飛鳥は残念なことになってしましました。前にここのコーナーでチャゲ&飛鳥とシカゴ13のジャケット比較を行いましたが、その直後の出来事。
でもそれと曲は別問題。名曲は永遠に光の輝きを失うことはありません。
それら珠玉のメロディー達に数多くの人達が励まされ勇気づけられ、思い出の1ページとして忘れられないロマンチックなひと時に酔いしれて心の片隅に刻み込まれているのです。
私も札幌月寒グリーン・ドームにおけるチャゲ&飛鳥のコンサートを見たことがありますが、まさかあれが最後のコンサートにならないように祈っております。
いつか、長い年月が経過してからでもあの才能を再び開花させて欲しいものです。
トレンディー・ドラマ全盛期、バブルに沸いた世の中、おしゃれでファッショナブル、若者の間に多大なる影響を及ぼしたヒット作品ドラマが数多く登場。そこには必ず主題歌、挿入歌、エンディング・テーマなどの名曲も誕生していました。
写真はそれらのヒット曲をアメリカの1流ミュージシャン達が集結して英語詩に訳し、アレンジもぐっと洗練、アメリカンロックAORテイストに模様替えしたもののCDジャケット5枚。
これが大当たりしてシリーズ化。続々と発表されました。
実力派のボーカリスト達が、これまた売れっ子スタジオ・ミュージシャン達の演奏をバックにオリジナルに負けないような(曲によってはオリジナルをしのぐような完成度を誇るもの、自分の曲のようにこなしてしまうツワモノまであり)喉を聞かせてくれています。
さてこのような日本独占企画に、常連のごとくよく参加しているのが元シカゴのビル・チャンプリンと、現役メンバーのジェイソン・シェフ。
驚いたことに3曲ものチャゲ&飛鳥の代表曲を歌っています。
それもただ事務的にこなしているのではなく、完成度が異常に高い。恐るべしです。
ブラス隊が吹き鳴らされてくると、それはもろにシカゴそのものです!嬉しい誤算。
ギター、シンセ、ドラミングまでそっくり。
「GOODY’S」(10曲入り。1992年発売)では1曲目に「はじまりはいつも雨」をジェイソン&ビルが役割分担しての貫禄ある熱唱。情感たっぷりに聞かせてくれます。英語タイトルはBEGINNING IS ALWAYS RAINING。アレンジはシカゴとも縁があるトム・キーンが担当。
他の参加ミュージシャンもそれぞれに引けをとらないくらいの良いお仕事しています。
そしてこのシリーズの火付け役ともいえるのが「ラブ・ストーリーズ」
フジテレビ人気ドラマ・ヒット・ソングス英語CDアルバム(ジャケットのマークを見れば一目瞭然)
これは売れるのが約束されているようなものですね。それに曲が膨大にあるものだから3作も存在。それ以外にもオムニバス・ベストも登場。
その最初の企画「ラブ ストーリーズ」は10曲収録、1992年に登場。TOTAL TIME52:09。ここでもオープニングに堂々「SAY YES(4:53)」をジェイソンが歌っています(バック・ボーカルはビルとTOTOのジョセフ・ウィリアムス)
「僕は死にましぇン!!」の「101回目のプロポーズ」から。英語詩はAMY SKY&MARK JORDAN
この曲もオリジナルの魅力を損なうことなく最高水準、絶品の作品に仕上がっています。オリジナルはオリコン1位を記録。
ちなみに4曲目「とどかぬ想い」(WELCOME TO THE EDGE~4:37)ではビルが相変わらずの渋い声を披露してくれています(もう誰も愛さない・主題歌)
「恋人達の冬物語」は12曲入りで1992年の発売。(TOTAL TIME58:26)
こちらもドラマ曲から、アイドルのヒット曲、ニューミュージック、ジャパニーズ・ロック、往年の歌謡曲を全曲英語で録音。
ジェイソンの「SAY YES」が1曲目。こちらは先のテイクと同じです。
さあ、「ラブ・ストーリーズ3」の登場です。(最終作)
10曲収録TOTAL TIME50:09。1996年発売。
1曲目、大ヒット・ドラマ「振り返れば奴がいる」主題歌「YAH YAH YAH」(5:49)でジェイソンがパワフルに歌いこなしています。もちろんバック・ボーカリストとしてビルも参加。
英語詩はAMY SKYが担当。
最後に紹介するのは「FLASHBACK MILIION HITS COVER ON TV」
15曲入り、2003年発売。「ラブ・ストーリーズ」3作品のベスト版。
ここではこのような企画物が登場したいきさつ、そして曲ごとの詳細なる解説がついています。
1「SAY YES」(ジェイソン&ビル&ジョセフ) 8「届かぬ想い」(ビル) 10「YAH YAH YAH」(ジェイソン)を収録。しっかりとシカゴ組はもれなくセレクトされているところが嬉しいですね。
ポジションもおいしいところに配置されているし。
やはり知名度、実力、現役度、フィット感とどれをとっても他を圧倒するほどの存在感を発揮しているからこその当然の結果でしょう。
解説に「SAY YESは曲調がもともとシカゴ似だったために即座にジェイソンに白羽の矢が当たりました。思惑通り違和感なし100パーセントのはまり具合」「YAHYAH YAHのホーン・セクションはもろにシカゴそのもの。これをシカゴの新曲だよ!と言っても多くの方が信じてしまうでしょう」と書かれていますが、まったく私も同感です。
その他の曲達も十分に納得のいく、ご機嫌なナンバーばかりです。
誰にでも聞き覚えのある自然に口ずさめる曲ばかり。オリジナルとの比較、または参加ミュージシャン達のクレジットに目を凝らせるのも一興かと。
それにしてもチャゲ&飛鳥がこのカバー3曲を聞いてどのような感想を述べたのかと思うと興味津々です。
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