世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

生かされている

2013年01月28日 | 人生
銀世界に広がる

突き抜けるような真っ青な空。


何処までも冴えわたる冷たい空気。

裸木から降り注ぐ柔らかな日差し。


どれもこれもがボクを包んでくれている。

何と幸せなのだろう。


それだけでジワーッと目頭が熱くなる。

涙があふれ出さないように天を仰ぎ見る。


視線の先の木々の枝先に小さな蕾(つぼみ)が幾つも見て取れる。

一見殺風景な裸木の枝にもシッカリと小さな命が宿っている。


春はもうそこまでやってきているのだな。

固く閉ざされたボクの心の蕾も春先にはほころぶのだろうか。


雪に埋もれた地中では、小さな命たちが蠢(うごめ)いている。


目には見えなくても、大地の息吹がしっかりと感じられる。





なんで泣いてるの?

何がそんなに悲しいの?


木の妖精が話しかけてくる。


ううん、悲しくて泣いてるんじゃないんです。

嬉しくてうれしくて、幸せすぎて自然に涙がこぼれてくるんです。

有難くて、ありがたくて、感謝しきれないくらい有難くて泣けてくるんです。


どうしてですかね?


どうしてこんなに涙があふれてくるんでしょうか?



それはね、

それがあなたが生きてる証拠だからよ。


あなたは、自然と人によって生かされているの。

そして、それを感じると誰でも涙を流すのよ。

そんな時は、ただ泣けばいいの。

その涙が、人の心と大地を潤すのだから。


涙は固く閉ざされた人の心を溶かすの。

だって涙はいつも温かいでしょ。



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人は、

涙の数だけ優しくなれる、

笑顔の数だけ幸せになれる。