5月に出掛けたしらびそ峠から下栗の郷方面へまた出掛けた。
秋の紅葉の中でどんな佇まいを見せているか知りたかったし 前は一人で(娘がいたけど ただ飲んで寝ていたのでいないのと同じ)行ったのでこの感動を友達にも分けてあげたいと思ったこと 少し山登りもしてみたかったこと
そして一番やりたかったのは 下栗の郷を 一望できるビューポイントに立つこと
しらびそ峠は2000メートルほどの高地にある。
前は夢中で登ってきたけど 思ったより高くて 遠くて 良くこんなところに一人で無謀にも来たなと思う。
つずらおれの狭い山道はハンドルをきるたびに 美しい紅葉とアルプスの山並みが飛び込んでくるので ウワー 綺麗 の連発。
唐松の紅葉が とてもいい感じで白樺や蒼い空 遠くの赤や緑と混ざり合って 紅葉真っ盛り。
今回一番の目的は 下栗の郷を全部すっぽりカメラに収めること。
これが出来るポイントは しらびそから40分程山の中の道をくねくね降りていって下栗に行く手前で左に折れた道を降りたところに或る。
ガードレールの切れ目に小さな看板があるだけでわかりりにくい。 それに車を止めるところがない。
幸い車がすれ違えるぐらいの幅の道なので其の一番太めのところに車を止めて降りていく。
前に来たときは まだ訪れる人が殆どないらしく 腰のあたりまで 草が鬱蒼としていて なんとなく道にはなっているものの 怖くてすぐに引き返してしまった。 今回は紅葉目当ての人のためにか 草も刈られ 木立も冬支度で とても見通しが良かったので 其の点安心して降りていける。
所謂登山道ではなく そのためにだけ 使われる道のようで 落ちないようにロープはしてあるけれど 斜面を木につかまりながら慎重に降りていくしかない。 これを帰りは登らなきゃいけないけど 大丈夫かしら?
と不安になるも 木々の間から 郷の家々がちらちら見えてきて どこからか犬の鳴き声が聞こえてきた時の嬉しかったこと。
斜面に たとえば地震でもあったら谷底へすべり落ちてしまいそうな様子で或るは 美しい山並みの中に神の住む村のように美しく輝いていた。
本当に不思議な村。 見えるところが 下栗の全て お店もない でも人々は淡々と日々の暮らしを営んでいる。
天を耕して 日々の糧を得ている。
手のひらに入ってしまいそうな美しい村に 春や 冬の佇まいを想像しながら 山を登ったのでした。