江戸五色不動 目白不動尊

2015年04月26日 | 
江戸五色不動は、五行思想の五色に基づく名称や伝説をもった不動尊を
まとめて称した5色6箇寺を指す総称です。
その総てにおいて、目「某」不動と呼ばれています。
実際には、江戸時代から呼ばれていたものではなく
明治以降に江戸の噂話や伝説を合わせて、名所的にまとめたものと考えられています。
よく言われるのは、黒衣の宰相天海が五寺を決め
それぞれを繋ぐと星の形になり、それが江戸城の結界であるというもの。
5つの点を結べば星の形になるのは当たり前ですし、
天海の没後に明暦の大火が起こり、多くの寺院が移転しているので
あまり意味のない「都市伝説」なのです。

目白不動尊は、そのうちの「白」、五行説の「木・火・土・金・水」の「金」にあたる不動尊です。
正式名称を神霊山金乗院慈眼寺と言い、天正年間の創建とされています。
最初は中野の宝仙寺の末寺でしたが、後に護国寺の末寺となりました。

(目白不動尊)

目白不動尊は、もともと文京区関口にあった、新長谷寺という
金乗院と同じく真言宗豊山派の寺院にあったもので
戦災で廃寺になったために、金乗院に移されました。

目白の地名・駅名は、この元の新長谷寺の目白不動尊に由来しています。

(金乗院本堂)
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