世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

不在通知事件

2011年07月17日 | 生活
ボクは旅に出るとき


郵便局に不在通知を出す。




郵便物がたまると

物騒だからだ。





以前は

電話一本で済ませることができた。



今は


身分証明書を持って

郵便局まで出向かなければならない。





かつて郵便局は



ほとんどが顔見知りで


ご近所づきあいの延長線上にあった。






人間関係が希薄になり


顔見知りでも


身分証明書の提示を求められる。






そこまでは


面倒だけど、マッ、いっカー


と許せる。






今回、


いつものように

いつもの郵便局に出かけ



いつものように不在通知を書く。




そして


受け取りの控えを渡される。








事件(?)はその後起こった。




帰ろうとすると

窓口の局員が言う。




「不在通知を確かに受け取って


内容に間違いがないかをお知らせする


『通知』をお送りさせていただきます」




「ハッ?」



一瞬、

その局員の言葉の意味が分からなかった。




「送るって、いつ送るんですか?」


「明日にでも」




「明日は誰も居ないっすヨ。

ですから、

郵便物を送られても居ないからここに来ているのでしょ、



居ないところに送ってどうするんですか」」





郵便物がたまると


留守だということが分かるから

不在届けを出すのである。




「もし不在通知を見られると

いつまで居ないか分かって

泥棒さんが喜ぶのでは?


それじゃァ、意味ないでしょ」




「はあ、確かに・・・」


鳩が豆鉄砲でも食らったような表情だった。




「今、確認のため『通知』を出すようになりましてぇ・・・」


まるで分かっていない。




「じゃあ、不在通知の不在届けでも書きましょうか?」



笑って言うと



「上司のほうに相談してみます」


と、局員も引きつり笑いを見せた。





相談しなくても


それぐらい分かるでしょ、




とまで口にこそ出さなかったが




言われるまま

自分から考えようとはしない




日本式教育の実態が垣間見える。





これは

相手(顧客)の立場は一切考慮せず




責任逃れという官僚体質以外の何者でもない

といえないだろうか。






本人を来させ

身分証明書を提示させ



それでもまだ信用できない。




日本人の信頼関係はそこまで地に落ちたのか。




笑えるような


笑えない話。




いや


泣きたくなる。