Fuu

ある日には山 ある日には畑 自然体で気分良く暮らしています。

蛇君大行進

2006-10-29 11:07:36 | 山歩き

11月の末に ネットで知り合ったお友達がやってくる。

葦毛湿原から 石巻山まで行ってみたいと言う。 私は全コースを歩いたこと無かったけれど 大知波峠や石巻山は好き。 只あまりに長丁場で 前にまっくらになってしまって 恐ろしい思いをしながらかえってきたことがあるので 今回は どうしても 一度歩いておきたかった。

豊橋に住む友達に案内を頼んで 出発。

この山は 冬に歩く道らしい。 前には沢山の人々に会ったのに まったく人に会わない。

縦走するには時間がかかるので どちらかというと 葦毛湿原側が人気らしい。 大知波峠が まさに分岐点で しばし休憩をした人々が 私はあっちへ 僕はこっちへ・・・と手を振って別れていくような光景は 今回は無し。

Ootiba2 

明るい日差しに浜名湖や太平洋を眺め 良い気持ちになって 多米峠の方に向かう

ここまでくるのに 4匹の蛇を見た。

二匹は成仏あそばされていたのだけれど びっくりしたのは 観光道路を歩いていたとき

コウヤボウキらしき花があった

あっ! これに違いない と一所懸命写真に撮す。 人のサイトでこれを見たとき 見たこと無い花だと思った それが目の前にある  嬉しくて夢中になっていたときに 何か視線を感じる

ふと目をやると 横が黄色いような緑のような綺麗な色の それでもまさしく蛇が舌を出してこちらを見ていた。  声も出ない

その後 道路を塞ぐ蛇一匹

なんだか気が重くなってしまった。 と言ってももう戻れないし・・・

大知波からは 豊橋のオモニに先に行ってもらった。 好きでは無いけれど 怖くないって言うから・・・ところがこの先遣隊 本当に駄目

平気な人は 見つけることも無いらしい。私と来たら 安心して先に進もうとして 立ち止まること数回 後ろではピーが しっかり背中を押さえて後ずさりしないようにしている。

おいおい どうなってるの? お願いだから ちゃんと見てよ

殆ど哀願

こんな良い天気だもの 蛇さんだって散歩したいよ。 自分たちの山にいきなり入ってこられて面食らっているのは 蛇さんの方だよ。 くるならくるって行ってよ って言ってるよ。

そりゃそうだけれど この山は 一人では行かない 絶対行かない

Inutugetonneru

多米峠からの道は細くてまた蛇に会うかと心配だったけれど 目が慣れてきたオモニが追い払ってくれた 二匹

やっと 蛇と枯れ枝の区別が付くようになったわ

全部で八匹。 山にさえ入らなければ 一生かけても見ることがなさそうな沢山の蛇を 一日で見てしまったよ。

こんど 登るのは 11月末 いくら暖冬でも もう大丈夫だろうな

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金華山

2006-10-21 22:11:44 | 山歩き

幼稚園に上がる年に岐阜へ引っ越してきてから 長良川と 金華山は 自分の心の原風景として 深く刻まれている。 小学校 中学校 高校と校歌にも歌われ 私は毎日金華山を眺めて暮らしてきた。

今でも岐阜に近づくとまず 金華山を探し安心する。

Gifukouenkara

そんな山だけれど 今まで何度登っただろう? 多分3回

ロープウェーでは行ったことあるかもしれないけれど 子どもの頃家族で行って帰りを登山道で降りてきた。 まだ 幼い弟が危なっかしくて 道もきっと今ほど整備されていなくて山の斜面を転げ落ちるような感じだったので 母はおぶい紐を 弟の腰に結んで犬のように引っ張っていた。

その次は高校生の時 仲良しの仲間と やはり帰りだけを降りた そのときは今で言う瞑想の小径だった。 長良川がきらきら光って綺麗だった。 美しい長良川は 誇りだった。

次は大学生の時 中学の時に同級生だった男の子と大学生になってからつきあい始め あのときはしたから登っていった。 どこから登ったのかまったく覚えていない。 何度も手を差し出してもらい とても恥ずかしかったのを覚えている。

そんなことを考えていたら 登りたくなった。膝を悪くして 一人でゆっくり歩こうと決めて初めての山旅。 金華山がふさわしいなと思えてきた。

今日は馬の背コースから登って お城まで お城まで行って 帰りは 昔も使ったことがある 瞑想の森コースにしようと思った。 同じ場所に戻ってくるので 面倒でないのも良い。

登山口を探すのに少しうろうろしたけれど ロープウェーの駅の裏手にあった。 信長の居城跡と言われているところからである。 階段を上って 北の方にトラバース。

まだ静かな緑が続く。 馬の背を瞑想の森への道は途中まで一緒なので 見落とさないか心配していたけれど やがて 少し開けた所に出た。 井奈波神社のあったところだとある。 私の知っている井奈波神社は もっと南にあって とても立派な神社だった。 お正月に何度もお詣りをしている。 へ~っ  昔はこんな所にあったんだ。そしてとても古い由緒ある神社だったんだ

Ebasiiwa

ここが分岐 少し斜めに登っていくと 馬の背

すこし 下る感じですすむと瞑想の小径

馬の背への道が解らなくてうろうろしていたら 瞑想の道からおじさんが一人 馬の背への道を尋ねて行こうとしていたら どういう訳かじっと見ていて目を離さない

知っている人なんだろうか? それとも 一人で馬の背なんかに行って大丈夫か?と言いたかったのかしら?  馬の背の看板には 年寄りや子どもには絶対無理な危険な道です。とあるもの

そのときは この道の事をあんまり深く考えなかった。 今までいろんなところで馬の背と言われると事を通ってきたけれど 慎重に行けば 危険を感じるような事は無かったから

確かに馬の背だった 両側が切れていることもだけれど ずっとずっと岩の上を歩いていくことになる。 後で聞いてみるとこの山は 昔一石山と言われていたらしく 山全体が」ひとつの岩でできているらしい。 そして柱状節理の様な岩の波が延々と続いているので 歩くのにそうは困らなかった。 靴をおくところがたくさんあるので よいしょよいしょと歩いていける。

おや? お馬さん 立ち上がっちゃったぞ。 その斜面がだんだんに急になる。 健脚なら20分くらいで頂上に着くらしいので ゆっくり行けばいい。

久しぶりの山登りだけれど つらくは無かった。 そのうちに とても不安になってしまった場所があった。 きつい斜面は 良く見ると巻き道ができているようだけれど その道が何処に繋がっているか解らないので 岩の上を行くしかない。

知らぬ間に 虎ロープの外に出ていた。 あ 町が見える とロープをまたいで岩の上に乗ったところで 向こうから人が降りてきた。 つまり 私の方が間違えていたのだ。

何処で間違ったのかよく分からない。 平行していたので直ぐ軌道修正できたけれど・・・

うーん これは気をつけないと 思いがけない方に行ってしまうかもしれないぞ

そんな時 大きな岩の斜面に来た。 右と左に別れていたので 左に挑戦。 足場が凸凹しているから 引っかけやすいと思ったからだ。 所がである。 下から見たよりは 高さがあるらしく 足を引っかけても登り切る自信が無かった。 かといって手をかける場所も見つからない。

「あそこに手をかけて思い切って登ってみようか? とにかくすすまないことには・・・」

「いや待てよ  もし手が滑ったら間違いなく かなりしたまで転げ落ちる。 それば避けなくては・・・」

落ち着け落ち着けと自分に言い聞かせて 直ぐそのしたに降りることにした。 手をかけるところが無いので降りるのも一苦労 慎重に足場を探す。

やっとの事で 何とか立てるところを探して ストックをしまう。 手袋はあまり好きでは無いのだけれど 身につける。 しばし登り方を考える。

右に行くことにした 細いけれど 木の根が少しある。 こちらの方が頼りになる気がする。

小刻みに足を進め 根っこに助けられて 登った。 岩場を攻略できなかったのが 少し残念だったけれど 一人だから よけい事故を起こすわけにはいかない。

Kiretto2 Kiretto1_1

登り切って振り返ってみる。 これって ちょっとしたキレットでは無い? 鎖もロープも無い岩場。 考えて登る事はそれなりに楽しいけれど 少し不安になってしまったひとときでした。 そう言えば 誰にも会わないなぁ

だいたい 岩場は 足跡が付かないので 自分の道が正しいのかどうか良く解らない。

だんだん頂上の気配がしてきたし 金華山はとにかく一番上に出れば何とかなるだろう と思っていたら 若いカップルが降りてきた。 良かったこの道であっているらしい。

更にお年を召したカップルがひょいひょいと軽そうに降りていらして やがて お城のしたに出る階段が現れる。 ふー 思ったより手応えがあったな。

Siro Kita_2

頂上でしばし遊んで 帰りは瞑想の小径へ

この道 家族向けコースとなっているけれど やっぱり 岩のむき出し斜面があり 慎重に降りないと危ない。 下りは膝が痛む。 後からくる人に譲りながら のんびり歩く。

下からは とっくにお昼を過ぎたのに 沢山の家族連れが登ってくる。 汗をかきながら 一所懸命登ってくる 子どもが可愛い。

金華山 私の家からは ちょっと遠い。 電車にしろ 車にしろ 結構アクセスに費用がかかる それでも 時々行っても良いなと思える山だった。 私の心にふるさとの象徴として刻まれている山だから 時々行きたいな。

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万引き様

2006-10-19 13:30:09 | 日記・エッセイ・コラム

変な電話がかかってきた。

「昨日の万引きですけれど・・・」

確かに昨日万引き犯を捕まえた。 椅子に反っくり返って 何か文句でもある?と言わんばかりに「お金払えば良いんでしょ?」と開き直りに ほとほと困ってしまって 捕まえたのは初めてだったけれど 警察に通報した。

「あんたの所 対応が悪いよ」で始まった。らしい  らしいというのは 私が直接聞いたのでなかったから

「たかが 493円で裏まで連れて行かれ そこでも警備室に入れられて あげく 警察までつれて行かれた 警察でも調書を書かされて長い間拘束されて 本当に嫌な思いをした。

家に帰ってから 落ち込んで 死んでしまおうかと思ったよ。 私が死んだらあんたのところのせいだからねっ!」

電話の相手は立て板に水のごとくまくし立てて 口をはさむ事もできず やっと言えたのが「もし 始めから代金をお支払いいただければ お互いに嫌な思いをしなくてすんだと思うのですが。。。」

と言おうものなら 「払ったわよ!」 それつかまってからでしょ?

「お宅へは毎日の様に行っていたけれど こんな仕打ちを受けるなんて。。。」

いや毎日万引きにいらしては困るんですけれど・・・

お茶でもお出しすれば 良かったのかしら?   とんでもないよっ! 万引きは犯罪です。

本当に 変な電話がかかること。 

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神岡鉄道

2006-10-16 01:39:28 | 旅行記

おばさんの所を訪問中に 神岡鉄道が 今年廃止になると聞いた。

私は鉄道マニアでもないし 神岡鉄道が何処をどんな風に走っているかも知らなかった。 知っているのは この地の山間部 とてもへんぴな場所で暮らす伯母が いつも利用していること。 電車がなくなったら 日々の生活に不便な事だろうな と思ったぐらい。

「明日の朝 始発に乗ってみようよ!」と亭主が言った。 時刻表を見ていたら 最寄りの駅茂住から 猪谷まで二駅で 猪谷からは 12分ほどの待ち時間で折り返し運転がされることが解った。

「神岡鉄道は 神岡の地下鉄だよ。 トンネルばっかりで 何も見えないよ」

そう言えばおばさんの家を探して地図を見ていたとき やたらと続くトンネルに 一体どんな山深い場所に行くんだろう?と心配になったほどだった。

でも本当はこのやたら多いトンネルが 神岡鉄道の存在価値を高めていたらしい。

雪の影響で道路が寸断されたりされても この鉄道は そんな影響をあまり受けないで 鉱山から運ばれる硫酸を運び続けることができたことはとても重要な事だった。

駅は奥飛騨温泉郷口から猪谷までの8駅を7往復 更に途中の鉱山駅から奥飛騨温泉口までのコースを3往復を 今でも運行している。 もともと 三井金属工業が近隣の県や市町村と お金を出し合って作った鉄道。 鉱山が景気が良かった頃にはさぞかしにぎやかだったことだろう。 なん往復も硫酸を運んでいる車両が 渓谷の合間を走り抜けていったのだろう。

見上げるような山の頂上近くに 鉱山の住宅が並んでいた。 それはとても不思議な姿だったけれど あんな所に人がいっぱいいたんだと思うと その頃の町や山の様子も想像できる。

Kouzanjyuutaku とても見にくいけれど 山の斜面に貼り付くように 大きな住宅があった。あまりの高いところなので どうにも不思議な光景だった。

今ではその役割も終えて 地元に残った人々の足とはなっているものの あまりに細々としているのだから 廃線もやむなしと言うところか・・・

今電車は一両のワンマン列車。車両の温泉口側には小さないろりが二つ組み込まれている。

Irori 全線の駅には 飛騨中山をのぞいて七福神がおかれ全部を回ると七福神参りができるようになっている。 しかしそれが人を呼ぶ力があるとは思えませんけれどね。

茂住の駅まで熊よけの鈴をりんりん鳴らしながら 早朝の山道を歩いていくと カメラを持ったおじさんが登ってくる。

このところ廃線を惜しむ人が毎日のように鉄道の写真を撮りにやってくるのだそうで このおじさんは 茂住の駅に入る列車を撮ろうとしてるのか。。。

始発なのに 電車はほぼ満席

殆どの人がカメラを持って 記念乗車券を片手に 電車に乗っている。

おばさんの言うとおり 神岡の地下鉄は トンネル時々山紫水明の地 を繰返しながら 猪谷と茂住の間を 往復した。

Tonnneru Okuhidaitigou

他の人は 全部を回るのだろう。 誰も降りる人がいない

温泉口が 口では無くもっと新穂高の方まで行っていたら もっと鉄道の寿命があったかもしれない(温泉口の名前は どう考えても可笑しい。 ここから小一時間バスに乗らないといけない。)とは言っても今更 遅い。

この冬の始め 神岡の歴史と共にあった鉄道は 静にその幕を引く。

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熊棚

2006-10-08 00:41:24 | 山歩き

今週の初めに 乗鞍の西の中腹 五色ヶ原に行ってきた。

ここはよそではまだあまりやっていないと思うのだけれど ロッキーみたいに一日の入山人数を制限して ガイド付きでないと山歩きを許さない場所。

びっくりするような大滝がいっぱいで 碧の美しく神秘的な池がいっぱいあって 特別なものは何もないのに まさに秘境という感じがする場所。

妖精に会いに行きませんか? と言うキャッチフレーズ通り 苔のむした岩の中から じっとこっちの様子をうかがっているような気さえする。

そのことはまた書くとして 面白いものを見た。

熊棚

良く山登りをしていると 登山口に熊に注意と書かれた看板があるけれど ここでは 出会って当たり前のような気がする。 気配がいっぱいある。 もちろんでっくわしたら危険なんだろうけれど・・・

じつはこの直ぐ隣が 母の実家のあるところ

山が大好きだった祖父に聞いたことがある。 「熊さんに出会ったこと無いの?」

「くま? いるよ。直ぐ裏にも時々出るよ」と可笑しそうにに笑っていた。

この五色ヶ原にも当然その気配がある。

熊さんが爪を研いだ後とか 糞とか・・・その中で熊棚を見る機会に恵まれた。

説明を受けなければなんだか解らないけれど それはウワミズザクラの木にあった。

ウワズミザクラは桜の葉っぱと木肌なんだけれど 花は全然桜とは思えない。 白い 虎の尾の様な白い 細かい房状の花が木の枝につんと咲く。

この花はやがて実を付けるのだけれど これは熊の大好物らしい。

どうやって食べるか? まず木に登る。熊さんって 割と身のこなしが軽いのね。 あんな細い木だけれど 登ってひょいと実の付いた枝に手を伸ばす。

1個1個食べていたら効率悪いなぁ と思ったかどうか知らないけれど 枝をたぐり寄せて お尻の下に敷き 実をつまんで食べる。 もう一本ひょい 

そんな風に何本か引っ張ってきてはお尻に敷くと 木の上に座布団見たいのができる。

それが熊棚

Kumadana

見た目は 黒く変わってしまった枝や葉っぱが引っかかっているようにしか見えないけれど 熊さんの食事風景想像したら なんだか可愛い。

一心不乱で 木の実を引っ張って食べているんだろうな

おっと 落ちないでね 落ちると痛いよ!

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