2月28日、アメリカの俳優ジョージ・ケネデイが亡くなりました。
享年91歳。
この人の名前を聞いてもよほどの映画通でなければピンとこないかもしれませんが、数多くの出演作品をあげてみると「ああ、あの人だ!」と思い出してくれると思います。
プロレスラー並みの巨体に長身をいかして決して主役級でもハンサムでもありませんが、時には場面を喰ってしまうような迫力ある存在感で長年にわたり大活躍した名バイプレイヤーでした。
そういった意味で私の中では名優アーネスト・ボーグナインと双璧をなす大柄で無骨な男優ツートップでした。
初期作品群を見てみると、まだ個性を発揮するほどの演技とまではお世辞にもいえずずんぐりとウドの大木っぽい感じでした。
(オードリー・ヘップバーンのシャレード、リー・マーヴィンの特攻大作戦)
ところがポール・ニューマン主演の「暴力脱獄」でその才能を見事に開花させてアカデミー助演男優賞を受賞!
「新・荒野の七人 馬上の決闘」ではユル・ブリンナーが演じていたクリス役で主役を獲得します(作品はイマイチですが・・・)
パニック映画ブームの到来と共に、なくてはならないほどの貴重な役者として重宝されて引っ張りだこの売れっ子に。
(「大空港」「大洪水」「エアポート’75」「大地震」「エアポート’77」「エアポート’80」「エアポート’85」)
日本でも角川映画「復活の日(草刈正雄:主演)」「人間の証明(松田優作:主演)」に出演。両作は主題歌と共に大ヒットを記録します。
あのクリント・イーストウッドとも「アイガー・サンクション」「サンダー・ボルト」で共演。
いい味出してましたね。
というわけで、私はこの人を目的で映画を観て来た訳ではありませんが、好みの作品にはかなりの数で準主役級で顔を度々拝見していたのですね。
高齢にも関わらず最後の最後まで役者人生を貫いたジョージ・ケネディに「映画の興奮・迫力・醍醐味を堪能させていただきました。長い間お疲れ様でした。」の言葉を送らせて頂きます・・・・