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
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人気戯作者、瀧澤馬琴の一人息子に嫁入りしたてつ。結婚早々みちの改名させられ、病弱な夫と癇性持ちの姑、そして何事にも厳格な舅に苦労させられながらも、持ち前の明るさと芯の強さで、次第に瀧澤家になくてはならない存在になっていく。のちに「八犬伝」の代筆を務めるまでになる、馬琴の嫁の奮闘記。
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夫になる人がこんなにも病弱だったなんてことを知らずに嫁入り、数々の苦労をし家族が亡くなる時には皆がきちんと礼を言う。苦労が報われる瞬間?
気が強いからの瀧澤家の嫁が勤まったのよね。不幸を背負うたびに踏ん張る姿が・・・よよよとならないのが素敵
大体いまどきこんな堪え性のある嫁なんかいる?今の時代にはありえないような・・・?だから、読んでいてしばしば感動したのだと思う。えっらいなぁー!
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美人で、聡明で、完璧な人に見える“一葉”には頭の痛い大問題があった。ドレスの似合うお嬢様育ちの“曙”にも大きな悩みが…。明治生まれの二人の女性は、なぜ“書く”ことに命をかけたのか。「いつも頭のどこかで、一葉がきになっていた」という著者が二人をモデルに小説を書いた。
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口癖は「私のようなつまらない者」
若くして亡くなってしまい、苦労ばかりして不幸な人・・・読む前は。
読後、短い人生だったけれどギュッと詰まっていて、後世に語り継がれる素晴らしい作品を残し、充実していたのではないかしら?なんて勝手に思った。
生活のために書いていたのだから、書くことで豊かになったのだとしたら・・・生きていたら他の事をしていたのかしら?
木村曙の方がずっと好き・・・これを読んで初めて知ったお人なのだけれど。
樋口一葉の暗いイメージはそのまま。
群ようこさんが書いているから読んだ。
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