シカゴ初来日の興奮冷めやらぬ時期に発表されたシングルが「ビギニングス」です。ロバート・ラム作。
この時点で3枚のアルバムがリリースされているのですが、何故かデビュー作からのカット。
1971年6月発売。
全米最高ランクは7位。愛の始まりに高揚する喜びを表しています。
アルバム音源ではボビーによる壮大な展開で徐々に盛り上がって歌メロと中盤のベース・リフを機にトロンボーンとトランペットの火花散るソロ・バトルに突入、延々と続くコーラスからいつの間にかパーカッションのインタープレイに豹変してフェイドアウトという幾重にも折り重なった重厚な構成に圧倒されます。
例によってこのシングルでも収録時間の都合で2:45に編集が施されているのは致し方ないにしても、同じハサミ入れでももうちょっとなんとかならなかったものかと個人的には残念で仕方ありません。
華麗な12弦ギターのストローク(ボビーがリッチー・ヘブンスのプレイからインスパイアを受けたそうです)とブラス・セクションの絡みによるドラマチックなイントロをもう少し楽しみたかった・・・。
シングルではあっという間に歌いだしですからね。
メロディーに酔いしれはじめた途端に一気にエンディングに突入してフェイド・アウト・・・・消化不良気味でただただ虚しさが後に残ります。
ですから当時LPバージョンを聞いた時の感動は相当のものがありましたよ。 それでも本国ではシングルは大ヒット、初期代表曲の1曲にあげられるほどで、今現在のライブでも重要なレパートリーとして君臨しています。
B面はセカンド・アルバムからバレー・フォー・ア・ガール・イン・ブキャノン組曲から5楽章「COLOUR MY WORLD(3:01)」を収録。ジェームス・パンコウ作のメロー・バラード。
写真は国内正規盤とサンプル盤。ちなみに両面とも「モノ」です。
もう1枚、アメリカ・シングルは1972年2月発表「ホール・オブ・フェイム」リィッシュー・シリーズ。
こちらの裏面は「クェスチョンズ67&68」(3:25)
面白いのはアメリカ盤なのにレーベル・タイトル下にご丁寧にも「イングリッシュ・バージョン」と記されている事です。
日本語バージョンが存在するのは欧米でも公然と知られていたのでしょうかね?
こちらも両曲共にモノです。
このシングルにはA,B面の区別がありません。