去年初夏 ピーちゃんと富士見台へ行ったときのこと 萬岳荘の管理人の奥様と話が弾み 4月29日の開山祭の事を教えてもらった。 写真で見ると アルプスの写真と見間違えるような アルプホルンが勢揃いして 楽しそう。 行きたい
今年4月29日は 日曜日 だめだ~ 仕事の日 そうでなくても 一年で一番忙しい時期の一つ 半ば諦めてはいたんだけれど 駄目でもともとと思い言ってみたら 案外あっさりOK この時期人員も厚いからね。 ところが残念ピーちゃんは駄目だった。
仕方ない一人でいくか~ぁ と思ったけれど 本日は亭主殿の誕生日 連れて行ってやるか! 暇している息子も連れ出す。(と言っても息子は 夜中に富山湾まで行ってホタルイカの船に体験乗船したいとかで早く帰って寝たいと言っていたけれど)
行ったことあるのに カーナビに富士見台を入れたところから間違いが起きた。 欅平の辺りを示していたけれど 私が目的地を神坂遺跡に動かしてしまった。 そのためヘブンス園原経由で案内を開始 嫌に時間掛るな と思ったけれど 走っているうちに時間巻くから・・・とカーナビを信じて走り出す。
知っている道を通らない事に気づいて修正するも手遅れ 富士見台を大回りして 1時間のロス。 欅平に車を駐めて シャトルバスで御坂峠に着いた頃は もう11時近い。 毎年先着300名に五平餅や ソーセージ 豚汁などが振る舞われると聞いていた。 当ていしていたわけでは無いけれど 山頂は混んでいるだろうからとおやつに柏餅だけを持って上がってきたので おなかが少々不安。 仕方ない どこかでお昼食べようね。
萬岳荘から会場の神坂避難小屋まで歩く。 ひや~ 夏の乗鞍ぐらいたくさんの人々が歩いている。日頃平日の山歩きしかしないから こんなにたくさんの人を見てびっくり。なんだかお祭りみたいだよ。 みんなについてぞろぞろ歩いていく。
緑の美しい斜面は笹原 ショウジョウバカマの赤ちゃんが ほんの少しだけ頭を出してきている。 雪が残っているところもある。 すこしずつ高度を上げていくと 背面に白い雪山が。。。あ!南アルプスが綺麗に見える。 後ろを歩いていた主催者の人の話に寄ると ここ数年無かった上天気だとか 真っ青な空に 白い雪山は神々しくさえ見える。
避難小屋では 神事の準備が出来ている。11時30分から神事が始まる。
30分あったので 頂上まで行くことにする。途中で 食事券の配布場所があったけれど やはりもう終わっていた。 残念。
ここの山は あまりきつくなく 短い時間で頂上に行けるので 観光客もたくさん来ていた。 ヒールの靴で来ていたカップルに目が点になったけれどね
ごつごつした 大きな石が転がっている坂道を登り切ると 頂上。 ここは360度の展望。 更に 極上の晴天は 中央アルプス 北アルプス 御岳 白山
次から次へと 山のパノラマを見せてくれる。 凄い 絶句
みんな思い思いにお弁当を広げてくつろいでいる。 山の絵を描いた看板を見て 一つ一つ確認する。 乗鞍の右の方には槍が見えるらしい。 双眼鏡を持って見ている人がそう言った。 私は目は良いのだけれど どれを槍ヶ岳だと言おうにもよく分からなかった。 それでも この景色は なかなかのものだった。
景色を楽しんでいると「そろそろ時間だよ」と亭主殿。
あんまり綺麗な景色だったから立ち去りがたかったけれど 山開きも見たかったので 降りていく。
若し間に合わなくても 上から見下ろす格好で 神事の様子が分かる。
神事は 山の神様に今年の山の事故が無いようにとお願いするところから始まった。 神主さんの所作に合わせてみんなで頭を下げてお祈りする。 玉串を奉納して 阿智村と 中津川市の友好提携の捺印が行われる。
少し遠いところにいたので 詳しい事はよく分からなかったけれど だいたいそんな風に進んでいったようだった。
直ぐそばにいたご婦人に「これで終りですか?」と聞いたら「間だ餅撒きがあるから いたほうが良いよ。」 「とれるかしら?」 「結構遠くに投げてくれるから 大丈夫だよ」
準備の間 その人と話が弾む。10年以上山登りをしているベテランさんだった。 感じのいい人だった。 最後に 記念品の交換券が手に入らなかったことを知ると 一つしかないけれど どうぞ と一組くださった。 え~~っ 良いのかなぁ?
餅撒きは 三個ゲット。 亭主も拾っていたけれど 拾ったときに転んで手をケガした。その時に餅をポケットに入れようとして落としたら 拾われた。 良いけどね。
三個は息子がもらった。 私はこういう事が苦手。
終わったら 再び萬岳荘に移動。 ここでアルプホルンの演奏がある。 五平餅の交換もここ。 萬岳荘葉阿智村の村営らしいのだけれど 外国の山にありそうな ちょっと素敵な山荘。 普段止まることも出来るらしい。 前にスノーシューでここへ来たとき 冬季に一部屋だけ開放されている部屋で暖かい一時を過ごした。
その山小屋の 横に ホルンが勢揃いしていた。 手作りだって。 根曲がりの木を切ってきて 半分に割り 中を刳り抜き またくっつける そんな気の遠くなるような作業でできたホルンは 手書きで可愛らしい絵も描かれていた。
準備していた人に話を聞く。 音を出してもらった。リードか何かが組まれていると思ったら 中は何も無い。 口の形だけで 音を出すのだそうで 音の出る口に手をかざしたら かすかに息の風が当たった。
「ドと ミと ソぐらいの音しか出ないんだよ。」と笑うおじいさんだったけれど 音楽は 遙かにたくさんの音が広がっている。不思議な 楽器。
昔の少年と少女(彼らが自分の事をそうおっしゃった)達は胸を張って誇らしげだった。
後で吹かせてあげましょうと言われたけれど 出来そうも無いし それまでは待てなかったので 五平餅や 豚汁を戴き 記念の土地の苗木を戴いてかえる。
帰りは 萬岳荘の管理人がやっていらっしゃる民宿がある月川温泉により あでやかな花桃の世界を楽しんでくる。
山開きがあると いよいよ夏山シーズンが始まると 心が躍る。
今年はどのくらいの山を楽しめるのだろうか?