赤嶺南部土木事務所長と漢那土木建築部長の2人(肩書はいずれも当時)。原告代理人弁護士さんらの鋭い追求に、2人は次々とボロを出した。細かくなるので詳細は省くが、特にあきれたのは漢那元部長だ。
漢那元部長は虚偽契約の「予算執行伺」を決裁した。それが結果として国に補助金返還を命じられることとなって県に巨額の損失を与えることとなった。この決裁について聞かれると、彼は「内容については説明を受けていなかったので分からない」、「部下の報告をそのまま信用したので、内容の確認はしていない」、「工事の進捗については知らなかった」、「(国庫補助制度の法律については)若い頃に読んだだけなので詳細は)知りません」などと無責任な証言を繰り返した。当時の土木行政の最高責任者として許されるものではない。
彼は今、石垣市で、あの中山市長の下で副市長となっている。いつのまにか、政治家としての答弁を覚えたのだろうか。最終準備書面で、漢那のひどい証言を徹底的に批判したい。
(那覇地裁)
裁判長は、当初、この日の3人の証言の後に仲井眞前知事を証人として採用するかどうかの結論を出す予定だったが、1月末の進行協議まで結論は保留された。仲井眞前知事が証人採用されれば、2月21日に尋問が行われる。
いずれにしろ、この住民訴訟もいよいよ最終局面を迎えた。大変な努力を払っていただいてきた原告代理人の弁護士さんらには心から感謝している。