THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,205 HOT TIME~LIVE LIVE LIVE (NORTH SIDE SOUL編)

2023-10-26 16:22:00 | Live Set List
2,17:30~18:00
NORTH SIDE SOUL
バンドの入れ替え中は例の白いスクリーンが降りて来てステージを覆います。
でもそこには80年代中心の懐かしいPVが次々と映し出されます。
メタリカ、ジャネット・ジャクソン、キッス、スキッド・ロウ、ホイットニー・ヒューストンなど・・・・。

はい、さてさて、セカンドアクトに控えしは、この日一番渋くてベテランの別格バンド。
極上のブルースナンバーをこれでもかあ、というくらいに披露してくれました。
実はこのバンドとマサは35年来の知り合いなのだ。
よって、イトシノトシオさん同様、マサがホットタイムのイベントにお誘いした次第。
だって、正直な話、見たくて仕方なかったのさあ。
中々、北海道でこれほどまでに本格的なR&Bを追求しているバンドはいないでしょう。
マジに貴重なる存在なのだ。
対バンの若いミュージシャン達も食い入るように見入っていましたよ。
得るモノは大きかったことでしょう。
とっても勉強になったはず。
そんじょそこらの駆け出し連中には、絶対に醸し出せないグルーブに酔いしれていたはずさ。
でもね、本番数日前にメンバーの諸事情によって出演が危ぶまれていたのだ。
直前まで心配していたんだけど、(マサは何事もなきように・・・と祈り続けていたくらい)どうにかこうにか無事に出演が実現しました。
ヤッホー!!
もうこうなれば、全神経を集中しての鑑賞会!((´∀`*))

マサは、小樽屋外イベントや、今年のルアレルヴァこけら落とし、ヒラノさん主催の室蘭ソリストでの対バンなどなど、多方面でNSSとはご一緒していた。
今夏なんて栗沢のムーミン・ライブハウスでNSSの富樫さんが仕事で欠席したために、急遽、私がベースで合流ライブも行いました!!
(ベースはご存じ麗しの千鶴さん使用のワーウィックでプレイ。
これならば愛器スペクターに似ているし楽だった。
お気に入りのナチュラルボディカラーだったしね)。

マサが若かりし頃に勤務していた楽器店時代からお付き合いがあって、その店主催のライブにもNSSは出演してくれたんだよ。
だから会うと積もりに積もった話でキリがない。

ドラマーの向原くんはあのビアプリーズ、ミッドナイト・クライシスでも叩いている猛者。
彼から懇切丁寧なるメッセージを頂戴しましたので、ここに紹介しましょう。
「結成はかれこれ31年くらいになります。
その間に色々なミュージシャン達にお手伝いしていただいて、今があるように思います。
残念ながら、もう亡くなられたメンバーもいます・・・・。
まずは、これまでに関わられた皆さんに感謝。
この度、当初からのオリジナルメンバーだったギタリストのコマちゃんが約8年ぶりに復帰!
ホットタイムが超お久しぶりのお披露目となります。
どのようなステージになるか、メンバー自身が楽しみにしている状態です。
基本コンセプトは、ずっと変わらずブルース、ソウル、R&Bなどのブラック・フィーリングをNSS風オリジナリティで仕上げています。
何かしらを感じていただけたら幸いです。
よろしく!!」

メンバーの構成
ボーカル&ブルースハープ&・・・中塚君(オリジナルメンバー)
ギター・・・コマちゃん(オリジナルメンバー)
ベース&コーラス・・・富樫さん(オリジナルメンバー)
キーボード・・・石原さん(2018年加入)
ドラム・・・向原くん(2018年加入)

熟練の男性による業師5人組。

そういうわけでして、本来ならば2番手なんてもったいないバンド。
前置きがとっても長くなってしまったけど、、いざ心してレポートへと突入しましょう!

慎重にサウンドチェックを済ませて、準備万端整いました。
さあ、レッツゴー!
NSSワールドに突入だ。

オープニングナンバーは「UPUPADO」
拍手喝采で迎えられました。
これは多分ニューオリンズのバンドがオリジナルだとのこと。
ご機嫌なサウンドが、のっけからいきなり惜しげもなく飛び出した。
看板スターとも言える中塚くんは、中央フロントに鎮座して一時たりともジッとせずに身をよじってブルースハープ・ソロを遠慮なしに吹き込む。
さすが絵になる男。
その様は心憎いくらいだ。
早速、観客達は、その一挙手一投足に釘付け。
グイグイと強引なまでに引き込む力は、不思議なほどにグルーヴィー。
貫禄と余裕が漲るパフォーマンスの連続。
もうこれ一発で掴みはバッチリとオーケー。
いやはや何とも、クール過ぎるほどの佇まいに圧倒されるのみ。
序盤の出演、何のその。
重責なんて微塵も感じられない。
どこ吹く風とばかりに、いつものような虎視眈々としたアクションを繰り広げる。
最早お手上げ状態だね。
でもね、これってまだ序の口で、ウオーミングアップソングらしいよ。
あら、恐ろしや・・・・・(-_-;)


本格的な怒涛のプレイは2曲目からだった!!
肩慣らしを終えて「今宵は」に突入。
NSSのオリジナルなの・・・・?これって!?
そんな能書きなんて全く意味を成さないね。
ノッタ者の勝ち。
次から次へと押し寄せてくるリズムの嵐に、どっぷりと身を浸して共に酔いしれてみましょうよ。
お約束の展開は留まることを知らない。
「今宵は、お前に贈ろう。
心を込めて歌う歌うよ~~YEAH♪」
理屈抜きになんまらカッコいい。
痺れるビートが襲ってくる。
再び中塚君による伝家の宝刀ブルースハープが、縦横無尽に吹き荒れる。
時には身をよじったり、かがみこんだりして目いっぱいにエモーショナル。
感情の起伏が素晴らしい。
魂の咆哮とはこのこと。
言葉を失うほどの迫力に圧倒されっぱなし。
更に中間パートに差し掛かったところで、中塚くんがバックのメンバー達にアイコンタクトを送る。
ボリュームを徐々に抑えていくシーンはゾクゾクする。
情感込めての演出はお見事の一語に尽きる。


中塚くんによるMC
八面六臂の活躍。
「はい、どうもありがとうございます。
サンキュー。
ノース・サイド・ソウルと申します。
はじめまして。
短い時間ではありますが、最後まで楽しんでいただけたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします!」
拍手の嵐。

「JUST・ A・ LITTLE・ BIT 」(伝説のマジック・サム)
益々、うねるまくるリズム。
激しく繰り返されるアクセントは強烈。
とめどないブルースハープの響き。
予測不可能なブレイクが、これまた効果満点。
STAのアキちゃんは一番前で、同業のキーボードをチェック。
そして感銘を受けたそうですよ。
そうだろ、そうだろ((´∀`*))
若いとどうしても俺が俺がと自己主張に走ったり、テクニカルな早弾きに陥りがちだけど、石原さんはすでに悟りの境地に達していたそう。
最小限の音しか発しないそうだ。
でもそれが最も説得力あって、全体像を覆うように奏でられていて痺れちゃったそう。
その石原さんが使用しているキーボードは愛器NORDエレクトロ2。
メンバー全員が落ち着いた配色のファッションで熱演。
向原くんは黒のTshirtと黒サングラス姿で自己主張。
コマちゃんはギブソンの335。
落ち着いたサンバーストボディカラー。
富樫さんの使用ベースはフェンダー・プレシジョン。
3トーンサンバーストのローズ指板。
これが奥行きのある骨太な分厚い重低音を醸し出していた。
ストラップはフェンダーの布製黒を使用。
フィンガーピッキングで唸るようなスタイルを誇示。
ちなみに富樫さんはベンチャーズ、GFR、シカゴと古き良き洋楽ロック近辺を一大網羅している御大。
中塚君の相棒とも言えるブルースハープ用のアンプは、な、な、なんとグヤトーン!
常にこれを携えてステージに上がる。
轟き渡るハープの音色は、小粒だけど信頼度の高い、このアンプから炸裂するのだ。


中塚くんは関西出身だけに、彼のルーツがそこかしこに垣間見れる。
ボ・ガンボスとかの影響も多大。
ムーミンライブハウスでは、レパートリ―に組み込んでいたくらいだもんね。
MCも当然、嫌味なく関西弁が飛び出すから格別なムードでお得感がある。
「SNACH・ IT・ BACK・・ HOLD・ IT 」(ジュニア・ウエルズ)
ここでも嘶くブルースハープ。
そろそろ、佳境に差しかかってきたかな。
全員が相変わらず意気揚々とプレイに専念。
どの顔も気持ちがよさそう。
センターに陣どるフロントマン、中塚くんのハスキーなボーカルは唯一無二。
文句なしに上手い。
表現力も最高。
人生経験が豊富でなければ、この苦み走った味は無理だね。
このずっしりとした説得力にひれ伏してくれたまえよ。
目まぐるしく次から次へと受け渡されるソロバトルにも戦慄が走った。
黙々と刻み込まれるリズムセクションは、いぶし銀の光沢を放つ。
タイトでストレート、よりシンプルに進行・・・。
でも安定感はすこぶる抜群。
メンバー達が不敵な面構えで陣取る。
アメリカ場末の安酒場に入り込んでしまったような錯覚に陥ったほど。
すでにやんややんやの大喝采。

痒いところに手の届くセットリス目白押し
「MESSIN WITH THE KIDS」(大御所のバディ・ガイ)
震えがくるほどのメドレーラッシュ。
果てし無く引き継がれるスタンダード。
しかし、しつこいようだけど、全員がしたたかすぎるくらいに後光が差すほど眩しすぎる。
これで2番目だなんて、誰もが信じたくない気持ちでいっぱいだ。
勿体なさすぎるよ・・・・と懇願。
全く、個性の異なる罪深き5人衆による奇跡の贅沢すぎるアンサンブル。
火花散るアップテンポのインプロヴィゼーションも、華やかな彩を添える。
この程よきバランス感覚が、がっぷり四つに組み合わさって、スパークしたり牽制したり、と瞬きするのも勿体ない。
ザクザクズンズンダンダンと徐々にヒートアップ。
ススキノの街にブルージーなヴォイスが染みわたる。
酔いに任せてエキサイトしている輩も出現。
会場全体が一体化している様は快感だ。
賑やかこの上ない。

「時間はまだあるんですかねえ・・・??~~~!
いいのかな!?
((´∀`*))
じゃあ、テンションが下がってしまうのもあれなんで・・・・
盛り上がりに協力してね。
・・・・SWEET HOME CHICAGO!!」(再びマジックサムのアンセムで締め括り!!)
もうこれで最後だけにグイグイと強引なまでに引き込む。
泣いても笑っても、これが正真正銘のふさわしき豪快なるラスト。
巧みでトリッキーなギターのフィンガリングとブルースハープとの絡み。
それらを延々と力強く支える的確なバッキング。
このスタイルが、基本のコンセプト。
シンプル・イズ・ベストを地で貫く。
汗飛び散らせての大熱演で終局へとアタック。
待ってました、とばかりにコール&レスポンスの応酬。
絶妙の掛け合いに戦慄が走る。
このしつこいほどのコーラスを全員で大声で合唱するのだ。
最後は「スイート・ホーム・札幌!!♪」
鳥肌が立つほどのエンディング迎えて、不覚にも感涙にむせんでしまった。
再びブルースハープをこれでもかあ、というほどに吹き込んだ中塚君が先導して皆を牽引ロックンロール。
下手なゴタクはいっさいがっさい問答無用に排除して、果てしなきセックス・アピールの、ソウルフル・シュプレヒコールが遥か夜空の果てまで突き抜けていく。
華麗なるフィナーレ。
完全燃焼で燃え尽きた。
素敵なブルース布教活動に思い残すことはない。
何の悔いも残さずに・・・・
「I'TS ONLY BLUES・・・・・BUT I LIKE IT 」
爆走、疾走で、心地よい疲労感に包まれたね。
本当にお疲れさまでした。
あ~~あ・・・また、すぐにでも見たくなっちゃったさあ・・・・。
歴史がロックに比べると、とんでもないくらい長いブルースだけにジャンルも広大。
今度は一味違った方向性を狙ってもらいたい・・・なあんて、贅沢過ぎるリクエストかな!!
((´∀`*))
今後共、よろしく!!








































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