シカゴのオリジナルドラマー、ダニー・セラフィンが2006年に結成したC・T・Aのセカンドアルバム「セイクリッド・グラウンド」が2年の歳月を経てこのたびめでたく日本発売されました(6月3日。写真下段)。
ミュージック・マガジン6月号でも特集記事が組まれていて大絶賛(写真左)。
本家シカゴの活動状況が、イマイチ煮え切らない現状ですが、こちらCTAアルバムはあの初期シカゴの情熱的ブラスロック魂溢れる力作に仕上がっていて、コアなシカゴファン、ブラスロックファンの間ではすでに隠れた名盤とうたわれていました(右上写真は直筆サイン入り輸入盤。)
ファーストアルバムは収録作品のほとんどはシカゴの曲で網羅されたフュージョン色の濃い内容で、まずは名刺代わりのご挨拶といった仕様でしたが、今作はオリジナルが大半をしめていて,硬派なアレンジが聞き応え満点。バンドとしての本気度がますます濃厚に。(カヴァー曲はシカゴとBS&Tが1曲ずつ)
国内盤は2曲のボーナストラック(1曲はシカゴの「忘れ得ぬ君へ」のライブヴァージョン)が追加された16曲というボリューム。
もちろん日本語歌詞対訳も付いていて嬉しいのですが、なんといっても解説が秀逸。それまで知られていなかったダニーによるメールインタビューが詳細に掲載されています。
曲解説、シカゴ解雇の経緯、ピーターやビルとのお付き合い、CTA結成のいきさつ、BS&Tへの思い、日本滞在時のエピソード、CTA以外のプロジェクト・・・・ETC。
ダニーも日本にはもうすでに何十年もご無沙汰、是非ともCTAを引き連れての来日公演を熱望しているとのことです。
その日が訪れるのも案外近いかも・・・・。
もともとサウスポー・ギタリストのマーク・ボニーラとの出会いがCTAの始まり(ドラム仲間のグレッグ・ビソネットの紹介。ちなみに私はグレッグをデヴィッド・リー・ロスの公演で見ました)。
マークは初期シカゴの大ファンだそうで、さっそくダニーと意気投合。シカゴの曲でセッションも大いに盛り上がったそうです。マークはキース・エマーソンともプロジェクトを組んでいてアルバムを発表、数年前に来日した際には朝のワイドショーに二人で生出演、生演奏を披露してもくれたその界隈では信頼の厚いミュージシャンです。
さてCTAは元タワー・オブ・パワーのVO,ラリー・ブラッグスも加わり、現在に至ります。またビル・チャンプリン親子もゲスト参加。
どうせなら、来日記念盤としてファースト「フル・サークル」もCD化して欲しいものですね。
おまけとして、2007年のジルジャン・シンバル・カタログ内にCTAのドラマーとして紹介されたダニーの雄姿を(写真中央上段)。