

すみれが消息を絶ったあの日から三年。真奈の働くホテルのダイニングバーに現れた、親友のかつての恋人、遠野敦。彼はすみれと住んでいた部屋を引き払い、彼女の荷物を処分しようと思う、と言い出す。地震の前日、すみれは遠野くんに「最近忙しかったから、ちょっと息抜きに出かけてくるね」と伝えたらしい。そして、そのまま行方がわからなくなった―親友を亡き人として扱う遠野を許せず反発する真奈は、どれだけ時が経っても自分だけは暗い死の淵を彷徨う彼女と繋がっていたいと、悼み悲しみ続けるが―。死者の不在を祈るように埋めていく、喪失と再生の物語。








母親なら信じないだろうな?と思って読んでいたけれど・・・
本当にそこに行ったのだろうか?もしかしたらひょっこり現れるかもしれないし・・・亡き者なんて思えるかな?遺骨がないのよね。
それに、最近忙しかったからちょっと出かけてくるね。って言っただけ、どこに行くって言ってた?なのに・・・
なんてことを思っていたら進まない。
形見分けの荷物から出てきた、白いリボンの麦わら帽子・・・
あ、あれ・・フカクフカク
トートバッグから聞こえてくる音
バスは来ないよ という老婆
そこで出会う人の顔が花で埋め尽くされていて・・・
大泣きしているときに出会った女子高生
不思議なお話・・・
作者は震災時そこにいたのです。
再生するのに必要だったのだね。
