THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,191 ~小樽・夏の終わりの~北運河サウンドエナジー11(S・T・A編PART,3)

2022-09-09 21:12:39 | Live Set List


マサによるMC

「ありがとうございます。

YEAH!!
時間はまだまだたっぷりとあるので、ひじょうにマニアックなものも開き直って織り交ぜつつ、さて残り4曲へ突入します。

次の曲は5大ブラスロックの一つで、シカゴの強力なるライバルとも言われた悲劇の一発屋バンド。

曲調一転してダンサンブル・ビートが大受けしてもてはやされた、アイズ・オブ・マーチで・・・・ヴィークル(STAが最も多くライブで取り上げている曲。
だって文句なしに受けるんだもんなあ)」

 これも、「イントロダクション」に引き続いてのエディット・バージョン。

マサの一言一言に頷いてくれている人もいた。
わかってくれているんだね。
 観客席も威勢のいい者がエキサイトしているではないか。

アベさん&サッサと共に両手を高々とあげ、全身全霊を込めて大歓迎のジェスチャーを掲示しながら拳で合流。

タイバン達も最早いても立ってもいられない、といった様子での参戦だ。
好き者にとっては極め付けとばかりに、血液逆流しそうな炎のナンバー。

文句のつけようもないくらいに、ヒップなアタック感で熱狂。

マサはこの曲、9回目のリード・ボーカル担当。(今年の2月に小樽・雪明りの路・運河プラザ・イベント以来)

それでもSTAにとっては第1回ライブから取り上げている十八番だけに、まるで自分達のオリジナルソングのように捲くし立てる。

ボーカルがノビノビとしていて優雅で圧巻。

熱唱に次ぐ熱唱という構成。

今回のライブセットリスト構造は、マサのボーカルをフルにぶち込むという強引なまでの強硬システムを導入。

ホーン隊は体を仰け反らせて、渾身の吹き込み。

マサは、ネックをグルグルと上下にひねり回し振り上げる。

後ろへ振り返ったり、お馴染みのブレイク・パートではドラムセット前にてクルクル。

前後左右にと行き来しながら、キックをぶちかます。
一時たりともジッとしていません。
ロックバンドのライブは、やっぱりこうでなきゃあね。
それだけにとどまらず、何度もドラムまで駆け寄って右足をバスドラムに乗せてシンバルを蹴りまくる。
その様を逐一冷静に見ているアッキーちゃん。
レディス版エマーソンになる日も近いか!?
手数王シュウヤもシンバルの乱れ打ちで対応。
まるで、千手観音のようだ。
調子にのりすぎてマサの左肩がぶつかったシンバルスタンドが傾いて倒れそうになるも、グイ~ンと元に戻った。
ジェームス・ブラウンのマイクパフォーマンスさながらの状態。
長年ライブをやっていると予期せぬ突発的なことが起こるというもの。

後日に気付いたんだけど、この曲中マサはベースヘッドをアンプにセットされたマイクにぶつけて床に落としてしまったのさ。

丁重なる謝罪をしたら許してくれたよ。

本当に申し訳ない・・・・。

それはともかく、時折シュウヤとニシヤンが向き合っての相乗効果を煽りあう、火花散るインター・プレイも微笑ましい。

マサが「ギター!!」とシャウトしながら、ギターソロへと橋渡し。

70年代初期を反映したかのような、西やん渾身のギター・ソロは確実に的を得ているね。

フロントにまで飛び出してきた西やんはこの手の曲でも、的確なるコードワークの度に腕を突き出して盛りたてる。

凄まじき光景。

ギター・リックも伸びやかなるサスティーンも一際異彩を放ち、ここでも獅子奮迅・・・・といきたいところだったのですが、ここでとんでもない事件が勃発した。

ライブってのは魔物が潜んでいるとしつこいくらいマサが言ってきたが、今回も怪しげに忍び寄ってきたのさ。
モニターに足をぶつけたり、足元のケーブル類が絡みついてきた・・・・!!
「オー・マイ・ゴット!!」
咄嗟に心の奥底で叫んでしまった。
まあ、そこはベテランのなせる技。

最後まで男気を貫いて難なく乗り切ったよ。
これも一つの糧。
トラブルは、ないにこしたことはないけどね((´∀`*))
グッと渋みを増した女性陣のコーラスもピカイチ。

決めのブレイクタッチ・フレーズでは、メンバーと観客達が何度も大合唱。

続々と詰め掛けてきた観客の中には、プレイ・スタイルを真似ている輩も出現。

エンディングにおける一瞬の空間を突き破るがごとく、目一杯にエモーショナルなひねりもきかせて喉を振るわせるブルージーなマサ絶叫ソロボーカルパート。

腰をやや低く落とし気味に構えてもなお自己陶酔の極み!(ミキサーさんが機転を効かせてリヴァーヴで巧みに演出)

このひとことで観客達が「ヒューッ!!」と歓声。

サッサやカズくんらが、ベストショットをとらえるべく、左右意外にも前から後ろから舐めるように激写。

プレイしている我々でさえも、手前味噌ながら震えがくるほどの高評価を下したくなるほど。

万雷の歓声が鳴りやみません。

口笛ピューピュー吹きならされる・・・・・・なんという夢心地な空間であろうか。



残響音のままでメドレー攻勢。

再びメドレーで・・・・・天才少年と謳われたスティーブ・ウンウッドの作品でスペンサー・ディビス・グループの代表曲。

シカゴはじめ数多くのバンドもカヴァーしているストレート&タイトなアップテンポ・タイプの異色ロックンロールでギミ・サム・ラヴィン(エディット・バージョンで。
これは去年の4月、小樽ビール園サンディ・ミュージック・プログラム・ライブ以来のプレイ)。

この曲はスタジオで演奏するたびに西やんが「なるほど・・・」と呟いていたという逸話あり(笑)。

シュウヤによる重戦車のごとき爆音フィルに乗って、4小節目からいきなり導入部分をギター&ベースがごり押しタイプのリフで飾る。

ドラム入り口でのリズム・アクセント・トラブルにも、機転を効かせたマサ4カウントで他のアンサンブルは涼しい顔して何処吹く風の対応。

客は誰一人としてそのことに関しては気づかなかったようですがグダグダで情けないねえ・・・・。。
恐るべき、ふてぶてしきS・T・Aのメンバー達よ。

ありがたいことに、何も知らない観客達からは「イエー!」のエールがかえってきたのが唯一の救いだ。

これはこれでライブならではの醍醐味さ。
しかし、やはり「ステージには魔物が潜んでいる伝説」は本当だった・・・・・。
ここは、奢り高ぶりなどのないひたすらに謙虚な姿勢が大事。
クセモノ集団、ヨッシャア!

単純明快にタイトでストレートなノリが売り。
マサも大好きな曲だけに思い入れもひとしおのご様子。

ジョージのグルービーなパーカッションによる怒涛の攻勢が華やかすぎる!!
マサから「遠慮なくド派手にぶちかましてね」と懇願されただけに、賑やかに打楽器群で彩を添える姿が神々しい。
正にジョージの真骨頂コーナーだ!
彼の今後の貢献度には期待大。

以前のメンバーには、ホーンの強弱にも事細かく注文をつけていたっけなあ。

西やんも中間部のシンコペーションに対する疑問を呈してきたっけね。

最初マサが「全部シンコペーションでいいでんないかい!」と言ったんだけど、スタジオでちょうどメンバーが音源を流していたから聞き耳を立ててみた・・・。

なんとシンコペーションは半分だったさあ。
これでD&B&Gの3人は苦笑いしながらも解決。
こんな些細なパートにも膝突き合わせて話し合いの精神が必要なんだよん。

引き続きシュウヤの正確無比な前ノリアクセントにのる「ヘイ!」の掛け声では、メンバー全員が元気一杯に拳を高々と突き上げるポーズ。

この一体感も申し分なき快感。

マサ&ジョージは喉も張り裂けんばかりに叫び続けながらも、四六時中ジャンプ、キックをそこいら中にぶちかます(麗しのハルコちゃんからは「マサさんの脚力には感服いたしました…」とお褒めの言葉を頂戴いたしました!!大丈夫さ。怪我防止のために、ちゃんと前もってストレッチは済ませているからね)。

ホーン隊もみゆきを中心に右手を掲げて、更なる抑揚感を華やかに型造る。

これは事前にマサが打ち合わせしたとおりだ。

心底頼りになる、多忙なレディだね。
まさにいつでも臨機応変に対処してくれる存在だ。

マサはシュウヤのところまで駈けていってバス台に左足を乗せ、半身状態構えのまま2番の歌唱に突入(衝撃でバスドラが傾いてしまった・・・・)。

横一直線体勢に居並ぶ、勇ましきフロントマン達の雄々しきことといったら、それはそれはもうたまりませんよ。

エンディングでは突然ストップして一致団結「ヘイ!!」の余韻を残したままでフィニッシュ。

 

****まだまだ果てしなき怒涛のライブ攻勢は続くのだ・・・さあ、のこりは泣いても笑っても2曲のみ。もちろんお約束の2連発で息の根を止める所存だ。
覚悟はいいかな!!
ARE YOU READY!!??****


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VOL,191 ~小樽・夏の終わりの~北運河サウンドエナジー11(S・T・A編PART,2)

2022-09-09 20:05:49 | Live Set List


ありがとうございます。
改めまして・・・・・SAPPORO TRANSIT AUTHORITYです!

皆さん、楽しんでいますか?YEAH!!」

アキちゃんの秘密兵器、鍵盤による大歓声がここで炸裂。

「見てもらえばおわかりのとおり、本日は我々の売りでもあるホーンセクションが豪華に5管です・・・。

更に特別に、今回はSTAへ頼もしき救世主が現れました。

そういうわけで思いっきりゴージャスな内容でお送りしたいと思いますので、最後まで楽しんでいってください。
よろしく!!

ALLRIGHT?
ALLRIGHT??
NEXT NUMBER ・・・・MAKE ME SMILE !!!」

(1・2・3・4!)

ジャストなタイミングで、シュウヤによる軽快な4カウントが即座に空間を打ち破る。

 この曲もドテッパラに炸裂する一撃が狂おしいくらいに激しく、やはりイントロが常に豹変、それでいてごり押し感なくスッキリとスマートにまとまっているところがやたらと発揮されていて痺れます。

 実はね、この曲、小樽でSTAがライブのたび、会場にいる外国人の方達から「MAKE ME SMILE !」とリクエストされていたのですよ。
 あちらサイドのほうにめっぽうウケがいいみたい。(この日は残念ながらいなかったけど・・・・)
 でもいろいろとややこしい事情があってしばらくお蔵入りしていたんだけど、最近はめでたくそれも解除されて徐々に日の目をみてきたというわけ。
でも再度取り組むからにはグレードアップは常識。
みっともない不協和音も晴れて排除され、STA流の果てしなき無き王道ともいえるパーフェクトな曲になったよね。
 最近のS・T・Aはけっこう、こいつに馴染んできたよ(ホーン隊にとっては鬼門かな!?だってトロンボーン・プレイヤーが作った曲だからね)。

この曲でもリード・ボーカルはマサ。
最近トライ中なんだよ。
すこぶる苦労しましたよ。
マサはユラユラと腰振りダンスで観客を誘惑?・・・・挑発??。
アキちゃんは、ここでも、相変わらず虎視眈々と大奮闘。(先輩たちは優しく彼女を好サポート)
 血沸き、肉踊る現象とはまさにこのこと。
各メンバー達は多方面の分野にまたがって八面六臂のフル稼働しているから、このくらいのことなんてお茶の子さいさい。
ダンディーなマッツは、なかなか堂に入ったプレイスタイルで男ならではの色香をタップリと漂わせて吹き込む。
真横で負けじとファニーもハイノートヒッター。
これにはマサも、毎度のごとく戦慄を覚えるのだとか。
5管という編成だけでも贅沢すぎるのに、ホーン5人とも全くタイプの異なるプレイヤーゆえに面白い化学反応がしょっちゅう勃発するものだからたまらないよ。
 シンセによるバッキングは疾走感の塊のようなシカゴ流ブラスロック代名詞をはかる。
エンディングではニシヤンによるトリッキーなる16フュージョン仕込みの速射砲ピッキング・ギター・ソロ(アキちゃんが特に好きなところ)。

ニシヤンのギター音って大きいんだけど、ちっとも耳障りだったり、うるさく感じたりしないんだよね。
これってやっぱり巧みなる音作りだ。
特筆すべき点は最前列のオーディエンス達。
爆音に圧倒されて、けっこうきつかったらしんだけど、バッチリとのってくれてこちらもゾクッときちゃったさ。
ブラス隊による緻密に構築されたアレンジの妙が、更なる完成度と緊張感を増幅させつつも第1楽章を終了(本来ならば全部で7楽章なのだ)。
 フェイドアウト部分は入念にスタジオで打ち合わせたとおり、ホーン隊による揺らめきフレーズ・・・・・から、メドレーでいきなり過激この上なき極上のアンセムへとバトンを渡す。

ああ・・・・こういうタイプの曲を演奏するたびにパーカッション&コーラス・プレイヤーが欲しいよう・・・・・と、しみじみ心から願うよ。



***アッキー長年のお友達でもある「そうきあ」のMIKIMIKIちゃんが先月「去年、アッキーちゃんが加入したからSTAは確実にパワーアップですね!」とのこと。
正にその通りだ。****

さあ、さっそく3曲目はメドレー。

マニアならば思わずニンマリだ。
皆、全身汗まみれながらも、気持ちがよさそう。

「それでは、立て続けに、吹き荒れる初期シカゴのブラスロックをお送りしましたが、お次はメローな響きで・・・・。
(不敵な笑みを浮かべつつも)特に人気の高い曲をやります。
あれ!?どこかで聞いたことのあるピアノだ・・・・
俺はいつも同じMCだと、ある女傑から突っ込みを入れられたんだけど、やっぱりこれだけは言わせて!
これはアベさんの大好物の曲。(と、目前にアベちゃんがYEAH!と歩み寄ってきた)
この会場にうってつけの曲をやるよ!
・・・・どうぞ~~サタディ・イン・ザ・パーク!!」

と言った途端にアッキーが寸分の狂いもない間合いで、力強く鍵盤の連打へ!!

後から聞いたんだけど、アッキーちゃんは「今でいいや!」と独自の判断で、ここから本編に突入したのだそうです。
ありがたいことに大正解だよん!

 
(オーディエンス達いわく、この曲がはじまるといつでも誰もが最高の喜びを滲ませてノリノリなんだそうですよ。
こんな話を聞くとミュージシャン冥利に尽きるね)

シカゴ初の記念すべき反戦的意味合いを含んだミリオン・ナンバーがはじまった。
(1972年7月リリース初の1枚組オリジナルスタジオ・アルバムCHICAGOⅤからのファーストシングル。ビルボードHOT100にて最高チャートで第3位を記録)

マサがアキちゃんの方向へ向き直った瞬間、絶妙のシンコペーションを基調としたあまりにも超有名なるイントロをピアノで嬉々としながら響かせる(前曲からの音色チェンジも素早くこなす)。

当然ここでの主役は、最初から最後までピア二ストのアッキーちゃん。
いつも艶やかなる着こなしのアキちゃん真骨頂。
(彼女の根性の入り方は半端ない。
メイクもバッチリと施しアメリカ製のデニム・テンガロンハットと全身をラフなファッションで統一しているではないか!
すでに立派なロッカー然としている)

こんな素敵な曲をプレイするバンドってナンマラいかしているでしょう。

スタジオリハでは、特別なる思い入れを込めて取り組みました。

なんたって長年キーボード不在だったんだからね。
当初マサはピアノなしではやる意味なし、と判断してストレス回避も含め、泣く泣くお蔵入りさせようとした。
ところが機転を効かせたニシヤンがギターコードでのパターンを演じて「どうかなあ!?」とさりげなく主張してきた。
半信半疑それで演じてみると思いのほか、心地よい仕上がりなので、以降はギターアレンジバージョンでずっと披露していたのだ。
もはや手慣れたもんだよ。
これはこれで、斬新で快感。
まるで違和感もなく、結果的にはやって良かったねえ。
西やんもこれをギターメインで演奏することを密かに夢見ていたんだから、そりゃあ至福の瞬間で天にも昇る心持ちだったことでしょうねえ。

加入前にアキ嬢はSTAライブを目前で見て「なるほど。こういう風にやっているんですね!」と目から鱗状態。

感心しきりだった。

それも参考に加えて、アキちゃんはありとあらゆる音源を片っ端から発掘してきて指癖や強弱、微妙なるタッチ感を調べ上げた。
その結果がここに結実したわけなんだよ。

文句の付けようなんて、微塵もあるわけがないっしょやあ。
大役を果たしたね。
涙腺が崩壊しそうなほどだ・・・・。
この感動がずっと欲しかったのさ。
本物だ。(近年は本家のロバートラムさんがショルダーキーボードやシンセで弾いてるんだけど、やっぱり生ピアノのニュアンスには程遠い。これが生命線なんだから。シビアな意見かなあ、これって・・・・だって愛するが故の正直な感想なんだから)
もちろん、それに呼応するように会場全体も熱烈なる声援へと反応が変わっていく。
それにしても、この曲、一聴する限りだとシンプルに聞こえるんだけど、リズムの違いが如実に現れるのですよ。
サビにも奥の深い部分が垣間見えます。
マサは絶え間無く左右に、トレードマークともいえる軽快なステップを踏む。

シュウヤは特にこの曲でのドラミングが冴えわたっていた。
リハではテイクを重ねるごとにドンドンと難所を克服していき、本番ではご機嫌なスティックさばきで終始していた。
黙して語らずのツワモノだね。

西やんもギター・ストロークの隠し味で、より皆さんが贅沢極まりないハッピーモードに浸れちゃうように、美味しいオブリをつま弾いているのだから、不思議なものですよね。
時折横目で全体を確認しつつも、リズムカッティングにのって延々と体を揺らす。

ほとんどの人々がニコニコしながらも手拍子!

腕組みして目を閉じ、唸りながら、ジックリと聞き入っている人も発見。

会場のあちこちで嬉しそうに、両手をあげて大はしゃぎしている人たちも見えるではないか!?

数人のオーディエンス達も、ずっと横並びでタンバリンを打ち鳴らし続けているよん。

ステージ手前では、ある女性が簡単な振り付けを指導しながら曲と一体になってステップを踏んでいます。


笑みを湛えたアキちゃんは、目の前の観客達の笑顔にもすこぶる癒されたそうですよ。

世界平和を声高らかに提唱する、これこそスケールの大きいマンモス・チューン。
まさしくシカゴ版「イマジン」との呼び声高き、ターニング・ポイントともいえるアンセム。
愛と平和を謳歌しながらも反戦を訴える部分もさりげなく含まれているんだから、さすがしたたかで思慮深い我らのシカゴだ。

マサが歌いながら最前列に歩み寄ると、客同士が微笑み返し。

他のミュージシャンらも、すこぶる気を吐いていますよ。

エンディングのハミングに至るまでマサのアイディアが見事に実を結んだ(これもスタジオ入りしてみっちりと真面目にトレーニングしたもんね。
過去にここまでこだわって突めた人は皆無だ。
今後ももっともっと煮詰めまくろう!!)。

歌メロには人一倍のこだわりをもって挑んだ。
この度はマサ長年の夢だったドンドンと複雑になっていくボーカルを現実のものとした。
すると一発で思いが噛み合って大成功。
皆も感服していたよ。
今まで、一度も実現できなかったのは、一体全体何だったんだあ・・・・?
「WOWOWOW~!!」マサ渾身のハーモニー。
うっとりするほどポップで幻想的なラストに至るまで、気合十分パーフェクトに完奏。
普段はホノボノと佇んでいるかたぼうではありますが、やる時は綿密に吹き込みを決めてくるところなんかはさすがですよね。

タクミは、ようやくこの頃になると先ほどまでの緊張感は収まってきてリラックスしてきた。
STA往年のOBでもある中ちゃんは写真を見て「タクミくんのプレイスタイルがジミー・パンコウを彷彿とするね。
これにタンクトップだったら更にポイント追加!」と評していた。
これって最大の賛辞。

肩の力も抜けてきて爽やかな疲労感がかえって心地よい。


****いかがですかな??
まだはじまったばかりだけど、STAパート2はここまで。
引き続きパート3に突入するからご安心をば!****

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VOL,191 ~小樽・夏の終わりの~北運河サウンドエナジー11(S・T・A編PART,1)

2022-09-09 18:07:44 | Live Set List





****お待たせしました。最後を飾るのはこのブログの主役です・・・・・****

12、16:45~17:15

時間をグッと戻してみましょう!

さあ、お待たせしました!

「THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY(S・T・A)」の出番が、遂にやって参りました。

会場の周囲は石造りづくめ。
倉庫はもとよりトイレから公園の噴水、池から全てです。

ブラスロックバンドSTAはこのイベントでの出場回数では最も多い11年連続の11回目を記録(メンバーはその都度違いますが・・・リーダーのマサのみが皆勤賞)。
ちなみにコロナ禍もろもろの事情により、ここ北運河噴水公園にライブが戻ってきたのは2019年8月18日の日曜日以来だよ。

まあ、そんな能書きはどうでもいいこと。

次々に飛び出してくる多種多様なジャンルからなるバンドに、相当刺激を受けたご様子のSTA。

それでは、ライブ・レポート決定版のはじまり、はじまり~!!

STAは結成以来17年以上にわたり、毎月必ずライブを敢行しています。
(2年前のコロナ騒動で、それも途絶えてしまった次第・・・・・(´;ω;`)

開放感溢れる屋外ライブは、理屈抜きに気持ちよくって大好きだ。

短い北海道の夏を満喫するべく、メンバー全員いつにも増して力が入っていますよ。

2日間にわたって開催された恒例のライブイベント。
前日の土曜日は台風上陸の報で雨が心配されましたが、なんとかそれは回避・・・・・でも特製ビニール屋根を設置していたところ、強風により吹き飛ばされてしまったそうです・・・・・・・・・・・スタッフが抑えてくれる中での熱演だったそうです・・・・まあ、それもライブの醍醐味さ、などと不敵に語っていましたよ。
ニシやんが在籍するミッドナイト・クライシス、他にもZERO-C7,ON THE RAILS、BOZ PRO、稲葉美紀DEAR FRIENDS、パーティーズSP、MAGIC CAPSULEらも出演していました。
皆、こんがりと日に焼けていたなあ・・・・・。

毎年悪天候に見舞われているけれども、誰が雨人間なんだ!?と嘆きの声しきり。

ヘンな話、雨降りも名物となりつつあります。
週間天気予報も微妙な感じで報道しているし・・・・。

プレイヤー&オーディエンスにしてみたら、たまったものではありませんが・・・・などと言っていたら、最終日の日曜日は珍しくも最後まで好天に恵まれたのでした(一時は集中豪雨が襲ってきたけれども、STA出演直前にピッタリとやんだ。さすが伝説の晴れバンド!!)。

やはり一生懸命に祈ったのが、功を奏したようですね((´∀`*))。
何はともあれ、最大の天敵は雨。
それさえなければ、もうしめたもの。
ライブに全力で集中して、最高のパフォーマンスを披露するっきゃあないですね。

S・T・Aの出番は、夕方部分の一番に美味しいところ。

毎度のことながら今回もちょっとしたトラブルが勃発しました。

次々早めに到着したメンバー達はテーブル席につくなり、スコアを広げて冴え渡るほどのアイディアをドンドンとひねり出していきます。

「ここはこうしよう。
このソロではアヴァンギャルドなプレイでサポート。
イントロはハイハット刻みで。
テンポはしっかりとキープ。
いっそのこと、このパートはコール&レスポンスをぶちかましてみない?」などと出てくる、出てくる。

悩んだり、不安な空気は皆無。

皆が皆、目を見張るほどの素晴らしいアンサンブル。

和やかに進行して、あらよっと基本の形が固まりました。

例によって毎月、メンバーの入れ替わりがありますが、もはや慣れっこ。

で、今回の一番大きな目玉はと言いますと・・・・・北運河STA初参加メンバーが多い事!
マッツ、かたぼう、アキという最高の救世主たち登場に狂喜乱舞!

特にアキは他のバンドで出演している時から、STAには興味を持っていたのだそうですよ。
「上手いなあ・・・・」と。

更に、マルチ・プレイヤーのみゆきもひさしぶりに合流。

彼女も長年のインターヴァルを重ねるうちに、マサと再び意気投合。

その流れで遂に伝家の宝刀バリトンサックスにて参加が決定したというわけです。

各人共にスタジオ内でプレイしているうちに、メラメラと闘志に火が点いちゃったみたいです。

やっぱり屋外の空気は格別だとのこと(爆笑)。

結局は9人編成という、ゴージャスなるバンド編成とあいなりました。

これはひじょうに濃厚な組み合わせだ。

ステージに全員が上がれるか・・・ちょっと心配だったけど・・・・。

ただ人数が多いというだけではなく、どいつもこいつも猛者揃いだもんね。
一筋縄ではいかない。
経験豊富な連中ばかり。

ホーンセクションのキーマンでもあるトロンボーン奏者タクちゃんも、元気な姿で一緒に舞台を踏んだよ!

彼等は短期間でのスタジオ・リハーサルで(2回きり)大きなプレッシャーを抱えこみ大変だったことでしょうよ。
でも面白いことに崖っぷちに追い込まれれば追い込まれるほど、不屈の精神がたぎっちゃうものなのですよ、このバンドは。

結局は全員が揃ってのスタジオ・リハは無しだった・・・・。
1回参加、もしくはぶっつけ本番のメンバーもいたし。

迫りくる出番を心待ちに虎視眈々と獲物を狙う目つきで、気合が入った面構えの筋金入り本格的音楽集団。
時間がきて、ステージに颯爽とのぼったメンバー達。
(マサは観客のお婆ちゃんに話しかけられて、ちょっと遅れ気味にステージヘ・・・・)

バンドの入れ替えには10分が用意されている。
((´∀`*))

人数が多いからポジションの確保だけでも一苦労。

日差しがなんまら強くなってきた・・・。

司会のサイトウ氏がアナウンス

「ありがとうございます。
まだまだこの後にも素敵なバンドの皆さんが登場します。
変わらぬ声援をよろしくお願いします。

続いてのバンドもすっかりとお馴染みとなりました。
ザ・サッポロ・トランジット・オーソリティのステージをお楽しみいただきます」

各自立ち位置を決め、チューニング、ウォーミングアップも完了。

ニシヤンはさりげなく高中正義のギター・フレーズを爪弾いている。
セット中のマサはアベさんと握手したり、挨拶にみえた女性に対して軽く会釈を交わしている。

その時、次に出演が控えているバンド達も続々と到着。
マサと手を振り合う。

音響スタッフのカザマくん、カサイくんのベテラン若手コンビは先月の浅草橋でも大活躍。

彼らはマサがいつも手渡すSTAセッティング表やらの詳細用紙に目を通してくれていたようですべてにおいてバッチリだったよ(笑)。
マサ使用のワイヤレス2機(シュアーのヴォーカル用とレクサーのベース用)周波数、ギタリストはどのメーカーの設置アンプで弾くか、ホーンセクションの立ち位置とマイクスタンドや持参マイクの云々等々・・・・。

しかしミキサーSTAFFのカザマ君、カサイ君達は、概ね酸いも甘いも熟知しているのだ。
「大丈夫!いつもの内容ですよね!」と余裕しゃくしゃくの表情。

そしてカサイくんはSTAに関して、最近すっかりと熟知してきたのでテキパキと接続作業を組み立てていく。
シュアーのワイヤレスシステム、キーボード、ホーンのマイクと順々に効率よく接続していく。
おいおい、ホーンセクションの3人は写真撮影する余裕ありかいな(ピースサインでポーズ・・・・笑)

注目の3点ポイント!!
マサは黒のシカゴTシャツ。
ニシヤンはギブソン・レスポールの黒Tシャツ。
アキは超貴重なるSTAロゴ入りの黒Tシャツ。

今回も、先月に引き続き、直前にホーンのクリップマイクを導入(要ファンタム電源)。
これがまた、すこぶる好評。
動きやすいと喜ばれていたよ。
ありがたいことだ。
それでも今回はちょっと厄介だったみたいだけど・・・・。

各モニタースピーカー、マイクの確認。
これで安心したよ。(ちなみに若い2人のスタッフも徐々に管楽器の音つくりに慣れてきたようで頼もしい限りだ。勉強熱心だもんなあ)

何度も2人はステージとミキサーボードの間を行き来しつつ、その手際の良さといったらもう惚れ惚れするほどだ。

カザマくんの要望でホーン隊全員揃っての一世音出し。
軽く曲の触りを全員でプレイ。
壮観の一言だあ。

次いでミキサーの指示にしたがいサウンドチェック。
ステージ上のスタッフとミキサーとの打ち合わせ。
ホーン隊が順々に音出し。
これが各メンバーのプレイだけで場が和んできちゃった。
それぞれに持ちネタがあって個性がよく出ているのだ。
セクシーで官能的なソロ、アニメソング、競馬のファンファーレ、映画のテーマまで飛び出した。

ベース、ギター、ボーカルとどんどん音がまとまっていく。
なんとなく、この場面だけで観客に受けているんだけど((´∀`*))

その最中にも会場には爆音でノリのいいBGMが流れ続けているので、軽やかなステップでステージ前にてダンスに興じている観客多数。
その光景も最早おなじみだね。

それに彩りを添えるべく、ニシやんがさりげなくバッキング。

最大のポイントはSTAへ横並びにズラッと本格的な5管楽器が参入してきた瞬間だ。
身震いするほどの感動をおぼえる。
モニタースピーカー、アキちゃんのキーボード、ホーン隊のポジションは若干後方や上手に移動・・・。
カザマ君とマサが直前に話し合ってホーン隊の位置はやや上手に決定。
ほぼ打ち合わせ通りに進行。

観客は当然として、スタッフや対バン達までもが色めきだってステージに熱い視線を送っているのが痛いほどに伝わってくるよ。
途中で気が付いたんだけど、この日の出演バンド中、ホーンが在籍するバンドはSTA以外だと粉粉クラブとくろもりのみだったさあ。
これって近年では珍しい現象。
年々、ホーンのバンドが増えているんだけどねえ・・・。

あれ!?な、な、なんと、7分ほどで皆、準備完了しているではないか?!
なんという素早さ。
特に一番もたつきやすいドラムセットに陣取るシュウヤは、いつでもどこでも関心するくらいに素早い。
マサが一番時間を擁していたから焦った(ベースの音が接触不良なのか途切れがち・・・・・・カサイくんが懇切丁寧に対応してくれた・・・・笑)。
こういう面も今のメンバー達の素晴らしい点だ。
効率がいいんだもん。
セットアップ開始!
マサが逐一全員とアイコンタクト。

そして準備万端整った頃合いを見計らってカサイくん、カザマくんが、マサに大きな輪を作ってオーケーのサインを送る。



****MEMBER****
MASA・・・B VO
AKI・・・KB CHO
FUNNY・・・TP
NISHIYAN・・・G
MIYUKI・・・BS
SYUーYA・・・DR
KATABOH・・・AS
MATTSU・・・TS
TAKUMI・・・TB



****SET LIST****
1,INTRODUCTION・・・CHICAGO
2,MAKE ME SMILE(ぼくらに微笑みを)・・・CHICAGO
3,SATURDAY IN THE PARK・・・CHICAGO
4,VEHICLE・・・IDES OF MARCH
5,GIMME SOME LOVIN・・・THE BLUES BROTHERS
6,GOT TO GET YOU INTO MY LIFE・・・THE BEATLES
7,25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO



マサが一人一人から再度了解をとり、スタッフへとアイコンタクト。

よっしゃあ!
全てが万全な態勢に。
マサがゴーサインをサイトウ氏に送る。
 それでは遠慮なくいくぜい!

 まずはアキ嬢がプログレッシブでスペイシーなシンセサイザーサウンドで、一種独特なる異空間を作り上げる

(彼女は何でも受け入れてくれるから調子にのったマサは無理難題をしょっちょう投げかけるんだけど、それら全てを軽くその場で仕上げてくれるんだよね。
その手腕は大袈裟ではなくゴッドハンドの如しだ!頼もしい。
このミステリアスなるSEも事前にスタジオで膨大なるシンセ内蔵音源からじっくりと時間をかけてセレクトしたもの)。

マサがすかさずニシヤンらに手拍子でテンポのメッセージを送ると、それに便乗するかたちで歯切れのよいギターコードミュートカッティング、剃刀のごとき小刻みなハイハットで応える。

マサは大股開きでふてぶてしく会場中をゆっくりと見渡しながら、頃合いを見計らう。
サイトウ氏はワイヤレスマイクを手に、ステージの上方から落ち着き払った声で華々しくナレーションを告げる。

「ハーイ!たいへん長らくお待たせいたしました。
いよいよはじまりますよ!
今か今かとお待ちかねの皆さん。そうですよね。
これから極上のステージをお届けして参りますよ。
もはやお馴染みの大所帯バンドが登場。
去年に引き続きSTAが帰って来ました!
北国唯一無二の札幌発ブラスロックバンド!
ド迫力ホーンセクションの熱きサウンドを心ゆくまでドップリとご堪能ください!
メンバー一同この日この時この瞬間を心待ちにしていました!
それではヨロシク!
レディース&ジェントルメン!
THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY~!!」 

ジャストなタイミングで「1・2・3~!!」(思い切りミキサーがリバーブを深めにかけてくれたよ!)

波状攻撃へ、火蓋が切って落とされました。

猪突猛進の狼煙を上げる「イントロダクション」。

さすが、この人数だけに勢いが桁違い。

プレイしている我々でさえ自分たちの音にエキサイトして、アドレナリンの噴出が止まらない。

普段はクールなシュウヤもスティックを手にスィッチが入ると、ドラム・ビーストに変身するのです。
如実にドラミングの随所からその成果が現れていますよ。!
マサからの丁々発止なフェイントから刺激を受けている御様子。

イントロの爆音が飛び出した途端に、オーディエンス達がいっせいにステージ方向を注視しはじめた。

その中には、団扇やホイッスルを持った常連組が参戦。

手拍子や写真撮影にと勤しんでいます。

皆さん、この変拍子の連続やコロコロ変わる変態的なリズムに、よくもまあピッタリとあわせてくれますねえ・・・と上から目線で失礼ではありますがしばし見とれてしまいました。

もうどれだけの回数この曲をオープニングでプレイしてきたことでしょうか。

メンバー一同が愛してやまないじゃじゃ馬のような曲。

何故だかいつまでも飽きがこないのさ。

その中でもこの日ほど迫力一杯の完成度を誇ったことはなかったのでは?!

出色の出来と自画自賛。

しかしメンバー全員あの少ないリハ期間で、よくもまあここまでガッチリと固めたものだ。

各自は多くを語らないけれどね。

モニター・スピーカーに左足を乗せて、マサが野獣のごとく吠える。

(実は最初のこのポージングで、貼り付けていた虎の巻がビリビリに破れてしまった。
そこのところはどうにかこうにか切り抜けたけどね)
この度、せっかく変則的な編成になったんだからと、欲をかいて実験要素も含ませてみた。
それに感化されたのか、全員がアグレッシブなアクションを巻き起こす。

ニシヤンの計算されつくした独特なるシャープな音色のギターが、シュウヤのタイトかつパワフルなドラミングに絡みつく(この最新秘密兵器のギターは謎多き怪しいアリア・プロⅡ・PEシリーズの貴重なる高級品。
コンディションも良好な光沢を放っていますが本人は詳細を決して語らず・・・・)

看板ともいえる5管によるホーンセクションのリフは、益々厚みを増してきましたね。

両サイドからの弦楽器達による絶え間ない猛追。

上手からは、キーボードが遠慮なしに手を変え品を変えての音壁を構築しながら進撃展開。

会場をまるごと覆いつくすかのような、変幻自在の音色。

なんという高揚感であろうか。

鉄壁を誇るホーン・アンサンブルが嵐のごとく吹き荒れて、全体をリズム・セクションが引き締めるという構図が今回のおおまかなる課題。

さてさてライブの魔物はどこに潜んでいるのかな?・・・・今回は一体全体何を仕掛けてくるのか??((´∀`*))

さあ、第一関門の地獄にガッシリと突入だ。

先月の反省点は見事にクリア。

手堅く突破した後に待ち受けていたのは、ブレイクによる一瞬の静寂。

デリケートなシンバルが奏でる残響音の余韻で幻想的なトーンを漂わせる。

切り込み隊長はいきなりタクちゃんによる、やや食い気味なトロンボーン・ソロ。

 彼は数年ぶりのSTAライブだから正直な話、不安要素てんこ盛りだったんだけど、それも取り越し苦労だったようです。

大した度胸の持ち主だ。

さすがの達人だからこそ成し得る技。

何事もなかったかのように涼しく振舞っていたよ(アキ嬢による縁の下の力持ちも忘れてはいけない)。

ここがタクちゃんの凄いところ。
真横でその様を聞いていたアキ嬢が、心底感銘を受けていたほどだ。
なんと自宅に宿題として持ち帰り3つのコードで繰り広げられるソロ・パートを、極上のエモーショナル・ラインで纏め上げてきて披露したのだ!!

能あるタカは爪隠す!と、昔の人はうまいことを言ったモノだ。

ねえ、タク君よ!(2回目のスタジオリハ前にブレイク部分による拍数の謎を解明するべく独自でスコアを探しだしてきて見事に解明したのだそうですよ。

すさまじき探求心。)

水先案内人に扮したアキちゃんは、それまでとは一転して柔らかなピアノ・タッチでの橋渡し。

マサによる流麗なる美しきオクターブベースに導かれての場面転換。

マサいわく「STAのバディ・リッチ」と言わしめた手数王から、リム・ショットに切り替えてのシュウヤが猛然と先導しつつ、お次はファニーによるトランペット・ソロだ!
安定感抜群で、時折ヒステリックなハイノートなどもクールにヒットしてニンマリ。
マサが後に「滅茶苦茶に感動した」と伝えたら「いい楽器に替えたからね」とご謙遜。

バッキングによる強弱のサポートも効果覿面で・・・・・ホーン・セクションの音色が揺らめく中、鳥肌が立ちっぱなしだ。

もうこのあたりにたどりついた時点で会場中の空気は一変。

なにやら恐ろしいくらいに物凄いことがステージで起こっているぞ・・・てな感じでかぶりついている。

西やんは臨機応変、歪みからコーラスサウンドまでコンスタントに幅広く音色をエフェクターで器用に切り替える(ここはスタジオリハ時に取り決めたこと)。

そして第3の男、西やんのワイルドなギターが火を噴いた。

オーディエンスに向かって「もっともっと!」とジェスチャーで煽り続ける。

ホーン隊もサッと花道を作ることを決して忘れない。

映画「十戒」での海が割れるシーンを彷彿とさせるくらいに神々しい。

いきなり過激なハーモニクスを導入部分に最前列へ一気呵成に飛び出して、益々進化したソロを、これでもかあ!と言うくらいにぶちかます(よくもまあチューニングが狂わないねえ)。
ただひたすらにエキセントリック(と真横に陣取っていたアキちゃんが評していたよ)。

序盤はテリー・キャスに敬意を表して、ラインを再現。

へヴィーなサウンドは、これだけにとどまらずフィードバックにより加速。

音数がドンドンと増していき、とどまることを知りません。

身をのけぞらせてイナバウアー・アクション。

チョーキングなどを交える際にはギターを激しく揺さぶって身をよじる。
陶酔の表情も程よくゆがむ。

あれだけのプレイだけでも引き攣るところなのに、ビジュアル面も大きい。

そして遂にテリー・キャスのギター・ソロをほぼ忠実にコピーしちゃったんじゃあないのかい!?

ビブラート、グリッサンドに至るまでね。

極めつけは第2期JBG時代のコージー・パウエル直伝によるシュウヤが、力漲る究極の稲妻フィルインで拍手喝采。

サンキュー!

いつもは沈着冷静なるマッツやかたぼうも、ノリノリな様子で、このヒトトキを満喫している様子。

大歓声が沸く中で、すっかりと脳天ヒューズはスパークしちゃったみたいだ。

いくつもの修羅場を潜り抜けてきたからこその、説得力ある支柱だ(ここの機材を絶賛していた)。

エンディングにおけるベルトーンも、アキちゃん渾身の1音を筆頭にニシヤンへと見事な連携で繋がった。

更にはミユキ嬢からホーンセクションへと渡る流れへ。

ここで繰り出した西やん入魂のピッキングがジミヘンのようにウォームで破壊力があって戦慄が走りました。

これぞまさしくロックの原石。

いかなるアクロバティックなテクニックをひけらかすよりも、「ギュウイ~ン!」一発でひれ伏させるほどの衝撃と説得力。

マサが右手を頭上に掲げてピート・タウンジェント風にグルグルと何度も素早く回転。(前方の女性客も真似して腕を回していたよ)

メンバー達と呼吸合わせて、雷鳴のような怒涛の連打をスリリングに交えてジャンプ一閃フィニッシュ。

 
以前、STAのある女性メンバーいわく「マサと西やんは何かにとりつかれているようだった」とのコメントを述べていました。

恐ろしく強烈だった。・・・・・

いい加減コロナ禍の日々続きにマサは、その鬱憤をそれからのステージングに注ぎ込んだ。
思う存分に叩きつけた。

万雷の拍手を全身に浴びる・・・・・・。



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