チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

防衛局は発注の時から、個人情報の違法収集を意図していた---特記仕様書のこの記載は何か!

2016年05月26日 | 沖縄日記・辺野古

  昨日(25日)のブログで、基地の県内移設に反対する県民会議が沖縄防衛局との5時間にも及ぶ交渉を行ったことを報告した。米軍属による女性殺害事件に対する抗議の後、防衛局が発注した警備業務の問題点をめぐって交渉は紛糾した。

 特に、防衛局が海上警備業務の警備員に、船長やカヌーメンバーの顔写真や名前を記載したリストを渡し、海上抗議行動を監視して個人名をあげた報告を防衛局に送るよう指示していた事実が明らかになっている。個人情報の違法収集、違法使用で、個人情報保護法はもちろん、憲法の表現の自由をも侵害する許しがたい違法行為だ。

 昨日の交渉でもこの問題を追及したが、防衛局は「事実確認中で、今はお答えできない」と逃げ続けた。14日の沖縄タイムスの報道でこの問題が明らかになり、16日には沖縄の野党国会議員ら5名が井上防衛局長に強く申し入れたにもかかわらず、10日以上経過した今も、「事実確認中」と言って逃げるのは許されない。

 また、我々からは、防衛局が業者に渡した警備業務の特記仕様書に、「警備員は、過去1年間に個人情報保護法の研修又は教育を受講しているものとする」と記載していることについて、説明を求めた(下の特記仕様書の ⑾)。

 防衛局の工事・業務契約を所管している調達部の福島次長は、「そのような記載があるかどうかは記憶にありません。今、手元に特記仕様書がないのでお答えできません」と逃げ続けた。「すぐに取って来い!」と我々が求めても、全く対応しようとしない。かなり時間が経ってから、皆の強い抗議にとうとう、「確認してきます」と言って退出し、しばらくして戻ってきた。

 そして福島次長は、「特記仕様書には、確かにそのような記載がありました」と認め、「警備業務は、第3者と接する機会が多いので、個人情報保護については徹底するようにとの趣旨で記載しました」と弁明した。

 こんな見え透いた言いわけは通用しない。防衛局は当初から、警備業務では抗議する市民の名前の特定、行動記録等の個人情報を収集・報告させることを予定していたのだ。

 また、実際の業務にあたっていたマリンセキュリティ社も、防衛局の指示があったということで逃げる訳にはいかない。警備業法第15条は、「警備業者及び警備員は、警備業務を行うに当たつては、この法律により特別に権限を与えられているものでないことに留意するとともに、他人の権利及び自由を侵害し、又は個人若しくは団体の正当な活動に干渉してはならない」と明記している。マリン社もその責任が問われるのは当然である。

 もう2年近くも船長を続けている私の名前・顔写真等も当然、収集・報告されているだろう。この問題については、当事者として、他の船長やカヌー隊のメンバーらと一緒にとことん追及していくつもりだ。 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« もう全基地撤去しかない---米... | トップ | 嘉手納基地ゲート前の抗議行... »
最新の画像もっと見る

沖縄日記・辺野古」カテゴリの最新記事